『Half-Life』ってどんなシリーズ?『Alyx』までの長く険しい「忍耐」の歴史を解説!【総力特集】 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Half-Life』ってどんなシリーズ?『Alyx』までの長く険しい「忍耐」の歴史を解説!【総力特集】

ナンバリング最新作など長年熱望された『Half-Life』シリーズ。今回は『Alyx』発表までに起きたシリーズの歴史を振り返る特集記事です。

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『Half-Life』ってどんなシリーズ?『Alyx』までの長く険しい「忍耐」の歴史を解説!【総力特集】
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FPSを次のレベルへと押し上げた『Half-Life 2』―Valveハッキング事件とリーク事件によって延期に延期を重ねた続編


『Half-Life 2』の開発は、FPSジャンルを再定義するという野心のもと1999年6月からスタートしました。様々な議論や実験の結果、方針として世界とキャラクターのリアリティとインタラクティブ性を確かなものにする方向性へと落ち着きます。

これらの更なる革新的な要素を実現するために、外部のゲームエンジン導入を検証したものの、最終的には独自エンジン開発に着手。他にもこの時点で、共同設立者の一人マイク・ハリントン氏がValveを退社してしまいます。


新エンジンに導入する技術として焦点を当てられたのは、リアリティ溢れるフェイシャルアニメーション物理エンジン。この要素を揃えた状態で開発が進み、2001年夏には新要素テストレベル「Get Your Free TVs!」がSIGGRAPH 2001にて披露されました。

おなじく2001年夏、ニューウェル氏は完成度を高めた「コンセプト実証デモ」の準備を開発チームに依頼。翌年に開かれるE3 2002での公開が予定されていましたが、同氏の判断によってお披露目は見送りに。その後、開発環境の向上と共に、2002年9月初旬に新たなコンセプト実証デモが承認を得ます。この時点でようやく『Half-Life 2』の本格的な開発が進み始めました。


開発体制が整うことで発売日を2003年9月30日に設定し、E3 2003での出展も計画します。当初はアリックス(Alyx)をフィーチャーした30分ほどのデモ出展を考えていましたが、開発時間が足りず、コンセプト実証デモとゲームプレイの一部公開に留まりました。


さらにE3 2003終了の時点で発売日までに開発が終わらないことが確実となり、2003年7月末には発売元・Vivendi Universalから2003年末へのリリース延期が発表されます。

この突然の延期発表について、ニューウェル氏は否定するコメントを示すと共に、日本語への対応も明かします(加えて『Half-Life 2』がSteamでダウンロード販売されると発表)。また東京ゲームショウ2003では、ATIブースにて『Half-Life 2』の日本語解説付きシアタースペースを出展します。


ヨーロッパで8月末に開催されたイベント・ECTSでは発売日に変更がないと告知され、9月13日にはSteamの正式サービスが始動します。しかし、9月23日に『Half-Life 2』の発売が年末にズレると発表されることに。この発売直前1週間前の延期を受け、ファンの間では大きな混乱と失望が生まれました。その後9月30日には、ATIより『Half-Life 2』がバンドルされたグラフィックカード「RADEON 9800XT」と「RADEON 9600XT」が発表されていました。

延期の発表で混乱を極めるなか、とあるドイツ人ハッカーによってValveがハッキングされ、『Half-Life 2』ソースコードの全てや開発中のレベル/アセットが10月初旬にリークされてしまう事件が発生します。また、リーク事件によってソースコードの書き直しが必要となり、再び発売延期に。2004年4月が新たなリリース日として、改めて設定されました。ちなみにこのハッカーは、ニューウェル氏に届いたメールとコミュニティによるソースコードの流通経路調査などが手がかりとなり、ドイツ国内で逮捕されています。


2004年1月を迎えると、ゲームを最初から最後までプレイ出来るアルファ版完成への道のりが見え始めます。開発ツールの向上も後押しして、同年3月上旬にはアルファ版のプレイテストの段階に突入します。

そして4月下旬から5月には、『Half-Life 2』のボックスアートがSierraから公開されると共にE3 2004に出展。この時点では製品版と差が見られないほどの完成度になりました。またSourceエンジンを採用した『Counter-Strike: Source』のゲームプレイも披露されていました。


その後『Half-Life 2』は順調に開発され、7月下旬の時点で物理エンジンやシステムなどのバグ修正を残す段階まで進行します。一方国内では、8月にナムコがネットカフェ向けサービスの「Steamサイバーカフェプログラム」の代理店となっていました。未だ日本国内の代理店が決まっていなかった『Half-Life 2』でしたが、「ナムコから日本向けに展開されるのでは?」と注目が集まったこともありました。

9月29日には、パッケージ版とSteam版の情報が公開され、『Half-Life 2』と『Counter-Stirke: Source』のみの「ブロンズ」、過去作収録の「シルバー」、さらに豪華特典を付け加えた「ゴールド」の3エディションの予約受け付けが開始。そして『Half-Life 2』が主要なバグを修正し終え、完成(ゴールド)を迎えたのは、10月13日の夜のことでした。


5月のE3 2004の時点では「夏発売予定」としていましたが、10月時点で海外向け発売日が11月16日に決定。そして国内ではサイバーフロントが代理店となり、日本で11月17日発売となることが決定します。さらに、11月1日にはタイトーからアーケード版『Half-Life 2』も発表(後に『サバイバー』と命名される)。紆余曲折を経て、日本国内にてSteam版『Half-Life 2』が“アンロック”されたのは2004年11月16日17時ごろでした。

リリース当時の『Half-Life 2』レビューを見てみると、進化したアニメーションや美麗なグラフィックによる没入感の他にも、物理エンジンが戦闘システムやパズルに深く踏み込み両立していることや、広大なロケーションによるバリエーション豊かなマップが評価点として挙げられています(一方、バギーとホバーボートパートは長い故に中だるみするという意見も当時よく見られた)。


当時、『Half-Life 2』自体は大きな評価を得たものの、「Steam」には課題が残っていました。2004年11月の時点ではValve作品以外のリリースはなく、デジタルストアとしての存在感が薄かったのです。またSteamは『Half-Life 2』リリースの時点で日本語に対応していたものの、「スチムー」と誤って表記されていました。さらに『Half-Life 2』起動にSteamそのものが必須となることに不満を抱くユーザーもいたため、すべてが順風満帆というわけでもありませんでした。

こうして世界に姿を現した『Half-Life 2』……エンジン開発を含めて、発売までに5年以上という長い月日がかかりましたが、さらなる新作の存在は、意外にも2005年5月に示されました。


《G.Suzuki》

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