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サバイバルさせないシム『Ruinarch』魔王となってすべての住民を滅ぼそう!【爆速プレイレポ】

魔王となって住民を滅ぼす「サバイバルさせない型」サンドボックスシミュレーションゲーム『Ruinarch』のプレイレポートをお届けします。

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サバイバルさせないシム『Ruinarch』魔王となってすべての住民を滅ぼそう!【爆速プレイレポ】
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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回はMaccima Gamesが開発し、Squeaky Wheel Studioによって2020年8月25日にPC(Steam)向けに早期アクセス版がリリースされた『Ruinarch』について、生の内容をお届けしたいと思います。

Maccima Gameshaはフィリピンのデベロッパーで、コアメンバーは3人です(開発者2人とデザイナー1人)。Squeaky Wheel Studioは、動物同士が選挙で戦う政治ゲーム『Political Animals』や、学校運営シム『Academia : School Simulator』といったゲームをSteamで配信しており、筆者の好きなデベロッパーの1つでもあります。今回はパブリッシャーを担当していますが、本作の開発サポートも行っているようです。ゲームの方向性も、Squeaky Wheel Studioに合ったものとなっていますね。それではさっそくプレイしていきましょう。



『Ruinarch』とは


『Ruinarch』のトレイラー

本作はサンドボックス型の村開発ならぬ「村滅ぼし」シミュレーションゲームです。サンドボックス建設サバイバルシム『Rimworld』や『Dwarf Fortress』にインスパイアされて開発されたゲームとのことですが、それらとはコンセプトがまったくの逆。住民たちの生活基盤を作り上げていくものではなく、魔王となって村や街の住人たちを全滅させることが目的です。

ただし、魔王の存在がバレてはいけません。そのため、隕石や地震などの災害を引き起こしたり、モンスターを繁殖させたり、住民を洗脳したり、いっそのことゾンビにして同士討ちさせたりなど、派手な方法からせこい方法までいろいろ駆使して、住民たちを全滅へと導きます。

『Rimworld』で住民たちを何とか生き延びさせようと努力してきたプレイヤーにとっては、本作ではその真逆をやらなければなりません。新鮮なプレイ感覚を得られるのではないかと思い、ゲーム開始前から筆者の期待度はかなり高まっています。サバイバル生活ってストレス溜まりますし……。

『Ruinarch』の実内容に迫る!



ゲームをスタートすると、プレイするワールドを選択できます。最初に選択できるのはチュートリアルステージと、小規模の砂漠ステージ「Oona」のみです。「Oona」クリア後に新ステージがアンロックされていく方式。ワールドのカスタマイズもできますが、現在のところは選択不可です。とりあえずチュートリアルステージからいきましょう。


チュートリアルステージは、緑あふれる大地の世界でした。ここで「ポータル」を配置するよう指示されます。ポータルが何なのかの説明は一切ありませんが、おそらくポータルを通じて世界に干渉していくのでしょう。となると、「魔王の拠点」ともいうべき場所となります。

しかし、ポータルをどこに置いたほうが効率が良い、もしくは安全なのかの説明もまったくなく、「どうすればよいのやら」としばらく迷います。住民を滅ぼすゲームなので、画面中央の村のそばにでも置いておきましょう。これで住民が攻めてきて、開幕早々滅ぼされなければよいのですが……。


ポータルを配置すると、拡大マップに切り替わります。このまがまがしいのがポータルですね。村の近くにこんなものが出現したら、目立って仕方がない気もしますが。

チュートリアルなのでカメラの動かし方の説明などが入ります。ゲームはリアルタイムで進行し、時間の一時停止・再生はスペースキーで切り替えられます。


画面内のオブジェクトをクリックすると、それに対して取れるアクションのアイコン一覧が画面下に表示されます。アイコンの上にマウスをホバーさせれば、動画付きで何が起こるのかの解説もしてくれる親切設計です。

オブジェクトに対してできることですが、「破壊」「発火」「毒化」「オブジェクトの移動」などがあります。オブジェクトを燃やして火事を発生させたり、毒化させてそれに触れた住民に毒を移したりといったことが可能です。


住民をクリックすると、詳細なプロフィールが見られます。いま選択しているのは女性騎士のエアリス。情報欄では、HPや強さ、種族、属性、住居、所属する派閥、特性などが見られます。

また現在の気分や空腹度、娯楽満足度、他の住人との関係、これまでの行動のログなども表示できます。ちなみに人だけではなく、鶏などの動物やモンスターにも名前や情報が用意されています。

エアリスですが、種族は人間で、属性は水。特性は「ヒーリングエキスパート」「疑い深い」「音楽嫌い」です。また派閥「Erenich」のリーダーで、「Ashatid」の支配者となっています。偉い人だったんですね。

さっそくエアリスをヴァンパイアに!



オブジェクトに対して影響をあたえられるように、住民に対してもさまざな影響をあたえることができます。影響をあたえるアイコン「Affect」を選ぶと、その住人に「盗癖」「ヴァンパイア化」「不貞」「ゾンビウイルス」の特性を付けることができます。「不貞」は伴侶がいる相手にも浮気をさせることが可能。それではさっそくエアリスをヴァンパイア化させてみましょう。


エアリスにヴァンパイアの特性が付きましたが、いつ発動するかは彼女次第です。そこで強制的に悪い特性を発動させるアイコン「Trigger Flaw」を使います。ちなみにこれらのコマンドはマナを消費して行います。「Trigger Flaw」は25マナです。マナは住民が犯罪をしたときなどに増えていきます。


時間の一時停止を解除すると、エアリスが家を出て南へと移動を始めました。そしてオークリーの家に入って、その妻・ネリッサの血を吸い始めます。夫の目の前なので、もろに目撃されていますね。ちなみにエアリスとオークリーは友人関係です。


エアリスが血を吸っている間、オークリーは家から逃げ出してしまいました。吸血が終わって立ち去ったあとに、ダッドリーという人が駆け付けてきて、ネリッサの傷の手当てを始めました。

ダッドリーの人間関係を見ると、エアリスの父親です。これは面倒なことになりそうな予感。それとこの犯罪によって、マナが29増えました。

災害を起こそう!



エアリスのことはひとまず置いておき、情報収集機関として「Eye」をポータルの西に設置。住民たちの行動を見張り、悪事があればそれを他の住民に伝えることができます。例えば誰かが物を盗んだら、その持ち主にチクったりなどですね。これで住民同士の仲を悪くできます。


スペルを使うと、特定の地域に雨を降らせたり、毒の霧を発生させたり、雷や隕石を落としたりなどができます。雨で地域を濡らし、そこに雷を落とすことで、一気に広範囲の住民たちにダメージをあたえられました。コンボ技ですね。


毒の霧を散布し、さらにトドメとばかりのメテオストライク。毒化した地面に隕石を落とすことで威力を上げられます。しかしこれだけ食らわせても、誰も殺しきれませんでした。かなり丈夫な連中です。住民の全滅は結構大変そうですね。


「Eye」ですが、今のところ収集できたのは、「オードリーという住民が羊を殺して食糧100を得た」「オークリーが歌っている」などといった情報ぐらいです。オークリーの特性を調べると、「音楽好き」を持っていますね。

エアリス(ヴァンパイア)が「音楽嫌い」の特性を持っているので、歌の件を伝えたところ、オークリーに対する好感度が下がりました。こうやって他人の悪口などを吹き込んでいき、地道に仲たがいさせていきましょう。

モンスターで村を襲え!



このまま他人の悪口を吹き込んでいるだけでは埒が明きません。モンスターを使って住民たちを襲わせましょう。魔王といえば、やっぱりモンスターの頂点に君臨する存在です。

「Eye」の南に、モンスターを繁殖させる「Kennel」を配置。野生のモンスターを捕まえてきて「Kennel」に放り込み、繁殖させればモンスターリストにストックされていきます。プレイヤーはそのモンスターを呼び出し、好きなところに配置が可能。試しにそばの洞窟からジャイアントスパイダーを捕まえてきて、繁殖させました。


村を調べていると、ちょうどベッドで眠っている住民がいました。繁殖させたジャイアントスパイダーをストックリストから呼び出し、その家の中に放り込んでみます

住民はすぐに飛び起きて、ジャイアントスパイダー相手に殴り合いで応戦。ついにはジャイアントスパイダーを殴り倒してしまいました。HPもそれほど減っていません。この村の住民強い……。


お次はデーモンを召喚して村を襲わせることにします。デーモンには3タイプあり、「ラスデーモン」は近距離攻撃、「プライドデーモン」は遠距離魔法で、どちらも侵略用です。「スロースデーモン」は施設防御用なので、ここでは使用しません。

とりあえず眠っている別の住民の家に「ラスデーモン」を放り込んでみます。なんかすでにオチが見えてきましたが、頼むからデーモン族の意地を…….。


先程と同じように、ラスデーモンからの攻撃を受けた住民は起き上がって反撃を始めました。接近戦に強いはずのラスデーモンですが、HPがみるみる減っていきます。先程のジャイアントスパイダーよりは抵抗したものの、殺されて跡形もなく四散。やっぱりというか何というか……。この村の連中が強いのか、デーモンが弱いのか……。

猛者ぞろいの住民たちを全滅させろ!



チュートリアルは案外早く終了し、あとは自由にプレイすることになります(新しいコマンドなどを試すと、一応チュートリアルが出てきます)。住民を1人殺せたので、残りは6人です。

しぶとくて強い連中なので、先が長そうです。住民はアイテムを持っている者もいて、オードリーは解毒剤やヒーリングポーション持ちですね。いちいち回復されてしまっては、いつまで経っても殺しきれません。

デーモンもあまり頼りになりませんし、モンスターは数に頼って戦わないといけません。やはり住民同士で殺し合ってもらうのが良さそうです。まずは人間関係の把握が先決のようですね。


ポータルの北に洗脳施設「Defiler」を建設。住民を洗脳して、カルティストに仕立てます。ただ、住民をさらったりなどの派手な行動をすると、この世界のプレイヤーに対する脅威度が上がり、100に達するとこちらの施設を壊しに来ます。

ただでさえ強い住民に集団で襲い掛かられたら、魔王の敗北は必至でしょう。この世界の魔王は微妙な存在なのです。脅威度は時間とともに減少するので、短期間に連続で目立つ行動をするのは控えましょう。


誰をさらうのかをじっくり吟味したところ、エアリスの父親・ダッドリーに「邪悪(Evil)」の特性があるのを発見。この特性のある住民は、洗脳されやすいようです。さらってきて施設に閉じ込め、さっそく洗脳を始めました。


洗脳の待ち時間中、地道な工作活動を展開。住民の持ち物を盗み、それを他の住民の家に置きます。こうすることで、持ち物が無くなった住民は他の住民を疑うことになるでしょう。

さらにオブジェクトに毒を塗ったり、火災を起こしたり、歌や楽器を楽しんでいる連中を片っ端から音楽嫌いのエアリスにチクったりと、本当に地道な活動を続けていきます。ちなみに火災になると、住民は水を汲んできて消火活動を行います。

ネクロマンサーにジョブチェンジ!



洗脳の終わったダッドリーは、一直線に家に戻って睡眠を取り始めました。本当に役立つのでしょうか。ちなみに洗脳された住民(カルティスト)は死亡扱いになりますので、あと5人です。全員洗脳するという手もありますね。

それとスペルで発生させた毒の沼地は、オークリーが掃除を始めてしまっています。正直、村を滅ぼすのがこれほど困難だとは思いませんでした。毒の沼地に隕石を落としましたが、オークリーは大してダメージを食らっていません。しかもすぐにヒーリングポーションを使ってきます。本当に丈夫な住民たちです。


決め手に欠けるまま、あれこれ試していると、脅威度は90近くに!かなりまずい状況です。しばらくおとなしくしていましょう。

エアリスは相変わらず吸血を続けていますが、住民たちは思いのほか寛容です。「Eye」でひたすら吸血をチクっても、友人関係を保っている人もいます。

しかし地道な工作を続けていた結果なのか、怒り状態の住民が井戸を壊したりなどの破壊工作を行ってくれました。井戸が無ければ、消火活動も行えませんね。住民たちの関係をギクシャクさせ、ストレスをあたえていく行為は、ボディブローのようにじわじわと効いてきているのです。


井戸のない今こそ、火災で村に大ダメージ……と思ったのですが、村のすぐそばに大きな池がありました。住民総出で水を汲みに行かれ、消し止められてしまいます。水源は周囲に結構あるので、火災を使うのも決め手に欠けます。


グースカ寝てばかりであまり役に立たないカルティストのダッドリーを、地面に落ちてた「ネクロノミコン」を使ってネクロマンサーにジョブチェンジさせました。

ダッドリーは住民のアンドレ―と出会うと、そのまま戦闘に。ダッドリーの勝利で、殺されたアンドレーはスケルトンにされてしまいました。ネクロマンサー強い!

これで残る住民は4人です。そしてネクロマンサーの強さと能力に一縷の希望を見出した魔王。果たして村を滅ぼすことができるのか。この先はぜひとも自身の目で確かめてみてください。

頭脳派魔王の世界征服記


本作は『Rimworld』とは逆で、住民をいかに滅ぼすかに頭を使うゲームです。災害などを利用したり、住民同士の仲を悪くしたり、洗脳して味方に付けたり、モンスターを繁殖させたりなど、さまざまな方法を駆使して住民たちを追い詰めていきます。

しかし今回のプレイレポのように、住民は結構丈夫です。しかも連続で工作しすぎると脅威度が上がってしまうので、無理は禁物。直接攻撃で何とかしようと考えず、住民たちの特性を把握して、効果的かつ気付かれずに全滅を誘うのがベストでしょう。


先程の続きをちょっとだけ。ネクロマンサーになったダッドリーですが、ついに娘のエアリス(バンパイア)との直接対決が実現してしまいました。この戦いの結果ですが、さすがに騎士は強いのか、終始ダッドリーが押されてしまっています。そこへスケルトンが助けに入るという熱い展開でしたが、結局どちらも殺されてしまいました。これでまたわからなくなってきましたね。

サンドボックス型シミュレーションゲームでありながら、パズルゲームや推理ゲームのような面白さを備えた一作。まだ早期アクセスであり、シナリオ中にセーブできないなどの問題もありますが、筆者的にはかなり楽しめています。

現在英語のみですが、いずれ多くの言語が実装される予定です。同パブリッシャーの他のゲームは日本語サポートされていますので、今後のアップデートに期待しましょう。

タイトル:Ruinarch
対応機種:PC(Steam
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2020年8月25日
記事執筆時の著者プレイ時間:6時間
価格:2,050円

《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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