小学生時代のトレーディングカード集めの思い出が再び! 90年代を舞台にしたカードバトルRPG『Cardpocalypse』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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小学生時代のトレーディングカード集めの思い出が再び! 90年代を舞台にしたカードバトルRPG『Cardpocalypse』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ】

今回は小学生時代に流行っていたトレーディングカードゲーム(TCG)の世界を思い出させる、90年代を舞台にしたノスタルジックなカードバトルRPG『Cardpocalypse』のプレイレポートをお届けします。

連載・特集 プレイレポート
小学生時代のトレーディングカード集めの思い出が再び! 90年代を舞台にしたカードバトルRPG『Cardpocalypse』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ】
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「デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は小学生時代に流行っていたトレーディングカードゲーム(TCG)の世界を思い出させる、90年代を舞台にしたノスタルジックなカードバトルRPG『Cardpocalypse』のプレイレポートをお届けします。

本作はGambrinousが開発し、Versus Evilによって2020年10月13日にSteamで配信されました。Epic Gamesストアでは2019年9月に先行配信され、その後Xbox Oneおよび海外PS4/ニンテンドースイッチ向けにもリリースされています。今回のSteam配信では他のプラットフォーム同様、新DLC「Cardpocalypse - Out Of Time」も同時配信されました。本記事ではSteam版を使用します。

ちなみにGambrinousは2008年に設立されたアイルランドのインディーデベロッパーで、迷宮探索ローグライクカードゲーム『Guild of Dungeoneering』をSteamで配信しています。TRPGっぽさのある作品で、筆者のおすすめです。


本作の内容ですが、TCG的なカードバトルで敵を倒していくRPGです。TCGと言えば「マジック:ザ・ギャザリング」(以下「MTG」)や「遊戯王」などが有名ですが、本作はその初期の頃の「古き良き時代」のカードゲームといった作品になっています。

今では多くの老舗TCGがカードに書いてある文章も多く、複雑でやたらと長いカードコンボゲームと化してしまっている感がありますが、本作では攻撃力で殴り合うような、いわゆる「分かりやすかった頃のTCG」をモチーフにしています。舞台となる90年代というのも「MTG」や「遊戯王」が登場した時代ですね。いったいどんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう。

90年代の雰囲気満載!



タイトルでは、90年代の海外ヒーローアニメっぽいテーマソングが流れます。ゲームモードですが、「ストーリーモード」に加え、次々と敵を倒していくローグライクカードバトル「ガントレット」モード、DLCの新規ストーリー「Out Of Time」モードが楽しめます。フォントの使い方も90年代っぽいですね。

それと、ゲームはデフォルトだと英語のままなので、日本語でプレイしたい場合はセッティングから言語を「日本語」に変更してください。


通常の「ストーリーモード」は、ストーリーを楽しみたい方のために敵よりもフード(後述。「MTG」のマナのようなもの)が多く、さらにバトルが難しければスキップできるという至れり尽くせりの状態です。手ごたえが欲しい場合は、フードが敵と同じでバトルをスキップできない「チャレンジモード」を選択してください。


ゲームが始まりました。主人公のジェスは学校へ行く前に、テレビのヒーローアニメを観て大喜びしています。そこへママが登場。今日は学校初日で、しかももうすぐスクールバスが来るとのこと。ママに注意され、ジェスはバスに乗る準備をします。


地面をクリックするとジェスが移動します。説明はありませんが、足が悪いようで車椅子に乗っていますね。部屋を出ていくとテレビから謎の光が放たれました。その後、黒い液体のような物がテレビにべっとりと付きます。


スクールバスの中で、ジェスは前の座席の女の子・ヨランダと話をします。話題は先程観ていたアニメ「メガ・ミュータント・パワーペット」(以下「パワーペット」)に。ヨランダはアニメの大ファンで、カードゲームも遊んでいるとのことです。

ジェスが「まだカードゲームはやったことがない」と言うと、「あなた、ダッドゥスデール小学校でパワーペットをやらないと持たないわよ!」と言われました。デュエルが当たり前の、遊戯王的世界観の学校なのでしょうか。


ジェスが自分の持ち物を調べると、パパからの贈り物としてパワーペットのスターターデッキが入っていました。良い父親ですね。と言うか、これから通う小学校だと必須アイテムのようです。練習として、ヨランダからさっそくデュエルを申し込まれます。

初めてのデュエル!




デュエル開始!中央にある2枚のカードは互いのチャンピオンカードです。カード下部右側の赤いハートマークの中にある「30」というのが体力ですね。これが先に尽きた方の負けになります。左側の青い丸マークに「1」と書いているのは攻撃力です。


先行なので、さっそくチャンピオンカード「スクラッパー」で敵のスクラッパーを攻撃しましょう。カードをクリックし、攻撃対象までドラッグしてから放せば攻撃します。攻撃力1なので、敵は1ダメージを受けて体力は残り29。攻撃した後すぐさま敵が反撃して来るシステムなので、こちらも1ダメージを受けます。


画面下にある緑色の丸は「フード」です。最初は1フードから始まり、毎ターン、フードの最大値が1ずつ増えていきます。フードは手札のペット(「ミニオン」と呼びます)を召喚するためのコストとして使います。「MTG」で言うところの「マナ」ですね。


手札のミニオンを見てみましょう。召喚コスト2の「裏亀」です。よく見ると甲羅が逆さになっていますね。チャンピオンと同じく体力と攻撃力がカード下に書かれています。ミニオンは体力が0になれば、場から除去されます。

それと、カード下に書かれている「ディフェンダー」はミニオンのアビリティで、敵が攻撃をしてきた時に、まず本カードを攻撃対象にしなければなりません。チャンピオンがダメージを食らうのを防げますね。今回はフード不足なので、コスト2の裏亀は召喚できません。ターンを終了しましょう。


ヨランダのターンでは、チャンピオンでこちらのチャンピオンを殴ってきました。先程と同じように殴り返しがあるので、互いに1のダメージです。2ターン目ではフードが2になり、新しいカードも手札に配られました。召喚コストは6なので先に裏亀を召喚しましょう。ミニオンは召喚したターンは相手を攻撃することができないので注意。


先程の画像で体力3の裏亀の体力が4になっていましたが、これはスクラッパーの持つ特殊能力「ディフェンダー持ちは体力+1」があるからです。それとチャンピオンは体力が15以下になるとメガ化し、攻撃力や特殊能力の効果が上がります。追い詰められても逆転のチャンスがあるということですね。


チャンピオンで敵のチャンピオンを殴ってターン終了。ヨランダのターンですが、裏亀がいるのでこちらのチャンピオンを狙えません。裏亀と殴り合ったことで、ヨランダのチャンピオンは反撃で1ダメージを受けました。


こちらのターン。手札にコスト3の「ネコキューブ」(攻撃力3・体力3)が来ましたので、召喚しておきましょう。敵の裏亀を殴ると反撃ダメージを受けるので、ここは何もせずにターン終了。次のターンでネコキューブを使って裏亀を攻撃します。

カード能力を駆使せよ!



次のターン、「悪意の傷」というカードが手札に来ました。トラップカードのようなもので、コスト5以上のミニオンを召喚するとその攻撃力を2倍にします。コストも1と安いので、とりあえず設置しておきましょう(カードは裏返しで伏せておきます)。


次のターン、コスト5の「ラビットフット」(攻撃力4・体力2)を召喚。伏せていた「悪意の傷」を発動させ、ラビットフットの攻撃力を倍の8に!ラビットフットは召喚したターンに攻撃できる「チャージ」持ちなので、そのまま敵チャンピオンを殴ります。一気に8ダメージです。



しかし敵チャンピオンの体力が15以下になったことでメガ化。攻撃力が1から2になり、ディフェンダー持ちのミニオン「ウーフィアン」(攻撃力3・体力3)が自動召喚されます。さらに特殊能力も「ディフェンダー持ちは攻撃力+1・体力+1」にパワーアップ。ウーフィアンは「攻撃力4・体力4」になりました。


メガ化した敵の猛攻によって、こちらも体力が15以下に!メガ化して反撃開始です。どんどんミニオンを呼び出しての殴り合いになってきました。この感覚が昔のTCGっぽいです。


殴り合いを制したのはジェス!ゲーム後半はフードの量も多くなり、攻撃力の高いミニオンを召喚できるので、あっと言う間に決着が付きました。「あなたなら学校でチャンピオンになれるかもね」と褒めてくれるヨランダ。良い奴ですね。


さらにヨランダは、チャンピオンカード「ウルフギャング」をジェスに貸してくれました。ゲーム的にはもらったようなものです。ここでまた90年代っぽい海外アニメBGMが流れます。なかなかカッコイイ演出ですね。


それと主人公の本名が「ジェシカ」と判明。考えてみればジェスですしね。先程から女の子のような喋り方だったので翻訳ミスかと思っていたのですが、まさかの女の子だったようです。正直このゲームで一番の驚きでした。帽子の被り方や服装からして男の子に見えますし……。ゲームのテーマからしても、遊ぶ前からずっと男の子が主人公だと思っていました。

学校でもデュエル!



そろそろ学校に着きます。「学校にはいじめっ子もいる」との話をヨランダから聞いて、不安になるジェス。会話中には選択肢が登場することもあります(カーソルの左右で切り替え可能)。


学校に到着しました。ジェスの車椅子を見て、乗ってみたいと言い出すヨランダ。断ろうとしても「カードあげるからお願い」と食い下がってきます。そこへスピーカーからジェスへの呼び出しが。校長室へ来るよう言われました。


校長室の前には、一緒に呼び出されたジェイコブという少年がいます。友達がおらず、いつも一人ぼっちのようです。パワーペットをやっていると知ると、ジェスは校長室の前にも関わらずさっそくデュエルを申し込みました。デュエルで語り合う世界ですね。



デュエル開始!先程ヨランダからもらったウルフギャングをさっそく使います。「ダメージを受けたミニオンの攻撃力+2」という能力ですね。一方のジェイコブのチャンピオンは「プレイシオウス」。能力は「ミニオン召喚時に、次のターンまでそのミニオンが攻撃力&体力+1」です。


ひたすら裏亀などディフェンダー持ちのミニオンを繰り出して守備を固めつつ、攻撃力の高いミニオンで一気に攻める作戦で勝利!先程のデュエルでも使った、攻撃力を2倍にする「悪意の傷」が強いですね。


デュエルでジェイコブとの友情を深め合った後、校長室からハーディング校長が出てきました。怖い人物のようで、ジェイコブが言うには「『恐怖』を感じ取れる能力がある」のだとか。良く分かりませんが、能力持ちなのでしょうか。学校でいたずらをしないよう注意されました。


ジェイコブは、ジェスの使うロッカーの場所まで案内してくれました。そこで登場したのがセドリック。仲間の2人はパワーペットに興味がないようで、どこかへ行ってしまいました。さっそくセドリックとのデュエルです。


セドリックは「猛毒」持ちを強化するチャンピオン「ミアズマ」を使います。「猛毒デッキ」というやつですね。攻撃重視のデッキのようなので、こちらは先程と同じように防御を固める作戦に出ます。果たしてジェスは勝利できるのか。続きはぜひとも自身でプレイしてみてください。

古き良きTCGを感じさせる作品


自分でデッキの編集もできます。チャンピオンの能力に合わせたデッキ編成をするのが良いでしょう。

本作はカード能力が分かりやすく、昔楽しんでいたTCGを思い出させるゲームになっています。とにかく分かりやすさが良いですね。デッキ構成も、チャンピオンカードの能力に合わせて組んでいけば、テーマデッキを簡単に作ることができるかと思います。


さらには、いらないカードを友達と交換できるなど(お菓子との交換も可能)、小学生の頃のやりとりを再現したようなシステムもあります。元々交換するためのカードですし、これが正しい形なのでしょう。

本作は日本語サポートもありますし、買い切りなのでリアルマネーでの課金は一切ありません。老舗TCGが複雑化し過ぎて付いていけなくなった方、札束で殴り合う「Pay to Win」に疲れた方、昔のTCGを思い起こしたい方は、ぜひとも本作をプレイしてみてください。

製品情報


    『Cardpocalypse』

    開発・販売:Gambrinous、Versus Evil
    対象OS:Windows
    通常価格:Steam 2,425円/Epic Gamesストア 2,380円/Xbox One 2,900円
    サポート言語:日本語、英語など14カ国語
    ストアページ:SteamEpic GamesストアXbox One


■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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