D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】

今回はダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)のSRD5.1ルールを基にして開発したデジタルテーブルトークRPG『Solasta: Crown of the Magister』のプレイレポートをお届けします。

連載・特集 プレイレポート
D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
  • D&DのSRD5.1ルールを基にしたデジタルTRPG『Solasta: Crown of the Magister』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】

「デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回はダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)のSRD5.1ルールを基にして開発したデジタルテーブルトークRPG『Solasta: Crown of the Magister』のプレイレポートをお届けします。

本作はTactical Adventuresによって、2020年10月20日にSteamで早期アクセス版が配信されました。Tactical Adventuresはフランスのパリに拠点を置くインディーデベロッパーで、2018年に設立されました。創設者のMathieu Girard氏は、ファンタジー戦略ゲーム『Endless Legend』やSFストラテジー『Endless Space』などで知られるフランスのデベロッパーAmplitude Studiosの共同創設者でもあります。15~20人の小規模チーム(メンバー全員がボードゲームとTRPGの大ファン)による意欲的なゲーム開発を行うため、Tactical Adventuresを立ち上げたとのことです。


本作はD&DのSRD(Systems Reference Document)5.1をベースにした「PC上でプレイできるTRPG」。SRDとは、D&DのTRPGルールを一般利用可能にしたオープン・ゲーミング・ライセンス(OGL)のルールセットです。簡単に言うと、D&Dルールで何かTRPGが作りたい時に使える公式ルールセットですね。

D&D第3版を基にしたSRDが2000年に初登場し、第3.5版のSRDからはOGL化されます。
2008年、D&Dは第3.5版から第4版に移り、ルール全体に大きな変更がありました。そのため、第4版に馴染めない・ついていけないプレイヤーが続出。そこで第3.5版のSRDを利用し発展させた新TRPGとして、2009年に「パスファインダーRPG」がパイゾ出版から登場します(「第3.75版」とも呼ばれています)。

現在は、D&D第5版を基にした「SRD5」の改訂版「SRD5.1」が最新バージョンとなります(D&D第5版については、以前の『Baldur's Gate 3』(以下『BG3』)の記事を参照してください)。本作は、このSRD5.1を基にして作られていますので、基本的には「第5版ベースの『BG3』みたいなゲーム」と思ってください。

ただ、一人スタートの『Baldur's Gate 3』とは違って、プレイヤーは最初から自分のパーティを持つことができます。また前述のように「PC上でプレイできるTRPG」というスタンスなので、TRPG色が濃い作品のようです。果たしてどんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう。

TRPGはキャラメイクから



ゲームはTRPGのように、プレイヤー側が用意したキャラでキャンペーンに挑むという形になっています。キャラは自分で作ることも可能ですが、面倒であればあらかじめ用意されたキャラも使用できます。TRPG的にはキャラ作りも楽しみの一つなので、今回は自分で作ってみましょう。


まずは種族と性別を決めます。種族によっては複数の系統が用意されています。例えばドワーフだと「丘ドワーフ」「雪ドワーフ」、エルフだと「ハイエルフ」「森エルフ」の2系統といった具合ですね。

現在のところ、ドワーフ、ハーフエルフ、人間、エルフ、ハーフリングの5種族が用意されています(まだ早期アクセスなので、今後の種族追加もあるかもしれません)。『BG3』の時と同じく「スパくん」を作るため、ハーフリング(系統は「島ハーフリング」)を選んでおきます。


次はクラスですが、クレリック、ファイター、パラディン、レンジャー、ローグ、ウィザードの6つから選べます。これも『BG3』と同じようにファイターで。サブクラスは、D&Dでも使われている「チャンピオン」を選択します。クリティカルが出やすいというのが特徴ですね。装備の変更もできますが、デフォルトの「剣と盾スタイル」でいきましょう。


バックグラウンドや性格、属性など、キャラクター付けを細かく決めていきます。この辺りは『BG3』よりも詳細になっており、TRPGっぽさが強くなっていますね。バックグラウンドを下層階級、属性はカオティックニュートラルでいきましょう。持っている装備や喋り方などは、バックグラウンドで決定されます。性格はエゴイズムや貪欲など適当に選びました。


キャラのステータス。D&Dと同じように「STR(筋力)・DEX(敏捷性)・CON(耐久力)・INT(知力)・WIS(判断力)・CHA(カリスマ)」の6つからなっています。20面ダイスを6個ロールして、それらを好きなステータスに置けばOK(リロール可能)。種族によって、ステータス補正が入ります。

『BG3』と同じように、DEXを高くした「素早い戦士」を作成してみました。振り分けは「STR15・DEX18・CON11・INT9・WIS9・CHA11」です。


ファイティングスタイルの選択。『BG3』だと剣で戦うつもりが、思ったよりも敵が遠くにいる状況が多かったため、弓ばかり使っていました。今回も似たようなことになりそうなので、遠距離武器にボーナスの付く「アーチェリー」を取っておきます。


スキルと喋れる言語などの設定。スキルはこれまでの設定である程度決められてしまっていますが、ボーナスでさらに2個のスキルにポイントを入れられます。「アクロバット」「サバイバル」を選択しておきましょう。

それと言語は「共通語」「ハーフリング語」に加え、あと1言語選べます。「ゴブリン語」でも取っておきましょうか。


最後に容姿の設定。まだ早期アクセスだからなのか、選択肢が少ないですね。特に髪型は4種類しかなく、どれもフサフサです。将来的にハゲそうな感じの髪型で手を打っておきましょう。とりあえずこれで完成です。

キャンペーンに出発!



本作ではTRPGと同じように、キャンペーンごとに4人のキャラクターを参加させる形になっています。まずはレベル1のキャンペーンから。スパくん以外の残りの3人は、用意されているキャラを利用させてもらいます。

パーティメンバーですが、丘ドワーフでパラディンのバーデン、人間でクレリックのターニャ、ハイエルフでウィザードのナイラです。能力や性格など現時点では一切不明なので、どうなるか楽しみです。


ゲームを開始するとムービーが始まります。タイトルにもなっている「ソラスタ」の地は、かつて謎の大異変が起こり、ハイエルフの帝国が滅びました。現在、荒廃したこの危険な地へ足を踏み入れるのは、愚か者か古代の秘宝を求める者たちだけです。しかしこの地で、さらなる災厄が起ころうとしています。


そして場面は酒場に変わり、スパくんたちの登場。冒険者と言えばやはり酒場ですね。「このビールの味、まるでロバの小便だぜ」といかにもなセリフを吐いて、TRPGの雰囲気を盛り上げるスパくん(そう言えば育ちの悪い設定でしたね)。作ったキャラクターが全員フルボイスで会話しているのは、結構感動ものです。しばらくして、クレリックのターニャが遅れてやってきました。


ターニャはトラブルに巻き込まれて遅れたようです。話を聞いてみると、ここに来る途中、クロスボウを持った3人のバンデットに襲われたとのこと。バンデットたちはターニャをさらい、どこかの汚い牢獄へと放り込みました。


そしてターニャの回想シーンから、流れるようにゲームスタート。どうやらここはバンデットの牢獄のようです。操作キャラはターニャのみ。TRPGでこういう始まり方は面白いですね。ただ、1人プレイが長くなると他のプレイヤーが退屈するかもしれないので、その辺りはGM(ゲームマスター)の腕次第といったところ(ちなみにD&Dだと、GMはDM(ダンジョンマスター)という呼び方をします)。


地面を左クリックで、その場所に移動してくれます。しばらく進むと、小さな穴を見つけました。くぐって通り抜けることができます。抜けた先で壺を発見。中を調べてみましょう。ちなみに時間は行動してもしなくても、どんどん進んでいきます(スペースキーで一時停止可能)。もうすぐ夜の9時になりますね。


壺の中にあったのは松明。インベントリ画面でさっそくターニャに装備させます。ここで初めてターニャのステータスを確認しましたが、WISが19もあり、かなり優秀ですね。STRとCONも16と、ファイターのスパくんよりも高い。パワー系の僧侶です。


真っ暗な通路にたどり着きましたが、松明があるので問題ありません(松明の燃焼時間は1時間ぐらい)。ゲーム内でインタラクティブできるオブジェクトは、マウスカーソルを合わせるとハイライトされます。通路の奥にある障害物を動かすと、奥に続く穴がありました。


穴の向こうは、登ったりジャンプしたりの地形が続いています。本作では、キャラのSTRが15~20か、もしくは「アスレチック」スキル持ちでSTR11~14だと、3マスのジャンプを行えます(それ以外は2マス)。ターニャはSTR16なので、3マス跳べますね。



宝箱を発見し、装備を取り戻したターニャ。メイスに盾、スケイルアーマーと、完全武装の姿になりました。ライトクロスボウも持っていますね。これでバンデットと一戦交えたいところ……と思ったら、奥の格子戸を開けるとクリアになってしまいました。

戦闘開始!



ターニャの回想は終わり、また酒場のシーンに戻ります。パーティは評議会からの仕事を引き受けているのですが、連絡が来ないので酒場で待たされています。時間潰しにと、次はドワーフのバーデンが、ここへ来る途中に敵に襲われた話を始めました。


今度はバーデンが主人公ですが、いきなり飢えた狼との戦闘ですね。本作の戦闘は、SRPGのようなターン制になっており、移動ポイントを使い切るまで移動可能です(ただし攻撃は1回のみ)。「ダッシュ」を使うと、攻撃できない代わりに移動距離を伸ばせます。


とりあえず正面にいる狼を殴ります。命中判定のダイスロールがあり、見事にヒット。その後にダメージ判定のダイスロールにより、一撃で仕留められました。自分のターンでの攻撃は1回のみですが、攻撃後の移動は可能です。


ターンを終了させると、背後にいたもう一匹の狼が走ってきて、バーデンの側まで来ました。本作では敵を突き飛ばしたり、ノックダウンさせたりといったことも可能です。ちょうど狼が谷底を背にしていますので、突き飛ばして落としました。最後の一匹は普通に攻撃して勝利!


……と思ったら、さらに狼がもう一匹現れました。しかしバーデンの背後には、押せる岩があります。これを使ってみましょう。敵の側にいると、離れた時に自動で攻撃を受けます。それを避けるために、戦闘をやめて移動する「Disengage」ボタンを押してから移動します。


岩が落ちたことで橋が崩れ、狼は真っ逆さまに谷底へ落下。戦闘中にオブジェクトを利用できるのはいいですね。バーデンの物語はこれで終了し、次はハイエルフのナイラの番です。

敵に見つからないように進め!



ナイラは旅の途中に崖から落ち、どこかの洞窟に迷い込んでしまいました。ウィザードなので元々HPは8と低いのですが、落ちてケガしたことで、HPは3しか残っていません。戦闘は出来る限り避けたいですね。


暗い洞窟ですが、火を付けることのできる場所があります。松明だけでは心もとないので、明かりを付けながら進んでいきましょう。途中の宝箱でポーションを見つけ、体力を回復することができました。


しばらく行くと、モンスターたちがたむろっていました。さすがにこの数を相手にするわけにもいかないので、見つからないように進んでいきます。



警戒モード」を使うと、移動は遅くなりますが、見つかりにくくなります。また自分の周囲にある罠やオブジェクト、敵などを発見することもできます。敵に発見されないよう奥にある装置を起動させ、扉を開けました。これで先に進むことができます。


開いた扉の先へ進むと、キャンプ地帯がありました。この先には、先程のモンスターたちがたむろしている場所があります。モンスターたちがどこか別の場所へ行くまで、このキャンプで休んでおきましょう。休憩によってHPや魔法を回復させることができます。


休憩を取って時間を進めると、モンスターたちはどこかへ行ってしまいました。右手の方に光が見えます。洞窟の出口のようで、外へ出るとクリアになります。


さて、みんながここまで来る時の冒険談を語ったので、残るはスパくんだけになりました。最初は話すのが面倒くさそうな様子だったスパくんも、「あとはおまえだけだ。何を隠してる」とバーデンに言われ、仕方なしに話を始めました。


旅の途中、古い友人に会いに行ったスパくん。友人は高利貸しに家宝を取られてしまったそうです。スパくんはそれを取り戻すのを頼まれました。警戒モードを使うと、足跡の追跡を行うことができます。


足跡を追跡しながら、屋敷の壁の一角にたどり着きました。上に見張りの兵士がいるので、発見されないように壁に沿って進んでいきます。壁の一部に通れる場所があるので、そこを抜けて中に侵入。



ロックピックを持っていると、ダイスロール成功で扉を開けることができます。スパくんはDEXが高いので、問題無くクリア。罠を仕掛けている場所もあり、罠解除のダイスロールも成功です。戦士よりも盗賊向きですね。


部屋の奥に入り、宝箱を見つけました。家宝の宝石もこの中に入っています。これで目的を果たせたと思ったところ、建物の外で何やら騒ぎ声が……。果たしてスパくんはここから抜け出せるのか。続きはぜひとも自身の手でプレイしてみてください。

TRPG風味のRPG


ゲームのプレイ感覚としては、「BG」シリーズに近いものがありますね。『BG3』と比較すると、本作の方がキャラの能力を細かくカスタマイズしたり(外見については『BG3』の方が細かく設定できますが)、取れる行動が多かったりします。

ライト層でもプレイしやすい『BG3』と比べ、本作はRPGをやり込んでいる人や、TRPG好きな人向けの内容と言えるでしょう。古典的なファンタジー好きな方には、本作の世界観の方が合うかもしれません(『BG3』は結構SF的・現代的な内容になってしまっていますしね)。

問いかけに対して、どのキャラが答えるかの選択可能。それによって相手の答えも変わったりします。

それと本作は現在のところ、日本語サポートはありません。テキスト量が多いですし、受け答えをしなければならないので、プレイするには英語が読めないと厳しいかと。まだ早期アクセスなので今後どう発展していくのか分かりませんが、TRPGの古典的ファンタジー世界に浸りたい方は、本作をプレイしてみるのもいいかと思います。

製品情報


『Solasta: Crown of the Magister』
開発・販売:Tactical Adventures
対象OS:Windows
通常価格:3,600円(Supporter Editionは4,610円)
サポート言語:英語、中国語(簡体字)、フランス語、ドイツ語
Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/1096530/Solasta_Crown_of_the_Magister/


■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

編集部おすすめの記事

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top