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アメリカ最高のサーカス団を目指せ!カードRPG『The Amazing American Circus』の魅力に迫る【デジボで遊ぼ!】

今回はサーカス団を運営しつつ、19世紀末のアメリカ各地でショーを成功させるデッキ構築型カードRPG『The Amazing American Circus』をお届けします。

連載・特集 プレイレポート
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デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回はサーカス団を運営しつつ、19世紀末のアメリカ各地でショーを成功させるデッキ構築型カードRPG『The Amazing American Circus』をお届けします。

本作はKlabaterとJuggler Gamesが開発し、Klabaterによって2021年9月16日にPC(Steam, GOG.com)/PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチで配信されました。Klabaterはポーランド・ワルシャワを拠点とするインディーゲームスタジオで、2019年から活動を開始。ファンタジー世界の酒場経営シム『Crossroads Inn』や、歴史的な紛争を再現したヘリコプターシム『Heliborne Collection』など、一風変わった作品をリリースしています。

本作の内容ですが、『Slay the Spire』からインスピレーションを得て開発を行ったとのこと。ただ、一般の良くあるローグライクカードゲームとは違い、サーカス団運営やRPG要素を盛り込み、単純なフォロワー作品とは一線を隠しているそうです。いったいどんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう!

亡き父のオンボロサーカス団を継げ!

ゲームを開始すると、まずはプレイヤーキャラクターの作成。自分で用意したPNG画像を使用できますが、今回はデフォルトの画像でいきましょう。名前は「スパくん」で。

ゲームが始まると、ちょっとしたムービーが流れます。サーカス団を運営していた父が亡くなり、息子であるスパくんが引き継ぐことに。一時はアメリカを賑わしていたサーカス団ですが、今は見る影もありません。

ジャックおじさんに案内されてサーカス団にやってきたものの、想像していた以上のオンボロさです。跡を継ぎたくないスパくん相手に、母とジャックおじさんが何とか説得をします。

ここでチュートリアルの開始。サーカスショーに出られるアーティストは3人までです。手札のカードを使ってパフォーマンスを行っていきます。

そして本作の「」とも言うべき観客達。彼らのHPを減らして「倒す」=「満足させる」必要があります。いまは母とジャックおじさんが観客になっていますね。また観客の下には、次に誰を攻撃するかが表示されています(トマトとかを投げてきます)。

手札のカードですが、毎ターン5枚が配られます。カード右上の星マークは、カード使用時のコストを表しています。他のローグライクカードゲームと同じく、ターン終了時にすべての手札は捨て札になり、次のターンに山札から新たに5枚のカードを補充。山札が無くなったら、捨て札をシャッフルして山札にします。

それではバトル(?)開始。観客に攻撃を仕掛けるには「印象(Impress)」カードを対象へドラッグします。この辺りも『Slay the Spire』と同じ操作方法ですね。することが無くなれば、右下の「NEXT TURN」ボタンをクリックします。

防御に当たるものとして、「無視(Ignore)」カードがあります。他のローグライクカードゲームで言うところの、ガード値を上げるものですね。本作だと「煽り耐性」みたいなものでしょうか。「Ignore 7」のカードだと、相手の攻撃を7ポイントまでノーダメージにできます。

カードの右中央にある菱形の数字は「フィナーレ」ポイントです。必要数のフィナーレポイントを集めることで、画面左上の青色のバーが増えていきます。最大値になると、バーをクリックで「フィナーレ」を発動させられます。

それでは青色のバーが最大値になったので、フィナーレを発動させましょう。画面が切り替わって演出が入り、観客の1人に15ダメージを与える効果発動。残った母を倒してバトル終了です。超必殺技みたいなものですね。しかし毎ターン観客が物を投げてくるとか、相当劣悪な環境の公演です。

興行の旅に出発!

見事にジャックおじさん達を打ち負かしたスパくん。サーカスのコンペに出場するよう、ジャックおじさんから勧められます。ここで選択肢が出てきましたが、「興味があるな」を選んでみました。優勝者には10万ドルの賞金が出るといいます。

マップ画面。目的地をクリックと、そこまで移動します。いまはシアトルしか選べませんので、とりあえずシアトルへ行きましょう。観客には炭鉱夫が多いようです。

移動のコストとして、サーカス団員達に食事を与えなければなりません。与える食事によって「満足度」「健康」「栄養」の3つのパラメータが変化。パラメータの変化によって、団員達のステータスやアビリティも変化します。

現在与えられる食事は「ボイルドポテト」のみ。健康+5ですが、満足度-1、栄養-2になっていますね。食事を与えないとすべて-3になりますので、与えた方が良いでしょう。

移動中にムービーが流れ、本作のタイトルが出てきます。ここから本当のスタートになりますね。本作はローグライク的な作品ではなく、あくまでストーリーや育成を重視したゲームになっています。ここは『Slay the Spire』フォロワーと一線を画する部分でしょう。

シアトルに到着しました。公演を行うための拠点で、2画面分あります(右にスクロールさせることができます)。現在はすべての施設がロック状態になっており、公演するしかないようです。

公演を開始する前に、ポスターに3人の出演アーティストを配置します。現在は3人しかいませんので、選択の余地はありません。その他に、アクト前に効果を与える「はみ出し者(Misfit)」として「リザードマン」を、「フィナーレ」には「一輪車の綱渡り」を配置しました。

次にチケットの販売。チケットによる予想収益を設定できます。中央は500ドルですが、もっと儲けようとすると300~700ドルのようにブレが出ます(高額になる程、ブレ幅が大きくなる)。プロモーションに投資すれば収益の最低値を底上げ可能。プロモーションは「ポスター」「パレード」「広告」の3種類があります。

観客とのバトル開始です。リザードマンの効果により、ランダムで1人のアーティストに攻撃力+3のバフ(ただし毎ターン1ずづ減る)。中央のジャグラーがこの恩恵を受けたので、ジャグラーで攻撃。5のダメージ(と言うか好印象)を与えました。

観客達は攻撃の対象を、前列の怪力男に向けています。無視カードでガードを固めておきましょう。左上に星マークに書かれた数字が「バイタリティ」、いわゆる行動力になっています。0になったらターンエンドです。

トマトを投げてくる直接的なダメージは防げたものの、特殊スキルにより攻撃力-1にされてしまいました。観客の次の攻撃対象は、中央のジャグラーですね。ジャグラーは球をストックし、一気に投げつけてダメージを与えるという攻撃手段があります。

何ターンかしてフィナーレが貯まりました。「観客1人に15ダメージ」ですが、ランダムに観客を選ぶので、残りHP2の観客に食らわせるのはもったいない。まずは1人を倒し切ってしまいましょう。

残り1人をフィナーレで仕留めて勝利!それぞれのアーティストには経験値が入り、必要数貯まるとレベルアップします。右側には今回の公演の収支が表示されていますね。プロモーション費用を引いて789ドル儲かりました。

サーカス団を強化しよう!

公演後、施設がすべてアンロックされました。画面上の施設を直接クリックするか、画面下に並ぶアイコンをクリックでアクセスできます。

「アーティストのワゴン」ではアーティストのステータスを見たり、デッキを組み替えたりが可能。場合によってはアーティストをクビにもできます。アーティストのレベルアップは、経験値が足りていれば「トレーニングワゴン」でお金を払うことで行えます。また病気に掛かった時は「リカバリーワゴン」で回復できます。

新たなアーティストを雇いたい場合は「リクルートメントワゴン」で募集が可能。どんなアーティストがいるかはランダムなので、ちょくちょく覗いてみるのがいいかと。アーティストには長所・短所があるので、説明文はしっかり読んでおきましょう。「はみ出し者」を雇用したい場合は「奇妙なバザール」を利用します。

ブードゥーワゴン」では、お金を払うことでアーティストの特性を取り払ったり、コピーして他のアーティストに付けたりできます。悪い特性は取っ払ってしまった方がいいでしょう。

クックハウスワゴン」では、材料を購入して料理を作れます。ただしどの料理もパラメータ増減の長短があるので、幅広く作っておいた方が良いかと。同じ食事ばかり食べさせると偏りますしね。

サーカス団長のワゴン」では各ワゴンのアップグレードが可能。ワゴンごとにアップグレード内容は違います。例えばクックハウスワゴンだと、新しい料理レシピを覚えたり、材料費を安く抑えたりできます。

シアトルでの公演は終わったので、次の目的地を目指しましょう。マップを見ると行ける場所が増えていますね。かなりの長旅になりそうです。移動中にイベントが発生することもあります。

ワラワラに到着。ここでの観客はアウトロー達です。果たして公演は成功するのか。続きはぜひ自信の手でプレイしてみていください。

遊びやすいサーカス運営カードRPG

本作は『Slay the Spire』にインスパイアされた作品ですが、いわゆるフォロワー作品ではなく、サーカス団のマネジメントやアーティストの強化、チケットの販売など、シミュレーションやRPG的な要素が強めです。

よくある「ローグライクカードゲーム」とは違い、あくまで「サーカス運営ゲーム」というオリジナリティのある作品に仕上がっています。「敵と戦う」のでなく、「観客を満足させる」というバトル形式も良いですね。

それと本作のDLC「The Ringmaster's Essentials」ですが、ゲーム中に登場する料理の実際のレシピブックやイラストカードのPDF、開発者のコメントムービー、壁紙やマップ画像が付いてきます。ゲームに直接関連する物ではありませんが、開発元を応援した方は購入するといいでしょう。

現在、日本語サポートはありませんが、カードや施設の効果が理解できればプレイに支障はないかと。一風変わった経営シムやデッキビルドカードゲームを遊んでみたい方は、本作を試してみるといいかと思います。

製品情報

『The Amazing American Circus』
開発・販売:Klabater、Juggler Games
対象ハード:Windows(Steam, GOG.com)/PS4/Xbox One/ニンテンドースイッチ
通常価格:2,050円(The Ringmaster's Editionは3,290円)
サポート言語:英語
ストアページ:SteamGOG.comPS4Xbox Oneニンテンドースイッチ

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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