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『DEATHLOOP』アーキビスト・ジュリアナの意外な一面も―定型インタビューを読む【ゲームで英語漬け#79】

他人の秘密を盗み見るのは楽しいですか?

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暗殺アクションにいわゆる「死にゲー」の要素をミックスした『DEATHLOOP』。大泉洋のようなボヤキ芸のコルトと、小馬鹿にしてくるジュリアナの軽妙なやりとりはミッション開始のちょっとしたお楽しみです。今作のローカライズは優れており、吹替はこのノリを見事に翻訳してありました。両者を聴き比べてみるのも面白いですね。

練習問題の解答

『This War of Mine』戦争が狂わせる人々の心―子供をさらわれた親の心中は如何に【ゲームで英語漬け#77】

問:
Listen to me carefully. You touch her, I'll kill you.

解答例:
いいか、よく聞け。指一本でも触れてみろ、ぶっ殺してやる。

Interview -The Sixty-Second Minute: Juliana Blake

『DEATHLOOP』は暗殺対象である「ヴィジョナリー」を単純にカチコミで始末してもループは破れず、1日で8人全員を殺すための「手順」、言わば「Loop Break Protocol」を確立しなければなりません。そのために個々の行動などのパーソナリティを探っていくことが主軸です。

暗殺の準備段階として膨大なドキュメントを読み漁っていきますが、その中にはヴィジョナリーの趣味や性格が分かるものも含まれており、Q&A形式の「The Sixty-Second Minute」では、戦いでは分からない一面が記されています。

8人全員が同じ設問に答えているこの文書では、質問の主語が一人称である「I」になっています。「You」でも問題は無いのですが、ここでは回答者のパーソナリティが主眼なので、質問者の存在を意識しなくてよいように「You」を避けたものと推察します。今回はジュリアナの回答を読んでいきましょう。

--With so many incredible passions, how do I organize my time?

I've always been fastidious with my time, but there's never seemed enough hours in the day. I can't wait to have an infinity of them!

  • Fastidious:気難しい、潔癖な

―多くのことに溢れんばかりの情熱を注ぎながら、どうやって時間をやりくりしているのか?

時間にはうるさい方だけど、1日たりとも時間が足りた日なんて無いよ。無限の時間が持てるなんて待ちきれない!

--Given my unbelievable success, what is my greatest regret?

I burned a bunch of bridges to get here. Only one of them I wish hadn't had to go.

―信じられないような成功の裏で、一番後悔していることは?

ここに来るまでにたくさんのものを捨ててきた。でも一つだけ、捨てなくても良かったものがあったかもしれない。

“Burn the bridge”とは「退路を断つ」「関係を切る」という慣用句。軍事行動で決死の覚悟を決めるために渡った橋を燃やしたことに由来します。いずれにしても、元に戻すことができないという意味合いが強いですね。

--When did I realize I possess a vision greater than the rest of humanity?

I'm a gal in love with the written word. I'm hardly alone in that on Blackreef.

―これまでの人類よりも偉大な先見を持っているといつ自覚したのか?

わたしは活字女子ってやつ。ブラックリーフじゃわたしだけじゃないみたいね。

--What book, song or play most speaks to my spirit?

A book's like that metaphor about never stepping into the same river twice, expect it's the reader that changes. Same with songs. Gotta say, Though ‘Birds of Pray's’ a real righteous jam.

  • Metaphor:比喩、例え

  • Righteous:公正な

  • Jam(口語):面白いもの

―最も影響を受けた本、音楽、演劇は?

本は「同じ川には二度と入れない」って例えに似ていて、変化するのは読んでいる側の方。それは歌も同じ。でも、「バーズ・オブ・プレイ」は間違いなく名曲だよ。

「同じ川に二度入ることは出来ない」とは、ギリシャの哲学者ヘラクレイオスに由来する言葉です。あらゆる事象の状態は移ろうという「万物流転」について言い表しています。

--What did I know I had to bring with me to Blackreef?

Some people brought complex electronics - or a whole sound studio - or an eternal supply of candy! I'm just glad to have my library.

―ブラックリーフにどうしても持ち込みたかった物は?

複雑な機器や、音楽スタジオまるごと持ってきた人もいる――キャンディの無限ストックもね!わたしは自分の図書館があれば十分かな。

--As one of the world's greatest living geniuses, do I enjoy finally having a spotlight shining on my work?

It's new, that's for sure! I'm going to make the most of the responsibility you've given me.

―今に生きる世界の偉大な天才の一人として、自分の仕事にようやくスポットライトが向けられたことは感慨深いですか?

ホント、こんなの初めて!与えられた責任はしっかり果たしていくつもり。

事務方のArchivist(資料管理者、司書と区別される)であるジュリアナがなぜコルトを執拗に付け狙うのか?その謎もまたドキュメントを集めていくことで解けるでしょう。

練習問題:次の文を訳しなさい。

If my vision is greater than the rest of humanity's, it's only because humanity limits its own.

8人の中で最初にターゲットになるウェンジェの回答より。なかなかの自信家のようで、かなり大胆な発言ですね。

《Skollfang》

好奇心と探究心 Skollfang

ゲームの世界をもっと好きになる「おいしい一粒」をお届けします。

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