7月20日まで京都・みやこめっせで開催された大規模ゲームイベント「BitSummit the 13th」。日本のみならず、世界中からインディーゲーム開発者が集う一大イベントです。
本記事では、TALLBOYSが開発し、CRITICAL REFLEXが販売を予定している巨大な警官が町を見下ろす奇妙なゲーム『Militsioner』のプレイレポートとインタビューをお届けします。

町を見下ろす恐ろしい男…仲良くなれないなんて誰が決めた?
本作は、巨人の警官が見下ろす小さな町から脱出を目指すというゲームです。突如として身に覚えのない罪で逮捕されるところから始まり、町の外へ出ることを禁じられます。しかし、町の中にいる人に聞いてみると、どうやら13時に出る電車に乗れば脱出できるそうです……。

本作のゲームデザインには、ひとつの目標に対して複数の解法が用意された「イマーシブシム(Immersive Sim)」と呼ばれるものが採用されています。本作で言えば、「町から脱出する」という目標を達成するために、こっそり抜け出してもいいし、改札をぶっ壊してもいいし、人々と仲良くなって切符を貰ってもいい。高い自由度を持っており、ゲームの世界があなたの行動に反応します。

巨人警官は恐るべき上位存在……かと思いきや、意外にも触れ合える機会は多く、会話をしたり、拾ったものをプレゼントしたりできます(これは町中にいる他の人物にも可能です)。本作には関係性のようなシステムがあり、あなたの行動によって機嫌や態度が変わることもあります。

でも、注意してください。巨人警官にかまってあげないと、鬱になって泣いてしまうかも……。彼の涙はまるで洪水のように町を満たし、あなたは溺れてしまいます。彼の機嫌を取りながら、なんとか脱出を目指す……やれることは自由だけどどこか閉塞感のある作品でした。

なお、一度死んでもリトライ時に巨人の状態を強化できるのが特徴的。やればやるほど、巨人と仲良くなりやすくなっていきそうです!なんと恋に落ちることもできるのだとか……。


CRITICAL REFLEXにインタビュー!なんでこんな突拍子もない設定に?

今回のBitSummitにはTALLBOYSの開発者は諸事情で来られなかったものの、販売を担当するCRITICAL REFLEXのジュリア氏にお話を伺うことができました。
――本作をCRITICAL REFLEXのパブリッシングタイトルとして選んだ理由を教えてください。
ジュリア:CRITICAL REFLEXは他のパブリッシャーが選ばないようなゲームを常に探しています。本作の巨人警官がぽつんと座っていて、すべての行動を見られているというコンセプトを見たとき、すぐに「これ絶対欲しいな」と思い、TALLBOYSに話をもちかけました。
一見、常に逃げ続けなければならないゲームなのかなと思われるかもしれませんが、対話や行動によってストーリーの流れが変わっていくのが面白いですよね。
――何周でもいろいろな面が見られるようなゲームなんですね。
ジュリア:警官の気分によって町全体がかわるんです。例えば彼が泣くと洪水が発生するのですが、道が塞がれることもあれば、逆に道が開くこともあります。逃げ道はもう数え切れないほど用意しているので、ぜひ見つけてください。
――イマーシブシムを取り入れた理由は何でしょうか。
ジュリア:よくある脱出シムは自分さえ抜けられればいいというデザインですが、本作は他のNPCや警官の行動を織り込むことで、もう一歩深みのあるゲームになるのではないかと考えたためです。
イマーシブシムのいいところは、「正しい答え」がないところです。いろいろなことを経験して、何度もリトライして、自分にあったやり方を見つけていくという楽しみがあります。
――設定だけ見るとかなり突拍子もないものですが、どういった発想で生まれたのでしょうか。
ジュリア:巨大な監視組織の中で、一市民として逃げるという設定のスケールを見せたくて、巨大警官という形で具現化して表現したのです。警官との関係性によって変化するキャラ要素を入れることで、もっと面白くなるのではないかと思っています。
――本作は発表されてから長いですが、開発の進捗はいかがですか。
ジュリア:ちょうど、今週くらいから第1ラウンドのオープンプレイテストを実施する予定です!そこからさらに何度かテストを重ねて、フィードバックを得ながら改善していきます。発売自体は2026年になるかと思います。
――ありがとうございました。

『Militsioner』は、PC(Steam)向けに発売予定です。











