ハードコアなゲーマーの皆さん!ゲームを遊んでいる際、こんなことを思ったことはありませんか?「このアイテムよく見るけど、どんな味しているんだろ?」と。私はしょっちゅうあります。そこで、本記事ではこの疑問を「解消」すべく、名前だけはよく聞くくせに実際の味はよくわからない筆頭である「例の食べ物」を購入&調理、その実態に迫るべく調理していこうと思います。
皆様お久しぶりです、ハードコアゲーミング料理のお時間でございます。さっそくですが、筆者が最近遊んでいるタイトルはニンテンドースイッチ2『Pokémon LEGENDS Z-A』です。ポケモンシリーズのスピンオフタイトルとして登場した「LEGENDS」シリーズ最新作。『ポケットモンスター X・Y』で初登場した都市・ミアレシティに降り立った主人公が、とあるきっかけで街で行われているポケモントレーナーたちの戦い「ZAロワイヤル」に参加することになります。筆者もこの新たな冒険に参戦すべくミアレに降り立ちました。ZAロワイヤルの激しいバトルの合間に、

各地の露店のパンを眺めたり、

カフェで一息ついたり、


クレープに戦いを挑まれたり、

レストランの明らかに早すぎるデザートの提供を訝しんだり、


過去のイモモチに思いを馳せたりと、ミアレ生活を満喫しています。

そんな本作ですが、主人公はミアレに降り立ってすぐに知り合ったタウニー(またはガイ)に誘われ、ホテルZという場所を拠点とします。ストーリーが進む中でタウニーが食事を用意してくれるのですが、それがガラル地方で流行が続くカレーと、ミアレ自慢のクロワッサンをあわせた、その名もクロワッサンカレー。そのまますぎる。


ビジュアルこそ強烈ですが、これが意外にも味の評価は高め。ただしミアレ出身のピュールくんにはクロワッサンを他の料理に合わせるという点でノーサンキューだそうです。
今回の料理ですが、クロワッサンとカレーを用意すればお手軽に再現できるため、SNSなどを調べてみると既にクロワッサンカレーを実践されているミアレ市民がたくさんいます。せっかくですから、クロワッサンも手作りしてみることにします!ということでゼロから調理開始です。カレーはパッと作れるはずなので、まず時間のかかるクロワッサンからはじめましょう。


強力粉と薄力粉を7:3くらいで混ぜたもの、塩、砂糖、ドライイースト、バター、スキムミルクをボウルに投入し、水を入れて混ぜていきます。

粉っぽさがなくなりなめらかになったらラップをして冷蔵庫へ。


1時間ほど置き、生地がしっかりと冷えたら取り出します。包丁で中心部を十字にカットして正方形に伸ばしていきます。これは正方形。誰がなんと言おうと正方形なんだ。

さらにラップで挟み、再び冷蔵庫へ。

続いてはバターを60gほど用意し、こちらもラップに挟んでめん棒で叩いて柔らかくしていきます。

柔らかくなったらやはり正方形になるようにめん棒で伸ばして成形。だれがなんと言おうとこれは正方形なんだ。

これも生地と一緒に冷やしておきます。

3~40分ほど冷やして生地を指で押して戻ってこないくらいの固さになったら取り出し、生地の上にバターを重ねます。生地を折りたたんで、生地同士をしっかりと接着させ、バターを包み込むように成形。

包めたらめん棒で伸ばし、折りたたむ。90度回して再び伸ばし、折りたたむ…。そうやって生地・バターの層をいくつも作っていくのがクロワッサンの大事な部分のようです。こちらを再度冷凍庫へ。


1時間後、冷えた生地を薄く伸ばし、両端を数ミリカット。長方形が作れたら横にして二等辺三角形を作るように包丁でカットします。とりあえず4つは作れました。ところで、お気づきでしょうか。「1時間寝かせる」といった工程が各所に散りばめられていたことに。バターが溶けないように冷やす工程がどうしても必要なため非常に時間がかかりますね。思い立ったらクロワッサンをお店で買えるという環境に感謝。

二等辺三角形の底辺の部分から巻き込んで丸めていくと、なんだか形が見えてきましたね。左のゴチャゴチャは切れ端がもったいない精神の集合体です。このまま常温で30分ほど置いて発酵させます。


60分後、ちょっと膨らみました。全体に溶き卵を塗り、200℃に予熱したオーブンにイン。


焼き時間15分のうちに見慣れた姿ができてきましたね…!

15分後、取り出したものがこちら。おお!これはかなりクロワッサンではないでしょうか!

美しい三日月型にこそなりませんでしたが、この層の作りは紛れもないクロワッサン!正直なところ失敗することも予想してクロワッサンを買いに行く準備もしていましたが、これなら問題ないでしょう。

自家製クロワッサンの味を確かめたいところですが、まだ終了ではありません。ここからはカレーを作っていきます。続いてはサフランを用意し、ぬるま湯に2~30分漬けて色を出します。

色の出たぬるま湯でお米を炊きます。完成すればきれいな黄色のサフランライスができる予定です。


みじん切りにした玉ねぎは油で炒めておきます。

牛肉を焼き付け、色が変わったらカットしたにんじん・ジャガイモを入れて炒めます。


水150mlと赤ワイン50mlを入れ煮込んでいきます。ちょうどスパイスの棚にローリエがあったのでこれも入れておきましょう。


炒めた玉ねぎと濃縮デミグラスソースの缶詰を入れ、水も追加で投入。このまま味を整えるときっとビーフシチューが完成してしまうので、ここでエスビーの赤いカレー粉が参戦。スパイスの香りが立ち上り、一瞬でカレー方面へ舵を切りました。

砂糖・塩とコンソメなどで味を整えたら欧風カレーの完成!デミグラスソースには小麦粉が使われているので、もったりとしたカレーになりました、これです、これを待っていたんです。

最終的な盛り付けに移りましょう。しっかりと黄色く色付けされたサフランライスを、太めのガラスコップなどに詰めて型を取り、あの特徴的なタワーライスを再現。カレーをかけ、てっぺんにパセリを散らして周りにクロワッサンを配置すれば……!

ホテルZ名物?クロワッサンカレーの完成!紅茶も淹れたよ!

改めてしっかりとその全容を観察してみます。なんとも暴力的なビジュアル……。ご飯を高くそびえ立たせるためにグラスにギュギュッと詰め込んだので、普通のカレーの2.5人前くらいはありそうです。加えてクロワッサン3つという量は夕飯に食べたら次の日の夜まで何も要らないかも。もったりめに作ったカレーはご飯の柱にしっかりキープされていますね。

味はデミグラスソースの深い味が特徴的なカレーです。作中の色を再現するために採用したデミグラスソースや赤ワインですが、味にも大きく影響しており、甘さは控えめで大人な味のカレーに仕上がりました。

クロワッサンはしっかり層が分かれて外はサックリ中はフワフワ。改めて、よく成功したと自分を褒めてあげたい。折り込んだバターの香りがなんとも贅沢です。このバターの香る贅沢な味わいがデミグラスソースを主体としたカレーとの相性バツグン。
見た目こそインパクトマシマシなクロワッサンカレーでしたが、作り方次第でバツグンに美味な一品に仕上がることがわかりました。本当に名物になってもおかしくないですね、あとは一皿の量を3分の1にすれば最大の問題は解決すると思います。頑張れタウニー。
おまけ

今作のポケモンセンターはわりとオープンなスタイルで、ドアもなく自由に利用できる休憩所のようなつくりです。個人的に気に入ったのはこのウォーターサーバー。多分ポケセン利用者だけでなく誰でも使っていいように設置してあるのでしょう。カップも人間用とポケモン用の浅いものが置いてあるのがホスピタリティ高めで好印象。こういう細かいところでの世界観の提示がたまらなく良いですね。













