
2月19日に発売した、びっくりソフトウェアのPC(Steam)/ニンテンドースイッチ向け横スクロールシューティングゲーム『リボルギア・ゼロ』。本作のレビューをお届けします。なお、筆者がプレイしたプラットフォームはPC(Steam)版で、最高難易度であるマスターまでは1CCでクリア済みです。パブリッシャーよりキーの提供を受けています。
多彩な武装で自機を構築し、立ちはだかる敵を倒してステージを突破せよ!
本作は、弾幕的な弾の多さだけでなく地形攻略要素も合わせ持った横スクロールSTGです。全7ステージで構成されており単一ステージのみの攻略も可能。またボスラッシュモードも搭載しています。
プレイヤーは青い万能型のTYPE-1「三日月雫」か、赤い攻撃力重視型のTYPE-2の「一色緋音」の2人どちらかを選んでプレイします。武装選択要素が存在し、貫通力を高めた極太レーザーや、小さな雑魚を蹴散らせるマルチウェイなど様々です。基本的にパワーアップ要素はなく選んだ装備を駆使して戦いますが、ビットを結合した時の攻撃や、ビット分離時の攻撃方法が異なります。



さらに、エネルギーを満タンまで貯めると放てるボム的存在のバースト攻撃も搭載。このバースト攻撃は、ビットによって吸収したエネルギーを放つ強力なもので、敵弾を消すだけでなく自機も一定時間無敵になります。加えて、エネルギーが満タン状態であれば、敵弾に一度だけ耐えることが可能。この無敵要素がゲームプレイにおいて敵弾を気合で避けるか、無敵で敵弾を凌くかの駆け引きを生み出しています。
他にも、プレイヤーが操作する自機には、敵の小弾を防ぐことが可能なビットを搭載しており、合体時(自機前方に配置した状態)だと前から飛んでくる敵弾を防げることに加え、自機のバーストゲージも回復させられます。さらに、分離状態でビットボタンを長押しすると、高速回転させたビットを放つ地形無視攻撃「ビットシュート」が可能となり、スコアアイテムやエネルギーの回収、そして敵の撃破も可能です。しかし、自機の守りがなくなってしまうため、要所に応じてバースト攻撃と使い分けなくてはなりません。

また武装はアンロック式で、様々な難易度でゲームプレイするとスコアを入手。道中入手したスコアはゲームをクリアするか、残機がなくなりゲームオーバーになったときに初めて反映されます。ある程度入手したからといって、ゲームプレイを中断するとスコアを入手できなくなるので注意が必要です。

本作にはアーケードモード開始直後のチュートリアルのほかに、武装の威力や組み合わせを確認できるトレーニングモード、様々なお題に挑戦するミッションモード、スコアボードや1度見たエンディングなどを閲覧できるアーカイブモード、武装のアンロックショップなど存在しており、現行のゲームとして十分な量のシステムが揃っています。


難しい局面をいかに突破するかが面白いゲームプレイ
前述の通り本作のステージは全部で7つです。障害物のない大空が舞台のステージ1、破壊可能な障害物と地形が行く手を阻むステージ2、地形と敵で圧倒する巨大戦艦が舞台のステージ3、垂直にステージが進むステージ4、一瞬の判断が求められる高速スクロールのステージ5、広大な要塞を攻略するステージ6、そして再び大空へと戻り巨大なボスと戦うステージ7で構成されています。
それぞれのステージは大体5分ほどの長さで、全体を通しでプレイすると約35分かかります。本作の各ステージの素晴らしいところがアートワークを含めて各ステージの特色がしっかりと表れていること。似たり寄ったりのものがほぼなく、それぞれのステージの特色を覚えてられることです。

またステージ自体において初見殺しなどの要素は控え目です。突破が難しい局面は確かに存在するものの、プレイヤーが何かしらの行動をする猶予が与えられているために、理不尽な印象は抱きませんでした。さらに、道中鳴り響くBGMも主旋律あるサウンドが耳に残るため、楽しい一時を与えてくれるのがとても良いです。
ステージ攻略そのものに関しても、選択した武装やルートによって、多彩な攻略方法をとれることが嬉しいところ(ステージに点在するエクステンドアイテム探索も面白い)。地形を無視して攻撃できる設置型ビットシュートや、ショットボタン押しっぱなしで敵に狙いを付けるオートエイムなど、様々な性質を組み合わせて難しい局面を突破できるのが面白くできています。
またこれらの武装も全て万能というわけでなく、ステージによっては相性が良くなく、プレイヤーの腕前で突破しないといけないという駆け引きも生まれているのが良いポイントです。



どのステージも特色があることは間違いないのですが、各ステージがどうしても過去のシューティングゲームをオマージュしたようなものが多く、新しさを感じるステージが多くなかったことは残念でした。オマージュは決して悪いことでないですが、『リボルギア・ゼロ』ならではのアートスタイルで構成されたステージをより多く見てみたかった気持ちも隠せません。


倒されにくくもスリルと興奮に満ちた良いバランス
難易度は基本的な難易度のノービスと刺激を求める人向けのアドバンスド、中型機から打ち返し弾が発生するエキスパート、そして全敵から打ち返し弾が発生するマスターの四段階です。敵の攻撃だけでなく難易度によってそれぞれ初期の残機も異なり、ノービスが8機でアドバンスドが4機、そしてエキスパート以降が2機です。
難易度自体は、段階を上げるほど敵の攻撃が激しくなり難しくなります。特にエキスパートは、初期残機の少なさから初めてコンティニューをしてしまうほどでした。一方で残機は、一定数のスコアを稼いでエクステンドさせること以外にも、特定の敵を倒した時や、ステージ自体に隠されているものを手に入れることでも増やせます。
結果として、敵の猛攻で自機が何度か倒されることはあっても、ゲームオーバーへ至ったことは少なく、そういった点ではスムーズに遊べた作品でした。それでも、ゲームそのものが簡単だったという印象は抱きませんでした。

その理由を振り返ってみると、ステージに設置されたエクステンドだけでなく、自機が条件付きで倒されにくいことも関係していると思えました。本作では前述の通りバーストゲージが満タン状態なら、無敵時間があるボム的なバースト攻撃を発動できることに加え、被弾しても全ゲージを消費することで撃墜を回避できます。こうした構造から、一度ミスをしても撃墜に至りにくく、結果としてゲームオーバーになりにくくなっています。
その代償として、消費したバーストゲージを再充填させるための行動は、ビットを敵や敵弾に近づけること。ビットシュートを行い、敵に直撃させて急速充填も可能ですが、敵が貫通してきたり、ビットシュート中に敵や敵弾を回避しきれなくなると撃墜されてしまいます。危険とリスクに溢れた状態を如何にして回復させるのかが本作一番の面白さであり、プレイヤーの腕の見せどころなのです。
もちろんバーストゲージの回復が間に合わず撃墜されることもありますが、そこはステージ内にあるエクステンドを入手することでバランスを保っています。低難易度を選択してカジュアルに楽しめる作品でもありますが、高難易度であればあるほどバランスが良いと思えます。このバランスの良さが本作の魅力であり特徴であると思えました。

発展が期待されるAIデュオプレイー固定画面STGに癒されるおまけモード
本作は2人プレイに対応しており、2人プレイすると雫と緋音それぞれセリフの掛け合いが楽しめます。1人プレイでもエネルギーが高速回復できるブーストモードには、AIが2P側を操作するAIデュオプレイが搭載されており疑似的に2人プレイが楽しめます。
このAIデュオプレイは、疑似的に2人協力プレイが楽しめるため、1人では突破が難しいステージやボス戦の難易度が結果的に下げるのが嬉しいところ。AIを入れた2人プレイは肩の力を抜いて遊べるだけでなく、STGにおいても誰かと協力して遊ぶことが面白いと思える内容です。

しかしながら、2025年のインタビューでも語られていた通り、障害物がないステージ1やステージ7はともかく、地形が存在するステージ2以降だとAIがちゃんと地形を認識して避けることができず、地形に接触していつのまにか撃破されているため、実用性に関してまだまだ発展途上の技術です。改良の余地ありの機能ですが、このモードが発展すればSTGもより多くの人に対して親しみやすいジャンルになるのではと思える機能でした。
さらに、おまけモードには「ネコの神」というミニゲームがあります。このミニゲームでプレイヤーは、自キャラを操作し落ちてくるネコアイコンを地上に落とさせないよう撃破するモードです。かなりシンプルなSTGですが、楽しく遊べるためおまけモードとしてふさわしい内容でもあると思えます。


2026年のSTGシーンにおいて幸先良いスタートを切ることに成功した『リボルギア・ゼロ』
『リボルギア・ゼロ』は、STGジャンルの新作として2026年の幸先良いスタートを切れた素晴らしい作品です。自機が倒されにくくも弾避けと弾処理のスリルを失わせていないシステムや、遊びやすいステージ構成から高い完成度を誇っています。
一方で、既視感を感じる過去のシューティングゲームを彷彿とさせるステージが多くあるのが残念なところ。本作にしかない、本作だけのアートスタイルや構成を持ったステージもあればより良かったのではないかと思ってしまいます。それでも、オマージュ自体は悪いことでないために、人に勧めるには些細なことです。

新しい試みとしてのAIデュオプレイは、まだまだ改良の余地ありの機能ですが、感触はかなり良いために、今後の発展にも期待したいところ。『リボルギア・ゼロ』は、これらを考慮に入れても完成度が高いSTGであることは確かなため、シューティングゲームファンなら是非手に取ってほしい2026年の外せないタイトルです。
Game*Spark レビュー 『リボルギア・ゼロ』 PC(Steam)/ニンテンドースイッチ 2026年2月18日
シューティングゲームそのもの完成度はかなりのもの!
-
GOOD
- 自機が倒されにくくも、スリルあるゲームプレイ
- ステージの理不尽さも小さく納得感があり遊びやすい
- 多彩な武装によってリプレイ性とアドリブ性が高い
- おまけ要素も充実し、ストーリーの内容もゲーム内で補完されている
- 思わず口ずさみたくなるBGM
BAD
- オマージュ事態は悪くないが、既視感あるステージが多い











