Game*Sparkレビュー『ANTHEM#9(アンセム・ナンバーナイン)』:コンボと演出が気持ち良いスタイリッシュ新世代ローグライト | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビュー『ANTHEM#9(アンセム・ナンバーナイン)』:コンボと演出が気持ち良いスタイリッシュ新世代ローグライト

ジェムマッチ・ローグライト『ANTHEM#9(アンセム・ナンバーナイン)』のレビューをお届けします。

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2026年2月5日に集英社ゲームズより発売された、ジェムマッチローグライト『ANTHEM#9(アンセム・ナンバーナイン)』。Steamのレビューでは「非常に好評」と高い評価を集めており、既存のローグライク・ローグライトと一線を画すビジュアルとスタイリッシュさで、今作に興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、本作のGame*Sparkレビューをお届けします。

なお本レビューの執筆にあたり、集英社ゲームズよりSteamキーを提供いただいています。

スタイリッシュ、そして爆増コンボの快感が詰まっているジェムマッチローグライト

本作は、「ジェムマッチローグライト」を公称するゲームです。本作の戦闘に入ると、プレイヤーキャラクターには毎ターン赤・緑・青の3色のジェムがランダムに配られ、自分の所持しているスキルデッキにセットされたスキルに記されたジェムの順番に手持ちのジェムを使用していくと、スキルが発動できます。例えば「赤緑」「緑青」「青赤」というスキルがデッキにあれば、手持ちジェムからこの2色の組み合わせのジェムを出せばその組み合わせに対応したスキルが発動するわけです。

なおスキルが「赤緑」「緑青」「青赤」という組み合わせの場合、ジェムを「赤緑青赤」の順番で出せばすべての組み合わせを満たしたことになり、それぞれのスキルを発動できます。「赤緑青赤緑青……」を繰り返していけば、それだけ連続技となります。

もう1つ重要なのが「スキルのレベルアップ」です。本作では敵を倒すなどで新たなスキルを手に入れ、スキルデッキ内のスキルを入れ替える機会がありますが、その際に同名のスキルを取得するとスキルを入れ替える代わりにスキルのレベルアップが可能です。スキルは最大2段階まで強化でき、強化したスキルは複数回発動(1段階強化なら2回発動、2段階強化なら3回発動)となります。

こうして強化したスキルとジェムの連続攻撃の組み合わせで、莫大なコンボ数を叩き出せるのが本作の戦闘です。コンボ数が増えれば増えるほどダメージ倍率補正(もちろんプラス方向ですよ)も付くので、単にド派手な演出というだけではなく、ゲーム攻略の上でもコンボ数を伸ばすことを目指すのが重要となります。

コンボを成立させるまでどうデッキを組み立てるか?それが問題だ

本作は本編となるMission1~4の間はEasy・Normal・Hardの難易度が選択できる仕様で、難易度がEasyは1つのデッキのみを使用しますが、難易度がNormal以上の各Missionや、または本編クリア後のExtra Missionではデッキがブルー・レッドの2つに別れます(各デッキは戦闘時毎ターン交互に入れ替わる)、かつそのままではジェムの繰り返しループが組めないようになっていることがほとんどです。そのため、プレイヤーはまず「片方のデッキをいかに強化していくか?」という点から悩むことになります。

目標としては、やはり3色のジェムループを組むことができるのが望ましいでしょう。例えば「赤青緑」「赤青」「青緑」のスキルデッキであれば、「赤青緑赤青緑……」のジェムループを繰り返してコンボにすることができます。何とかループコンボを揃えたその後に、それぞれのスキル強化を伸ばしていきたいところです。

道中の「SKILL」マス(全体マップで青色のマス)では無条件で手持ちスキルの強化ができるので、各エリアの開始時に全体マップを見通して出来るだけ多くのSKILLマスを経由できるようなルートを考えておくとよいでしょう。

また、本作では稀に枠が金色のレアスキルが出現しますが……これらのスキルの使用に要求されるジェム数は大抵3~5で、3色ジェムループを狙うことが難しくなってしまうこともあります。但し、性能自体は強力であることには違いない(強化すれば尚更)のため、これを中心に据えるのならば特化したブレスの構成が必要になってくるでしょう。他のスキルの構成も、レアスキルのジェムの組み合わせの一部となっていることが望ましいです(レアスキル発動のついでに発動・コンボの水増しを目指す)。

2つのデッキで使用する色を分けるというのも1つの手です。片方のデッキでは赤緑2色、もう片方のデッキでは緑青2色……という風に分担すれば、毎ターン1色のジェムは無駄になりますが、ジェムは一定数次のターンに持ち越せるため、意外とスキル使用に困ることはありません。2色の組み合わせではループが組みやすいのもこの戦略のメリットです。

何はともあれ、敵からのスキル入手には運も絡みますし、なかなか思い通りのスキルデッキにはならないのが実情です。故に本作では、ゲーム開始時にビルドの方向性を定める……ということは難しいです。この点はゲーム開始時に初期デッキを選べるようなデッキ構築型ローグライク・ローグライト作品を経験していると戸惑いがあるかもしれません。また、序盤のプレイでは基本的にジェム数2~3のスキルで組むループデッキが強めで、それ以上のジェム数が要求されるレアスキルは扱いづらく、実質的に戦略が固定化されがちな傾向を感じました。Mission3以降で登場する「チャーム」により、使用ジェム数の多いレアスキルが扱いやすくなり、全体として戦略の幅は広がります。一方、それはそれでチャームに頼った戦略となるため、レアスキルを活かせるかどうかはチャーム次第……という印象はぬぐえません。とはいえ、この毎回異なる環境の中でその時々に合わせた戦略を編み出していくことこそローグライトの醍醐味といえるでしょう。

ローグライト初心者から上級者まで楽しめる難易度の幅の広さ

先述した通り、本作にはMission1~4までEasy/Normal/Hardの難易度選択が用意されています。Easy難易度では3色ジェムループが組みやすく、かつ初期HPが高くプレイヤーも負けにくいようになっているので、本作に慣れるのに最適といっていいでしょう。

しかしながらHard難易度では、他のデッキ構築型ローグライク・ローグライトの経験者も舌を巻くほどシビアなリソース管理やデッキ構築が要求されます。Normalはちょうどその中間で、未経験者には難しく、経験者には多少手ごわい程度の絶妙な難易度調整がなされています。

そして本編クリア後のExtra Missionはボスがランダムで、制作者が「難易度としてはベリーハードの位置付け」と語る通り難易度自体も今まで以上、しかもクリアする度に最大10段階まで難易度が上がる、非常に手ごわい難易度に仕上がっています。

筆者は本作を10時間ほどプレイしていますが、未だにExtra Mission1が攻略できていません。あと1ターンあればラスボスも倒せるのに!といった体験を何度もしています。そしてつい再挑戦したくなる、それだけ遊び応えがある難易度であることは確かです。

本作が「惜しい!」と感じるところとして、「ラン(1回のゲームチャレンジ)後に積み立てるものがほとんどない」点が挙げられます。「ローグライト」のゲームには各ラン後に得たコインなどのリソースでキャラクターのHPや性能などの永続強化が行えるものが少なくないですが、本作にはそういう要素はありません。各Missionクリア時に次のMissionが解禁されるのみです。このあたり、毎回のランで貯まるリソースで引き換えられるような、何らかの報酬があればよりリプレイ性が高まったのではないか……と筆者は思います。

何はともあれ、本作は難易度の幅が非常に広いローグライトです。今までローグライトというジャンルのゲームを遊んだことも無い方にも充分に理解が深まるようにゲームの導線が構築されており、かつこのジャンルの愛好家も手ごわいチャレンジ体験を楽しめる、懐の広いゲームです。さあ君も、ジェムループとスキル強化で爆裂コンボを敵に叩き込んでみよう!

Game*Spark レビュー『ANTHEM#9(アンセム・ナンバーナイン)』 PC 2026年2月5日

初心者から上級者まで圧倒的コンボが気持ちいいジェムマッチローグライト

GOOD

  • 爆裂するコンボ数と、それを彩る爽快かつスタイリッシュな演出
  • 初心者でもわかりやすいゲームシステム
  • ローグライト初心者からマニアまで幅広くカバーできている

BAD

  • デッキ構築において、運の要素がかなり強い
  • 基本戦略が固定化しがち
  • 「ローグライト」ジャンルではよく採用されている永続強化要素がない

©koeda / SHUEISHA, SHUEISHA GAMES

ライター:ずんこ。,編集:みお

ライター/石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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