自動生成やパーマデス(一度死ぬとすべてを失う)など、さまざまな要素が絡み合い、何度遊んでも楽しむことのできるゲームジャンル「ローグライク/ローグライト」。今回の「げむすぱローグライク/ローグライト部」第44回では、Gamepieが開発・販売を手がけるローグライトシミュレーションRPG『Dobbel Dungeon』をご紹介します。
『Dobbel Dungeon』とは



本作はクレイアニメ風のキャラクターや舞台設定が印象的なローグライト・シミュレーションRPGです。ある日、錬金術師マギーが行った実験が大失敗してしまい、周辺の島中の動物がモンスターへと化してしまいました。たまたま通りがかりの聖騎士クリスチャンはこの事態を解決すべく、島の平和のために立ち上がります。



本作では最大8人の冒険者から3人のパーティを組み、戦いに挑みます。初期パーティは剣と守りに長けた聖騎士クリスチャン、火を用いた攻撃が強力な火竜娘アンバー、遠距離属性魔法と回復魔法を使いこなす僧侶エルムの3人固定となりますが、ランを繰り返してキャラクターをアンロックすることにより選べる初期編成メンバーは増えていきます。

プレイヤーはモンスターの溢れる4つの島から1つを選び、進軍します。島の中にはさまざまな戦闘エリアがあり、そこでモンスターとの戦闘になります。

戦闘に入ると、見下ろしマス目型のシミュレーションRPGの戦闘画面へ移行します。各キャラクターにはさまざまな「スキル」と「ダイス」が与えられており、基本移動以外の行動をするには「ダイス」の消費が必要です。もちろんダイスの出目に応じて効果が増加するスキルも多数あるので、特に攻撃スキルや回復スキルには高いダイス目が求められるでしょう。
なお、ダイスの振り直しも毎ターン1回(後述するスキルツリー振りによっては最大3回)行え、その他ダイス目を操作する装備もあるので、上手く使いこなしましょう。また、効果にダイス目が影響しない状態異常や固定ダメージのスキルなどもあるので、低い目のダイスはそういったスキルに回すのもアリです。

戦闘に勝利すると、3ポイントの「スキルポイント」が獲得できます。スキルポイントを使用することで各キャラクター固有のスキルツリーを伸ばすことができ、キャラクターを強化できます。スキルポイントはパーティ全体で共有されており、1人を集中して伸ばすか、3人をバランスよく伸ばすかはプレイヤー次第です。

島の最深部にはボス敵が待ち構えています。ボス敵を倒すとその島を解放したことになり、次の島の解放に向かいます。こうして4つの島のうち2つを解放すると、ラストバトルに挑めるようになります(他の島の解放に向かっても良いが、解放した島の数が多いほどラスボスが強化される)。ラスボスを撃破し、島に平和を取り戻すことが本作の目的です。
難易度もテンポも規模感もダイスを用いた戦術もすべてが「ちょうどいい」シミュレーションRPG

本作のシミュレーションRPGとしての規模感は、正直に言って大きいとは言えません。舞台となる島は4つ、島ごとに8マップですべてのステージを回ったとしてもラストバトルまで含めて33マップです。また、味方ユニットが基本3体(一部シナリオで護衛対象の村人などが一時加入することあり)で、各マップの規模も短時間でクリアできるようなものになっています。『スパロボ』シリーズや『ファイアーエムブレム』シリーズ、『タクティクスオウガ』シリーズのような規模の大きな大長編SRPGではないのです。

しかしながら本作はゲームクリアまでの最低条件となる2つの島を回った時点で各キャラクターの最上位スキルツリーレベル4までのスキルポイント振りができるだけのスキルポイントが確保でき、速いテンポでキャラクターの育成を楽しむことができます。


高ランクのスキルには戦況を変えうる強力な範囲攻撃やバフが揃っており、これらを自在に操って敵と戦うのは短いプレイ時間の中でも充分にキャラクターの成長を実感でき、実に楽しいです。

各マップも単純な敵全滅マップから、特定の建物や村人を守り抜く防衛マップ、捕らえられた人物を救う救出マップ、変わったところでは逃げ出したニワトリを敵に狩られる前に一定数小屋に戻すというマップなどもあり、バリエーション豊かで飽きることがありません。

また各マップにはメインミッション以外にもサブミッションが指定されていることがあり、サブミッションの条件を満たすと報酬が増えるのでチャレンジしてみて損はないでしょう。なお、サブミッションは失敗しても一切デメリットはありません。


獲得した資金は道中で救出した商人の店でのアイテム購入や、クリスタルの店でのスキルポイントの交換・戦闘不能者の復帰などに使用できます。本作で得られるアイテムもローグライトらしくランダム性が強いのですが、いずれも確実にキャラクターの性能を強化できるアイテムなのでキャラクターに合ったアイテムを装備させて損はないでしょう。スキルポイント購入ももちろんゲームクリアのためには有効です。

キャラクターの育成のテンポが速く、シミュレーションRPGパートもユニットがさほど多くないためテンポがよい、それでいてダイスを用いた戦闘は出た目を見てじっくり考える戦術が重要、難易度も初心者向けの「簡単」から敵の思考ルーチンや所持スキルが変わって手ごわくなる「戦術家」まで幅広く、そしてキャラクターのアンロックにより使用するキャラクターを変更するだけで戦略がまるで変わってくる……と、本作は繰り返しプレイに充分に耐えうるシミュレーションRPGに仕上がっています。
実のところ、本作の「ローグライト」としての要素は戦闘にダイスを使うランダム性と入手アイテムのランダム性、あとは繰り返しプレイによるキャラクターアンロック要素くらいしかないのですが、それでも短いスパンで何度も楽しめるシミュレーションRPGとしては本作はお勧めです。「ローグライト」として見たときに1回のランが長すぎるという点もありますが、それを差し引いても本作は面白いゲームだ……と筆者は思います。
『Dobbel Dungeon』は、PC(Steam)にて2,300円(3月3日まで2,070円)で配信中です。












