パブリッシャーHooded Horseと、デベロッパーGoldhawk Interactiveは、ターン制ストラテジー『Xenonauts 2(ゼノノーツ 2)』について、2026年4月3日に正式版となるアップデート1.0を配信しました。
『X-COM』の精神的後継作として、2014年に発売された『Xenonauts』の続編タイトルでは、冷戦が続き、ベルリンの壁が未だ崩壊していない架空の2009年が舞台。プレイヤーは、地球侵略を目論むエイリアンに対抗する「ゼノノーツ」の司令官となり、世界中を舞台に脅威を排除していくのが目的です。
本稿では、2023年7月18日にSteam早期アクセスをスタートし、およそ2年半の歳月をかけてついに正式リリースされた『Xenonauts 2』のレビューをお届けします。

緊迫する世界を見守り、異星人の陰謀を暴く
本作の基本的な進行は、世界地図上でさまざまな地域で発生した異変を感知する「ジオスケープ」と呼ばれる画面で展開します。最初にプレイヤーは、世界中の基地を好きな場所に設置可能で、そこからエイリアンに対抗するための活動を開始するのです。
ゲーム内ではターン制ストラテジーの陸上戦と、飛来するUFOを迎撃する空中戦の2つの戦闘システムがあります。戦闘に勝利することでエイリアンの脅威を弱めたり、エイリアンテクノロジーを得ることができます。基地で研究を進めることで、新たな装備や研究ボーナスを獲得することもできます。





開発画面では、研究で得た新たな技術で武器やアーマーを開発したり、戦闘や輸送で使うための航空機を製作できます。当然開発には資金が必要ですし、一部のエイリアンテクノロジー装備や設備の開発には、戦闘で得る素材も必要です。お金は基地の拡張などにも使うので、しっかり運用しなければなりません。
ストーリーではまず、混乱により核戦争が勃発しそうな世界を抑える必要があります。エイリアンに協力する人間「クリーナー」の暗躍で世界の各地域で発生する、エイリアンによるテロや地球人の拉致を阻止したり、各国の機関と協力することで、世界の滅亡を防ぐことが最初の目的です。




無事に最初の目標達成後は本格的にエイリアンの侵攻が始まり、世界はさらなる恐怖に包まれます。世界を護るためには基地や装備を強化し、より広く世界の動向を見守り、対処する必要があるのです。チュートリアルや最初のストーリーで基本を学びつつ、自分が何をやれるのかを理解することが大切です。




戦闘は慎重に、かつ大胆に
ゲームのメインコンテンツともいえる陸戦では、敵の全滅や民間人の保護、目標の奪取など、さまざまな目的が設定されています。勝利することで地球の滅亡や侵略の進行を緩和することができるだけでなく、さまざまなアイテムも獲得できます。
戦闘はターン制ストラテジーで、各戦闘員は「タイムユニット(TU)」というゲージを元に行動を行います。このゲージは移動・攻撃・リロードなど、あらゆる行動に必要なもので、敵のターンにゲージが残っていれば迎撃も行えます。敵の攻撃から身を守るしゃがみ、方向転換にも消費するので、行動時は少し余裕を持たせておきましょう。




武器はライフルやショットガンなどの銃器だけでなく、盾や近接武器も使用できます。グレネードやガスマスク、医療キットなどのアイテムもあります。ダメージを受けた隊員は戦闘後に基地で回復が必要で、負傷や重症などは時間がかかるので注意しましょう。また、隊員達は戦闘結果によって成長していきます。
『X-COM』ジャンルのゲームなので、命中率を意識することが何より重要です。防御に遮蔽物や煙幕を利用したり、攻撃時に障害物を爆破物で破壊したり、環境を利用・変化させることで状況は大きく変わります。また、戦闘メカは基本的に能力が高く強力ですが、戦闘で成長しないので注意が必要です。
ゲーム内では投擲物が非常に便利です。煙幕は視界を防ぐだけでなく敵の気絶値を上げられますし、閃光で制圧状態にすることもできます。視界が確保できない状態では、建物の壁を破壊して道を拓くこともできるのです。




基本的には足並みを揃えてじっくり戦う方がいいのですが、任務の中では時間制限付きのサブ目標も発生します。状況に応じて慎重なだけでなく、勇敢に攻め入る必要もあります。もちろん、それが蛮勇では無駄死にしてしまいますが……新しい兵士は基地で募集できますよ!





世界を救うために何を拾い、何を捨てるか
『Xenonauts 2』では、ゲームを通じて発生するイベントに対応して地球が崩壊・侵略されないようにしなければなりません。そのためには飛来するUFOや異星人の侵攻を防ぐだけでなく、アジアや北米などの各地域と協力するだけでなく、内部に入り込んでいるクリーナーを排除しなければなりません。
イベントは基本的にはジオスケープで発生します。ゲームが進めば基地を複数建設できるようになるので、世界の異変を感知するレーダーの範囲も広げられます。ただし、すべてのイベントに対処するのは簡単ではないので、リソースや世界状況に余裕がある時は、あえて対処しない勇気も必要です。




ゲームの進行とともに、エイリアンの装備やUFOの活動もより強力で活発になっていきます。しっかりと装備や設備を整えなければだんだん攻撃も通用しなくなっていきますし、迎撃体制が整わなければ、プレイヤーの基地にエイリアンが攻め込むというイベントも発生します。
戦闘で思わぬ被害が出るのは当たり前。負傷する隊員が増える中で、エイリアンとの戦いはより激しくなっていきます。基地に医療施設や訓練ルームなどを設置して回復や能力を高めたり、兵士や戦闘機を増やしたり、限られた資金や資源をどの研究や強化に活かすのか選択しなければなりません。





遊びやすいが説明不足な部分も
本作は、チュートリアルから第1章にあたる「フェーズ1」をプレイすることで、世界観だけでなく、管理すべき要素やプレイヤーが“やらなければならないこと”を学べるゲームデザインになっていて、基本的に序盤は遊びやすい作品です。
ただし、ゲームが進むと管理する項目も増え、それに対処方法に関する説明不足を感じることもあります。一応ゲーム内のTIPSやマウスオーバーで表示されるヘルプなどである程度は確認できるのですが、少し分かりづらい印象があり、初回プレイでは気が付けば地球の危機になっている……ということもあると思います。



公式WikiやEpic Gamesでの基本的なプレイ方法の紹介も用意されています。少しわかりづらい部分はあるものの『X-COM』ジャンルのゲームとしてしっかりと遊べる作品です。基本的なモードでは複数セーブも可能で、細かいオートセーブもあるので、ミスしたときに戻ることもできます。
難易度も複数あり、敵の強さや初期資金などに関するカスタム難易度も可能です。セーブデータの制限など歯ごたえのあるゲームも用意されているので、ジャンル初心者からベテランまで楽しみやすいのも評価したいポイントです。




『Xenonauts 2』は、戦略性の高い戦闘や拠点の運営、時に非情な決断をしなくてはならない指揮官としての覚悟を楽しめる作品です。世界中を監視して、戦い、研究して、少しずつ部隊を強化していくことで、地球の危機に立ち向かう「ゼノノーツ」の物語をじっくりと紡いでいけます。難易度は高めですが、難易度選択やオートセーブなどの機能も揃っています。
エイリアンは基本的に手強く、少しでも油断すれば当然のように、油断しなくても運命(確率)のイタズラで簡単にピンチになってしまいます。厳しい戦いを経て隊員が育っていく姿を見るのも楽しいですし、一方で簡単に犠牲になってしまう新兵がいて、すぐに新しい隊員を雇うのもプレイヤーだけのドラマとして楽しめます。


日本語化もされていますし、導入からゲームも遊びやすくなるように作られています。ただし中盤以降は少しプレイヤーに委ねる部分も多く、ヒントも決して多くはないので、何をすればいいのかわからなくなってしまう可能性も感じます。『X-COM』ジャンルとして間違いなくレベルの高い作品のひとつなので、正式版になった今遊ぶのもオススメです!
Game*Spark レビュー『Xenonauts 2(ゼノノーツ 2)』 PC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com) 2026年4月3日
部隊を率いてエイリアンの侵略に立ち向かう『X-COM』ジャンルの戦略シミュレーション!
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GOOD
- 地形や環境を活かし、時に破壊もする戦略性の高いターン制バトル
- プレイヤーに委ねられる各種研究や基地開発要素が奥深い
- 1やや難しいジャンルのゲームだが、導入で学びやすいデザインになっている
BAD
- ゲームが進んで増える要素のガイドが十分ではない。“プレイヤーに委ねられる”部分が少し強すぎるかも。












