2026年5月22日から3日間にかけて京都・みやこめっせで開催された日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit PUNCH」。数多くの出展作品から気になったものをピックアップしてご紹介!
本記事では、実写映像とアートが融合したサイコロジカルホラー『The Void Between』の試遊レポと開発者インタビューをお届けします。

現実と幻影が交差する、悪夢のホテルからの脱出
ゲーム開始直後、開発者の1人であるBen Fox氏自らが演じる主人公が、夢の中に存在する不気味な雰囲気が漂うホテル「The Six Keys」へと迎え入れられます。

楽しむはずだった休暇が悪夢へと変わり、囚われてしまった主人公を救い出すことが本作の目的です。実写映像(FMV)スタイルを採用したグラフィックスは非常に生々しく、まるで奇妙な海外ドラマの登場人物になったかのような強い没入感を与えてくれます。


操作はポイント&クリック方式となっており、直感的に怪しい場所を調べて探索を進めます。現実世界の探索で手がかりを見つけ出し、見知らぬ男が仕掛けてくる不可解な試練に挑むことに。何が現実で、何が幻影なのか。プレイヤー自身の選択がストーリーを左右し、男の運命を決めるという緊張感が常に漂っています。


廊下を抜けるとロビーには壁にかかった謎の絵と管理人からの不穏なメッセージが…。ホテルの様々な場所にあるヒントからパズルを解くことで探索を進めていきます。次のエリアに進む度に深みにはまっていくような唯一無二の恐怖と謎解きが待ち受けていました。選択によって結末が変化するため、すべての謎を解き明かしたくなる魅力に満ちた一作です。


実写映像や写真、イラストなどを融合させた本作のグラフィックスは、実写ならではの生々しさと超現実的な恐怖が絶妙に調和しており瞬時に物語へと引き込みます。操作性は直感的でシンプルですが、選択肢によって現実と幻影の境界線が変化し、緊張感のあるゲームプレイが楽しめました。


物語を進める中で、プレイヤーは数々の選択を迫られます。何が真実で何が幻影なのか、その見極めこそが男の運命を左右し、物語の結末を大きく変化させ独特な世界観を演出しています。
映画のような没入感と謎解きとしての手応えを両立した本作。あなたの選択によって紡がれるストーリーの結末を、ぜひその目で確かめてみてください。
兄弟2人だけで制作した「好き」を詰め込んだ意欲作
ここからは、開発者であるKey CompassのBen Fox氏とChris Fox氏へのインタビューをお届けします。
――まずは開発チームのご紹介をお願いします。
Ben Fox氏(以下、Ben氏):Key Compassは私と兄のChrisの2人だけの小さなチームです。
――改めてゲームのご紹介をお願いします。
Ben氏:本作は映画のようなサイコロジカルホラーパズルゲームです。ある男が幽体離脱によって悪夢に入り込んでしまい、邪悪で見知らぬ存在から与えられた試練を乗り越えて脱出を試みるという内容になっています、
――実写映像とアートをミックスさせようと思ったきっかけは何ですか?
Chris Fox氏(以下、Chris氏):私たちは兄弟で映画を製作して育ってきました。写真を撮るのも好きだし、絵も描くし音楽も……自分が楽しいと思っていることを全部合わせたようなもの作ってみたいと思い、本作を制作しました。
――制作にあたって特にこだわっているところを教えてください。
Chris氏:このゲームは最初、ゲームジャム(※)というイベントで7日間かけて制作しました。私たちそれぞれの異なるアイデアが組み込まれています。小説家・村上春樹氏の作品から色濃く影響を受けていて、自分自身で物語を理解していくという体験を本作でも得ることができると思います。
作中ではあえて明確な説明はされず、プレイヤーの選択によってエンディングも変化します。プレイヤー自身の解釈に委ねるストーリーにも注目してほしいです。
※ゲームジャム…決められた短期間でテーマに沿ったゲームを一から作り上げるイベント。
――今後プレイする方へ向けたメッセージをお願いします。
Ben氏:『The Void Between』を通じて、自分の趣味の中で何かを作りたいなと思えるインスピレーションを与えられれば嬉しいです。新しいことに挑戦することを恐れないでください!
――ありがとうございました!
『The Void Between』はPC(Steam)向けに現在開発中です。悪夢のホテルで巻き起こる、唯一無二の宿泊体験があなたを待っています。













