アニメやゲームの定番ジャンルのひとつに「ロボット」があります。創作物のロボットは巨大な搭乗型、意志を持つような自立型、マスコットのような可愛いタイプなど多彩な種類があり、いずれも違った魅力を持っているものです。
ゲーマーのみなさんに古今東西の素敵なロボットゲームを紹介する企画、それが【ゲムスパロボゲーカタログ】です。今回取り上げるのは、2026年5月12日に正式リリースを迎えたサンドボックス型タクティカルRPG『NITRO GEN OMEGA』を、早期アクセスレポートを経た今、改めてご紹介します!



アニメのような世界で描かれるメカRPG
『NITRO GEN OMEGA』は2024年10月に発表された、イタリアを拠点とするDESTINYbitが手がけるゲームです。
同社は2016年に設立され、これまで『Empires Apart』『Dice Legacy』などの作品をリリースしたことでも知られています。2020年にはAmplifier Game Investに買収され、Embracer Groupに所属となりました。
日本のアニメーション作品を彷彿とさせながら、イタリアの情熱やエッセンスを感じさせるビジュアルスタイルを、開発は「スパゲッティアニメ」と呼んでいます。『ファイアーエムブレム』シリーズの部隊管理、『Battle Brothers』の探索要素などにインスパイアされているようです。
ゲームの舞台となるのは、人類がメカとの戦闘に敗れた世界。わずかに生き延びた人々はメカの脅威から逃れるため、巨大な柱の上に建設した都市で厳しい生活を送っています。プレイヤーは、メックを操りサルベージや戦闘を行う「フールズ」と呼ばれる傭兵チームとなって、世界を冒険していきます。
2025年6月18日にはSteamにて早期アクセスをスタート。早期アクセス中にはキャラクター制作機能やチュートリアル拡充などの機能のほか、ゲーム内で使用できるメックの種類も追加されました。
そして約1年後となる2026年5月12日の正式版アップデートではメインクエストが実装され、それに伴う機能の追加や調整なども行われています。



さらに正式版のリリースに合わせて、PCだけでなくPS5/XBOX Series X|S/ニンテンドースイッチ向けにも配信。なお、日本でのパブリッシングはBeep Japanが行っています。
自分だけのチームを作り荒野の世界へ
ゲームは、まず主人公となる傭兵チームの作成から始まります。初期メンバーは4人必要で、性別と見た目はランダム生成。何度もリロールして気に入った見た目を探しても良いし、メニューから作り上げたオリジナルキャラクターを加入させることもできます。
そしてプレイヤーは過酷な荒野の世界での新米傭兵チームとして、最初は比較的平和な島のパトロールを行うことに。ここではクエストに従いながら、最初の戦闘や編成などの基礎を学んでいきます。
開始メニューでチュートリアル機能をONにしておくと、各種操作の細かなヘルプも表示されるので、最初は必ずONにしておきましょう。




メックは4人乗りで、それぞれドライバー・エンジニア・ガンナー・オペレーターが必要。
初期メンバーは自動的に職業を割り当てられますが、経験を積めば他の職業にもなれるので、自分なりの設定にこだわりたい人は変更することも可能です。もちろん、成り行き任せでメンバーの動向を見守るのも一つの楽しみ方でしょう。

ちなみに本作は戦闘開始時に、クルーたちがメックに乗り込む出撃するシーンが入ります。発進シークエンスにこだわった作品は最高ですよね!




最初の島でのクエスト終了後、プレイヤーは新たな契約を見つけるため、世界を巡ることに。
世界中の街で受けた依頼やサイドクエストにより、お金(ビー玉)を稼いでメックやクルーの能力を強化したり、正式版で実装されたメインクエストに挑んだり、自分なりのペースで進行することができます。
タイムラインを制して勝利を掴め!
本作の戦闘はタイムライン制で、プレイヤーと敵がそれぞれコマンドを配置して実行していく形式です。配置はターンごとに交互で行いますが、敵の行動は大まかな行動でしか表示されず、また、一度配置したパネルは基本的に変えられません。
ドライバーなら「移動」「近接攻撃」など、職業とメックの装備で配置できるコマンドは決まります。コマンドを上手く組み合わせて敵のHPを0にすれば勝利ですが、プレイヤー側がダメージを受けすぎるとクルーの負傷やメンタル低下の危険性もあるので、いかにしてダメージを抑えるのかが重要です。




オペレーターの「スキャン」を使えば、範囲内の相手の行動の詳細を知れます。例えば敵がプレイヤーに近づいて近接攻撃を狙っているなら、先にエリア移動して回避したり、逆に誘い込んで強力なカウンターを決めたり、状況と装備によって取るべき戦略も変化。行動時の排熱にも気を付けましょう。
時間を置いて着弾するミサイルや、起爆させる必要がある地雷などの装備も存在しています。これらは強力な一方で自爆しなければならないため、タイミングを見極める必要も。
高級な装備なら多彩なコマンドも使用でき、クルーが成長すれば戦闘に有利なスキルも覚えるので、チームの強化はそのまま戦略の多様性にも繋がります。




戦略性が高いだけでなく、戦闘でのアニメーションの格好良さも本作の大きなポイントです。
プレイヤーのメックはもちろん、敵の機械もよく動くので、実行フェーズではアニメを見ているような気分を味わえます。その上で華麗に作戦がハマって、勝利したときの気持ち良さは格別です!




アクティビティでクルーの快適な環境を
なお、エアシップでの移動中にランダムエンカウントは発生しません。そのため初期からかなり自由な移動もできるのですが、移動には燃料が必要で、もし無くなれば大きなペナルティを受けてしまいます。燃料は街で補充できますが、当然お金がかかるので、稼いでおかなければなりません。
また、エアシップ内ではヨガや重量挙げなどのアクティビティを実行可能。アクティビティはクルー同士の関係を変化させたり、戦闘で溜まった疲労を回復させる効果があります。疲労が溜まるとさまざまな事故が起こりやすくなるので、なるべく早い内に回復させることがポイントです。




クルーの関係は戦闘にも大きく関わり、“親友”や“ライバル”などの特別な関係になれば、仲間に行動順を譲ったり、奪ったりすることもできます。攻撃のスペシャリストに連続行動させれば被害を抑えることもできるかもしれないし、選択ミスによるピンチを防ぐこともできるかもしれません。
ただしアクティビティの実行には、戦闘やクエストで得られる専用のポイントが必要です。さらに一度戦闘を終わらせないと同じものは選べないので、一度に選べるものは限られています。街で設備を購入すれば料理や読書、栽培などの新たなコマンドも増え、より効率的な結果も得られるように。




エアシップの移動時でもランダムイベントが発生し、ゴシップで仲良くなったり、恥ずかしいところを見られて気分が落ち込んだり、さまざまな変化が訪れます。どのイベントもしっかりアニメで表現してくれるので、これも要注目ですね!





世界を救うため傭兵の旅は続く
メインクエストでは、機械によって支配された世界に新米たちが挑むストーリーが描かれます。
最初は生き抜くために必死だったクルーたちも自分たちの考えで行動するようになり、それが自分の手でデザインを設定・決定したキャラクターの成長として描かれるので、盛り上がりもひとしおです。
とはいえ世界を救うための旅は簡単ではなく、道中で強力なメカとの戦いも待ち受けています。本作の戦闘は戦略も重要ですが、それでもメックの基礎能力を上げていかなければ決して勝利することはできません。少しでも良いパーツを買うためにはお金が必要なので、傭兵としての仕事は欠かせません。





埋もれた資源を見つけることも大切です。エアシップにはソナー機能が備えられていて、世界中に隠されたイベントを発見できます。
イベントには戦闘や時間内配達などの種類があり、達成すれば報酬としてお金や資源、料理のレシピなどがもらえます。料理は次回戦闘時のバフ効果を得られるので、強敵との対決には必須です。
どんどん激しくなる戦闘の中では、クルーが負傷することも。負傷状態で無理をすれば重大な事故にも繋がり、戦力が大幅ダウンする可能性だってあります。街で新たなクルーを雇用し、控えを準備しておくことで、万が一にも備えられます。遅れてやってくる追加メンバーも“お約束”ですよね!





正式版を迎えた『NITRO GEN OMEGA』は、まるでアニメ作品のキャラクターを自分で指揮しているような気分を味わえます。
ゲームとしての戦略性や自由な旅の雰囲気も抜群で、なによりも“自分のキャラクター”が少年アニメのような展開に立ち上がり、仲間との関係を構築していくのは唯一無二と言える魅力です。
早期アクセス時には以前のゲムスパロボゲーカタログでも言及したように、複雑なシステムの説明が少なく、わかりづらかったものの、アップデートでチュートリアルの改善が行われました。
現在も基本的な遊び方はわかりやすいのですが、それでも戦略や敵の習性、パーツやアイテムの効果など、実際に触ってみなければわからない部分も多くあります。



物語に時間制限はないので、じっくりと自分の作ったチームを育て続けることもできます。ゲーム内で新たなメックをアンロックすれば、次回プレイの初期にも導入可能で、まったく異なるメックで活躍する傭兵チームの物語を作っていくのも可能です。


メックのデザインはもちろん、絶望的な荒野の世界で立ち上がる新米たちの戦い、戦闘時のアニメーションなど、ロボット作品好きには堪らない演出が満載の1本です!














