
アニメやゲームの定番ジャンルのひとつに「ロボット」があります。創作物のロボットは巨大な搭乗型、意志を持つような自立型、マスコットのような可愛いタイプなど多彩な種類があり、いずれも違った魅力を持っているものです。
ゲーマーのみなさんに古今東西の素敵なロボットゲームを紹介する企画、それが【ゲムスパロボゲーカタログ】です。今回取り上げるのは、1999年に発売された、ロボット操縦アクションゲーム『リモートコントロールダンディ』です。


「もしも、現実の街で巨大ロボットを操縦できたら……」
『リモートコントロールダンディ』は、1999年7月にヒューマンから発売されたプレイステーション向けのアクションゲームです。
ヒューマンは1999年11月に東京地裁への和議申請を行っており、本作の次に発売した『じぱんぐ島 ~運命はサイコロが決める!?~』が最後の作品になっています。なお、本作にはボーナスディスクとして同作の体験版が同梱されています。
舞台となるのは、1999年の地球。突如として出現した、全長50メートルにも及ぶ巨大ロボットによりニューヨークの街はわずか3日で壊滅してしまいます。人類の反撃も虚しく、謎の「怪ロボット」には傷ひとつ付けることができません。さらに、怪ロボットが世界各地に出現したことで、人類は滅亡の危機を迎えます。



しかし、そんな人類の危機をいち早く予測していた世界最大の財閥“王座”は、怪ロボットに対応できる戦力として、“リモコンで操作する巨大ロボット”の開発を進めていたのです。
プレイヤーは、王座財閥の御曹司である12歳の少年「守」となって、完成した巨大ロボ「ヴォーダン」と共に、世界の運命をかけた戦いに臨むことになります。
ロボットの操作は、R1・L1ボタンで足を前に出す、◯ボタンで右パンチなど、コントローラーとリンクしたもの。戦闘中は怪ロボットを倒すだけでなく、街の被害を抑えなければならず、その結果は被害額や街の評判へとつながっていきます。過酷な戦いの中で街を守るには、ロボットや守少年の強化も欠かせません。



巨大ロボットを操縦するという夢を叶えた本作の開発スタッフの多くは、後にサンドロットの設立に関わり、2002年に『ギガンティックドライブ』を製作。
その後も『鉄人28号』『超操縦メカMG』など、印象的なロボットゲームを多く発売しています。また、2005年には、コナミから『リモートコントロールダンディSF』も発売されました。
人類の切り札は12歳の少年の手に
本作は、チャプター仕立てで進行していきます。導入部では、フランス・パリのレストランでコーヒーを楽しんでいた主人公の守少年が怪ロボットに襲われ、安全な場所へと逃げるミッションからスタート。凱旋門は壊されたものの、守はなんとか、王座コーポレーションのパリ工場まで逃れることに成功します。
工場では執事より、父親からの「プレゼント」として、巨大ロボット・ヴォーダンを動かすためのリモコンを受け取ることに。
こうして、王座財閥の次期当主として、守は世界を脅かす怪ロボットとの戦いに身を投じていきます。怪ロボットが狙う、日本の鶏野市に設立された「鶏野警備隊」のオーナーとしての生活を送ることになるのです。







導入で執事からも説明されますが、巨大ロボットの操作は「ロボ!敵をやっつけろ!」と命令するだけで完了するような簡単なものではありません。いかに強力なロボットであっても操縦に慣れなければ決して勝つことはできず、ゲーム序盤ではチュートリアルとして、基本的な操縦方法をしっかり覚えることになります。
歩くだけでもR1・L1を交互に押す必要がありますし、状況に応じてバックやターン、しゃがみなどの操作も必要。パンチも右腕と左腕で別のボタンを使うほか、強力なパンチを繰り出すためには上体を前後左右に動かさなければなりません。あらゆる操作にひと手間が必要なのです。





さらに、本作の重要な要素として、プレイヤーは守とヴォーダンを別々に操作する必要があります。リモコンの操作範囲は300メートルで、セレクトボタンを押せば操作対象が切り替えられます。
戦闘中は守の視点で状況を映し出すので、なるべく見やすい位置にいなければなりませんが、守自身にも体力があるので油断は禁物です。





都市を守り会社を守り抜け!
怪ロボットとの戦闘は、基本的に都市部で行われることが中心。
守がオーナーを務める鶏野警備隊は独立採算制で、怪ロボットや暴走したマシンなどに対処することで報酬を得ることができるものの、戦闘中に発生した建物などの被害を補填する必要があります。それが怪ロボットによる破壊であっても、です。
ロボットの出撃にもお金がかかりますし、ミッションによっては数軒のビルが破壊されただけで大赤字になってしまいます。そして、被害が大きくなればなるほど住民からの評判も落ちてしまい、予想外の出来事が発生することも。怪ロボットの戦いでは、いかにして被害を抑えるかが街と自身を守るためのポイントです。





戦闘で上手く立ち回るためには、ガードや回避も重要です。回避は上半身を前後に移動させるスウェーが基本で、特定の攻撃に対して絶大な効果を発揮します。
そして、戦闘中に溜まっていくゲージを使用して繰り出す必殺攻撃は威力抜群! 必殺攻撃の発動には「決めポーズ」が必要なので、タイミングには気をつけましょう。
資金に余裕ができればロボットの新兵器を開発したり、装甲や腰の回転速度を高める強化も可能。守用の装備を購入することで、移動速度や耐久力アップだけでなく、ジャンプや飛行能力を得られるほか、武器で攻撃できるようにもなります。さらに、資金を使って広報活動すれば、住民からの評判をアップできます。





ゲームが進めば得意な戦闘スタイルや出撃費用が異なる新たな機体も登場し、プレイの幅が広がります。もちろん強化もロボットごとに必要なので、やはり資金運用は非常に大切です。





君は何を守るのか?
本作のメイン舞台となる鶏野市では、多くの人々が生活しています。守も普段は学校で生活することがあり、そこではさまざまな人物との出会いも待ち受けています。ミッションの中では、そんな人々の生活や鶏野市の危機を回避するため、守らなければならない建物も存在します。
ミッション開始時にはマップで守・ロボット・敵の位置が表示され、ミッション中に重要な建物がハイライトされます。破壊されればゲームオーバーになってしまう建物がある場合、ある程度街の被害が出てしまうことを前提にするのか、そういった決断も必要です。そもそも、ロボットの移動に苦労すると追いつかないこともありますが……。



また、キャラクターの家や地上げ屋のビルなど、作中で「壊すことでイベントが発生する建物」も用意されています。
序盤には、オペレーターの少女・美幸ちゃんの住むマンションの近くに怪ロボットが出現するというミッションがあります。もし戦闘中に美幸ちゃんのマンションを壊してしまった場合に見られる、専用リアクションも用意されていますよ。




本作はゲームとしての細かなこだわりや作り込みも多く“お約束”なイベントも満載です。リモコンが壊されて直接ヴォーダンに乗り込んで戦うミッションがあったり、助っ人が登場したり、ピンチのときに博士が切り札を用意したり、実にロマンに溢れた展開がどんどん出てきますよ!





『リモートコントロールダンディ』は、巨大ロボットを操作するというロマンを形にしたようなタイトルです。決して操作が簡単なゲームではありません。最初は歩いて敵に向かうだけでも苦労したり、うっかり攻撃でビルを壊したり、さまざまな苦難やトラブルが待ち受けているでしょう。
しかし、少しずつ実力を磨きながら、やがてロボットを自分の手足のように動かせるようになる嬉しさはひとしお。ミッションも訓練が多かったり、ある程度難しいものは報酬が高かったりと、ゲームデザインとして“苦労しながら実力を磨く”ことを考えている印象です。



また、高山みなみさん、子安武人さん、佐久間レイさんなど、豪華声優陣によるストーリーも必見。ロボットの難しい操作、建物の破壊の意味など、さまざまな点でサンドロット開発のロボット作品に通じる部分も多いので、ひとつの“原典”として遊んでみるのもオススメです!














