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【E3 2017】『FFXIV: 紅蓮のリベレーター』正式リリース直前!吉田直樹P/Dに今の心境を訊いた

今回は、「E3 2017」2日目となる6月14日に、『FFXIV』プロデューサー兼ディレクター・吉田直樹氏へ合同インタビューが行われました。

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6月13日から開催された、世界最大級のゲーム見本市「E3 2017」。サウスホール内のスクウェア・エニックスブースでは、同社のさまざまなタイトルと共に『FFXIV: 紅蓮のリベレーター(以下、紅蓮のリベレーター)』も出展。紅く彩られたブース内で、一足早く、新たな蛮神「豪神スサノオ」に挑むことができました。

今回は、「E3 2017」2日目となる6月14日に、『FFXIV』プロデューサー兼ディレクター・吉田直樹氏へ合同インタビューが行われ、『紅蓮のリベレーター』のアーリーアクセス開始(6月16日)&正式サービス開始(6月20日)を目前に控えた吉田氏の心境や、『紅蓮のリベレーター』で追加される新コンテンツ、そしてこれから『FFXIV』を始める人へのメッセージなど、様々なことを訊くことができました。本稿では、そのインタビューの模様をお伝えします。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

――6月16日から『紅蓮のリベレーター』のアーリーアクセスが始まり、6月20日には正式リリースが開始されますが、今の率直な気持ちを教えてください。

吉田直樹氏(以下、吉田氏:):ちょっと休みたいかな(笑)。

――それだけ大変だったという?

吉田氏:なんて言うんですかね、気持ちを切る間がない。開発の進行と調整と、さらにチェックをやりながら、世界中を回ってメディアのみなさんに紹介をして、気がついたらE3にいて、明後日サーバーが開くって、どっかにちょっと落ち着くタイミングが欲しかったなって。でもここまで来たら勢いで行きますけど。

――発表からかなり色々なことをやっていたので、休める時間がなかったんですね。

吉田氏:横浜のプロジェクションマッピングもそうですけど、すごい大きな仕掛けをずっとやってきたので、そうですね…。一息つく間が欲しかったかな、という感じです。


――『紅蓮のリベレーター』リリース直前の手応えみたいなものは、世界も含めてどうですか?

吉田氏:マーケティング・PRと開発チームも、一丸になって頑張ってきた成果だと思うのですが、今は数字的にびっくりするぐらい良いです。復帰も新規も含めて一番良い状態なのかなという感じですね。これで『紅蓮のリベレーター』が来る上に、新規のプレイヤーの方に対しての施策もたくさん入っているので、ここから先、更に『FFXIV』が発展していくための大きなタイミングになるのかなという風に感じています。

――ある意味、発売することによって、新たなスタートだということですか?

吉田氏:そうですね。逆にまたゴールが見えなくなるから、どこまで走ればいいんだろう、みたいなのは若干ないわけじゃないですけど。E3で行った「スサノオチャレンジ」は4時間待ちとかになってしまっていますが、やっぱり盛り上がってくれているプレイヤーの方を見ていると、励みになります。

――フリートライアルの制限時間がなくなり、実際新規の方は増えたんでしょうか?

吉田氏:長くフリートライアルを遊んでくださる方の率がものすごく上がりました。課金転換率も好調で、確実に定着する新規の方っていうのが今まで以上に増えてるのは間違いないですね。

14日間遊べるって聞くと長いように感じますが、現代の皆さんは忙しいので、2週末しか遊べないという捉え方もできます。そこがなくなったことによって、毎週末、1ヶ月かけてLv35まで遊んでみて、「これだったら俺にもできそうだ」とパッケージを買ってくださる方もすごい増えています。

また、日本に関しては「光のお父さん」や「プロジェクションマッピング」など、新規の方に向けてのPRを集中的にやってきたので、盛り上がっていますね。4年やっているゲームとは思えないぐらい良い感じです。


――E3では「スサノオバトルチャレンジ」をかなりの方がプレイしていましたが、参加者の反応はどうでしょうか。

吉田氏:「スサノオバトルチャレンジ」初日の朝イチに、かつてワールドファーストを取った「Elysium」というチームが来たのですが、彼らが「絶対にスサノオ倒してTシャツ取って帰るぞ」「スサノオワールドファーストを取るぞ」っていう意気込みで来たせいで、ガチンコすぎて。本当は2タンクでやって欲しいのに、1タンクで突っ込んで勝ったらしいんですよ。それがまた動画で出たせいで、1タンクでチャレンジするチームが多いんですよ(笑)!それでタンクが沈んで一気に死ぬっていう。なんかみんな真剣だなって思いますね。

――真剣になってくれるのは嬉しいですね。

吉田氏:そうですね。長時間並んでいただいたのに勝てないとしんどいとは思うんですけど、その分勝った時のハイタッチと歓声がすさまじいです。ここでインタビューを受けていても、どばーんって歓声が来るので「あ、勝ったな」と。

――先程も近くで観ていたのですが、叫びながらプレイされている方がいて、かなり盛り上がっていました。

吉田氏:今ちょうど、日本でもそういうCMをやろうとしてるんですけど、まさにあれがそのまま見えているので、エキサイトしてもらえてるのは非常に嬉しいですね。

――次回の「PLL」で、「次元の狭間オメガ零式:デルタ編」の情報公開というのがあるのですが、その前に7月4日実装予定の「次元の狭間オメガ:デルタ編(ノーマル)」の事前公開だったりとか情報提示みたいなものはありますか?

吉田氏:今回、実は考えているうちにどこにもタイミングがなくなってしまって、もうせっかくだから驚いてもらった方が良いかなと思っています。出てくるボスとか世界観って、本当はアピールした方がウリになりそうなネタなんですけど。

『紅蓮のリベレーター』で盛り上がって、みんなメインシナリオが一段落したあたりで、オメガの話題を出していきたいなと。今出しちゃうと全部『紅蓮のリベレーター』に巻き込まれてしまうので、ここまで来たら「チョコボが鍵を握ってます」以外の事は言わない方がいいのかなって。


――(オメガの)難易度的なところがプレイヤーとしては気になるところなんですけど、調整としてはこれまでのレイドよりも難しくなるのですか?

吉田氏:いえ、前回の「アレキサンダー零式:天道編」と、今回の「次元の狭間オメガ:デルタ編」の1、2、3層はほぼ難易度が変わらないと思います。4層だけは、もうちょっと手応えあっても良かったのでは、という声が結構あったので、天道編より難しくしてあります。その代わり4層にしかないかなり大きなエースが入っているので、これをモチベーションに遊んでもらえると。

――クラフターが制作できる新式装備の実装があるとのことですが、これはオメガの解禁と同じ時期ですか?

吉田氏:同じです。パッチ4.05で「オメガ零式:デルタ編」が開くのと同時にレシピが公開となります。ここまでにクラフターをLv70にしておくと良いのかな思います。

――今回のベンチマーク映像で、クラーケンやクラブのような水棲モンスターが出ていましたが、水中でのハプニングだとか、ゲーム中に現れてきたりといった発想はありますか?

吉田氏:正直、水中で単純にバトルをしても面白くないのは間違いなくて、空中もそうなんですけど、やるんだとしたら専用のコンテンツを作らないとね、というのは日本の開発チームとも話しました。ただ、誰かが「作りたい」と思わないとあまり面白くはならないとも考えています。

日本に戻ったら、コンテンツを作っているチームとのミーティングがあるので、そこで「4.Xシリーズで何やりたい?」という話はします。大体、もう作るものは一旦決めてあるんですけど、それ以外に作りたい物は?ということも話すことになっているので、その中で何か出てくるといいなと思ってます。

――泳げるようになるのに合わせて、水中用のエモートやアクションの実装はありますか?

吉田氏:水中というか泳いでる最中に使えるアクションはかなり用意してあるので、せっかくなので色々試してみてもらえると嬉しいかなと思います。「紅蓮祭」も控えてますし、新しいタイプの耐熱装備(水着)も用意してあるので。夏はぜひ、コスタ・デル・ソルでみんなで盛り上がってもらえると。

――(新生エリアで)基本的に泳げるのはコスタ・デル・ソルのみという形ですか?

吉田氏:新生エリアはコスタ・デル・ソルのみですね。4.0エリアはかなりの場所で泳げますよ。

――水中に泳ぎに行くと、連れていたミニオンが消えているように見えたんですが、ミニオンと一緒に泳ぐことはできないのですか?

吉田氏:できませんね。技術的な話で申し訳ないんですけど、地上では経路探索ができるので、追従がきれいにいくのですが、水中や空中って経路が引かれてないので、きれいについてこれないんですよ。横スクロールSTGのように、2次元だったらうまくいくんですけど。MMOレベルだとミニオンのために複雑な計算を入れられないので、消しちゃってます。浮かべて遊ぶとか、いずれ何かしらの対応はしたい思っているんですが、現時点では先に安全性を重視しています。

――通常の蛮神ラクシュミなどは、恐らくストーリーの中に組み込まれるんじゃないかなと思っているんですが、極蛮神戦の実装タイミングはオメガよりも前ですか?

吉田氏:前ですよ。4.0の時点でもう入ってるので、カンストしたらすぐ戦えますよ。だからといって焦らないように。


――4.0をやり込むユーザーさんのモチベーションになりますか?

吉田氏:そうですね。なので一番最初にカンストしてメインシナリオが終わった後に目指していただくのはその2つの蛮神だと思うので、その攻略が落ち着いた頃に「オメガ:デルタ編」が開いて、さらにそれが落ち着いた頃に「オメガ 零式:デルタ編」が開くっていう。

――やり尽くすまでのラインが引かれてますね。

吉田氏:それらが落ち着いたら4.1が来ますので。

――なるほど。プレイヤーも休む暇がないですね(笑)。

吉田氏:なんかげっそりするな、自分で言ってて(笑)。

――コミュニティを覗いていると、4人用の高難度コンテンツがよく話題になっているのを見かけるんですが、実装に向けて前向きな検討があったりしますか?

吉田氏:1ヶ月ほど前の全世界メディアツアーに出た時に、北米・欧州のメディアの方からすごい数聞かれたんですよ。4人用ハードコアコンテンツを実装する予定はありませんか?って。お話を聞いてみると、ディープダンジョン(死者の宮殿)180F~200Fの、リトライ性があってかつ難しく、ランダム性があるというコンテンツ難易度がすごく気に入ったっていう人達が多いんですよね。しかも4人という小さなコミュニティでも行ける上に、極端なボスバトルじゃないから今までと違う感覚で、しかもジョブの構成を変えたりもできる。あのような形のコンテンツに今すごく需要があるんだなと感じたので、日本に帰った時に、「前向きに考えようか」と開発チームに話してからまだ半月ぐらいです。

じゃあ具体的にこれを作ろうねって進んでいるかと言えばそうではないです。あと、4.1はもう作業が進んでいるので、どうしてもそれ以降にはなりますけど、4.0のリリースが落ち着いて、僕も日本に帰ったら、そろそろ4.Xシリーズの中で、どこかでそれを…って話は本格的にしてもいいかなって思っています。

――復帰のタイミングを伺っているのですが、レベルジャンプしたあとでも、基本操作が学べるような仕組みというのはありますか?

吉田氏:即、「初心者の館」へ行けっていうウィンドウが出て、ボタンを押した瞬間「初心者の館」に行くようにはなってます。僕らは、今使ってるブーストしたジョブが、どの役割なのかっていうのを学んでもらいたい。もしくは、AoEは避けよう、タンクがヘイトを取ってから攻撃しようっていうのを教える方が大事だと思ったので、ロールの中心を学べる初心者の館へ誘導することを第1条件にしました。


――2018年は『新生エオルゼア』から5年と節目の年ですが、何か施策であったりとか、現状仕込みに動いていたりはますか?

吉田氏:いやー、まだ考えたくないな(笑)。5周年なんで、ファンフェスやった方がいいのかなと思うんですけど、僕らまだファンフェス終わったばっかりの気分なんですよね。ただ、もしファンフェスやるんだとしたら、今年の秋から暮れぐらいまでには、会場押さえに入らないと…。ってある程度経験してきたので逆算して考えていくと、そろそろ考え始めなければいけないのはわかっています。ちょっと今はまだ考えたくないですが(笑)。今回日本から出てくる時に、ファンフェスの会場押さえも…って宣伝が言いかけたんで、もう勘弁してくれって(笑)。

――『紅蓮のリベレーター』が無事にリリースできたら、ですね。

吉田氏:そうですね。今はあまりにも4.0のボリュームが大きくて、押し込みに本当に苦労したので。とりあえず発売して、僕も遊んでから考えます(笑)。

――今かなり新規の方が増えているとのことですが、『紅蓮のリベレーター』リリース後も新規の方へのフォローは継続して行いますか?

吉田氏:日本という市場に関しては『FFXI』が皆さんの強烈な思い出になった一方で、すごい時間かかるしパーティーがないと何もできないという印象が強く出来上がってしまいました。さらに、PCでゲームを遊ぶ市場じゃないので、どうしてもMMOが広がにくかったんです。

今は『FFXIV』も含め、大きなオンラインタイトルが複数あり、『FFXI』も今年で15年目に突入と、一番いい時期なのではと感じています。ですが、
ある意味オンラインゲームをやろうと思う人達というのは、シェアを全部それで取れてしまっている。ここから先は、ソーシャルゲームでゲームに入ってきた方や、今までオンラインにちょっと抵抗があったんだけど、ソーシャルゲームをプレイする中で、それを意識しなくなった人達をどんどん本格的なオンラインゲームの方へ導いて遊んでもらわないといけない。

市場がもう拡大しないところまで来てると考えているので、これまでオンラインゲームというものに対して、「やろうかな、やめようかな」と言ってた人達を積極的にお迎えするってことをやっていかないと、また市場が閉じてしまいます。そこが日本に関しては最も大切な課題だと思っているので、これからも新規の方へは強くアピールしていきます。


――復帰しようとしている方に向けて、背中を押すようなコメントをお願いします。

吉田氏:今は復帰の人達もすごく多いです。「パッチ3.4」からリターナーという施策が入って、一目で「復帰です」ってわかるようになりました。また、ビギナーチャンネルにもリターナーの人達が入れるようになっています。今は光の戦士の皆さんが、新規・復帰の人にとても優しく、復帰してちょっとわかんないってなっても、ものすごく親切に教えてくれますよ。「コンテンツ行って巻き返したいんだけど、誰か付き合ってもらえませんか?」って言っても、みんな競って手を上げてくれるので、マッチングを待つ必要もありません。さらに、『紅蓮のリベレーター』のタイミングで変わることがすごく多いので、ある意味スタートは横並びになるのかなと思います。

今、本当に一番良い時期だと思うんですよ、戻ってくるのに。また落ち着いたら他に積んであるゲームに戻っても構わないし、特にMMO掛け持ちしている人だと、ちょうどレギオンが落ち着いた頃だと思います。4.0のメインだけでも構わないので、ぜひ新しいRPGを1本プレイするつもりで遊んでもらえると。当然、拡張で払っていただいたお金の分は十二分に満足できるだけのボリュームになってるつもりなので、お帰りをお待ちしております。よろしくお願いします。

――では、新規の方にもメッセージをお願いできますか。

吉田氏:オンラインゲームを触ってない方にはどうしても、「怖い」とか「面倒くさそう」というイメージがあると思います。これは『新生エオルゼア』からずっと言い続けてることなんですが、とにかく『FF』だと思ってください。唯一違うのはネットのケーブルが刺さってるかどうかだけです。フリートライアルでLv35までですけど、ほとんど制限なくシナリオも全部遊べる状態になっているので、何もお金を払う必要もないと思います。特に、オンラインゲームは他のプレイヤーが全て、世界中のどこかから繋いでいて、自分達の意思で動き回っている。それだけでも結構衝撃的な世界です。

夏休みが来たら忙しくなると思いますが、今は大作の発売が落ち着いているタイミングだと思いますし。新規の仲間も多いので、フリートライアル版から、とにかくちょっと触ってみてください。それだけでオンラインゲームの凄さ、MMORPGのすごさみたいなものを感じていただけると思います。怖がる必要もありません。お待ちしております。

――ありがとうございました!

《編集部》
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