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中世都市建設シミュ『Foundation』プレイレポート!大都市を目指しつつ、まったりと自由に都市デザイン

何もない森の中から開拓を始め、人口を増やして中世の大都市を造っていく建設シミュレーションゲーム『Foundation』のプレイレポートをお届けします。

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中世都市建設シミュ『Foundation』プレイレポート!大都市を目指しつつ、まったりと自由に都市デザイン
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何もない森の中から開拓を始め、人口を増やして中世の大都市を造っていく建設シミュレーションゲーム『Foundation』のプレイレポートをお届けします。

本作はPolymorph Gamesによって、2月1日(日本時間2月2日)にSteamで早期アクセス版が配信されました。およそ1年前の2018年2月にKickstarterでクラウドファンディングを行っており、3月にはストレッチゴールの最高額15万ドルを超える16万7千ドルを達成。一定金額以上のバッカーを対象にクローズドアルファ版やオープンアルファ版の配信もあったため、早期アクセス版以前にすでにプレイした方もいるかと思います。

『Foundation』のトレイラー

本作の内容ですが、『Banished』や『The Settlers』シリーズなどのような都市建設シミュレーションゲームです。特徴としては、エリアを設定することでそこに自動的に住宅を建てたり、伐採を行ったりしてくれる「エリアペイント機能」があります。

また本作のBGMは、Paradoxの人気歴史ストラテジーゲーム『Crusader Kings II』や『Europa Universalis IV』のクリエイターによって作曲されているとのこと。筆者はその2本をよくプレイしているので、BGMも楽しみです。さっそくプレイしていきましょう。

ゼロからの開拓



ゲームが始まると、一面に広がる森が現れます。家もないし、人もいません。まさにゼロからのスタートです。まずやることは土地の購入。黄色い線で囲まれた場所を選べば、そこがプレイヤーの領地となります。

このあと何をするかについてですが、このゲームではチュートリアルが自動的にポップアップしません。画面左下にある「?」マークのアイコンを押すことで、チュートリアルマニュアルのウインドウを開くことができます(ページをめくるのもすべて手動)。ビレッジセンターを作るよう言われていますので、指示に従いましょう。


ビレッジセンターを設置すると、資材と村人たちが現れます。村人にはそれぞれ名前や年齢、各種スキルのレベル、幸福度、ニーズなどがあります。個人の幸福度は、村全体の幸福度(Global Happiness)に影響を与えます。村の幸福度が高いほど、村への移民が増えていきます。人口を増やそうと思ったら、村人たちのニーズを満たして幸福度を上げるのがよいでしょう。逆に、人口抑制のため、「移民禁止」の設定もできます。


何を建てたらいいかの指示はありませんが、この手のゲームの鉄板として、木材入手のための木こり小屋(Lumber Camp)、食料入手のための採集小屋(Gathering Hut)、石材入手のための石切小屋(Stonecutter Camp)をまず建てておきます。


村人たちは自動的に仕事をしないので、何人かを建築者(Builder)に任命。すると村人たちが動き出し、建設予定地まで資材を運んでそれぞれ建築を始めます。完成まで結構時間がかかりますね。待ちきれない人は時間速度を上げるのがいいでしょう。

伐採や採集はエリア指定が必要



木こり小屋、採集小屋、石切小屋が完成しました。今度は3人の村人たちに仕事をあたえ、それぞれの小屋で働いてもらいます。ところが仕事を割り当てた後も、村人たちは働こうとしません。これがこのゲームの特徴で、伐採・採集してよい範囲をプレイヤー自身が決めなければならないのです。


ここでペイントモードです。伐採などをしてよい範囲をマウスドラッグで塗りつぶしていきます。「面倒くさい」と思う方もいるかもしれませんが(やってみるとそんなに面倒でもないのですが)、都市をデザインするときにあえて自然を残しておきたかったり、リソースの枯渇を防いだりなどといった利点があります。このゲームのテーマとして「自由な都市デザイン」があるので、カスタマイズ性の高い仕様にしたのでしょう。


先ほどまで動かなかった村人たちが、指定したエリア内で仕事を始めました。これで資材を増やし、さらなる建築を行っていきます。


それぞれの小屋は維持費がかかるため、ゴールドを稼がないと赤字になってしまいます。そこで次は市場(Market)を設置します。ここでは村人たちに物を売ることができるので、採集したベリーを販売。これでゴールド収入が得られるようになりました。

交易を始めよう!



村に井戸(Well)を設置したことで、村人たちが水を得られるようになりました。住宅を要求し始めたので、先ほどと同じ要領で住宅エリアを塗っていきます(画面の緑色)。


しばらくすると、建築者たちが自動的にエリア内に住宅を造ってくれます。筆者的には家の場所をいちいち指定するよりも、区域設定をしてあとは任せるほうが「為政者」っぽくて良い気がしました。範囲は塗ったり消したりが簡単にできるので、状況を見ながらたまに範囲を変更したりしています。


領土内だけでは足りない資材があるので、交易ルートを開拓します。アンロック条件として木材を加工した板(Plank)が20必要なので、製材所(Sawmill)を木こり小屋のそばに建設。ちょうど新しい移民が2人来たので、1人を製材所に割り当てます。


交易ルートを開拓。石材加工所(Stonemason Hut)と倉庫(Warehouse)も造りました。交易の方法ですが、まず倉庫に交易をしたいものを設定。そのあとに交易パネルからどれだけ売り買いするかを指定します。村では建築用の道具(Tool)が生産できないので、これを輸入しましょう。ゴールドと引き換えに、しばらく待つと道具が増えました。

建築物を自由にカスタマイズ



このゲームの目玉に、巨大建築物の自由なカスタマイズがあります。さまざまなパーツを組み合わせて、自分好みの城や教会を作ることが可能。パーツは大きさを変えることもできます。資材が揃ったので、村の教会を造ってみましょう。まずはコアとなる部分を設置します。高さを変えることもできますが、とりあえずそのままで。


次にドアと塔を設置。塔は少し縦に伸ばしました。ドアや塔にも種類があり、他にもエクステンドパーツなどが付けられますが、今回はこの規模にしておきます。と言うか、この規模でも結構な量の資材が必要です。


しばらく時間を進めると、なにやら選択肢が出てきました。誰を助けるべきかという選択で、「王、聖職者、民、現状維持」の四択です。選択したものに対して、パン5つを15日以内に届けなければならないようです。成功すればそれぞれの階級に対する影響力が上がり、失敗すれば下がります。現在、この村でパンは生産できないので、現状維持(特に何もなし)でいきます。ちなみに影響力ポイントは、新しい施設をアンロックするのに使えます。


教会完成まで結構時間がかかりそうです。しかも維持費が高い。現在建物や人口が増えたことで、すでに財政の収支バランスがマイナスになっています。このままだとゴールドが尽きてしまうので、余剰物を交易で売り払います。移民の受け入れも一時的に止めたほうがよさそうですね。


教会完成まで時間があるので、市場の装飾もしてみます。タルを置いたり、フェンスを作ったり、テントや看板を設置したりと、細かいデザインが可能です。


時間がかかりましたが、村の教会が完成。また農業技術をアンロックしたので、先ほどまで作れなかったパンも生産可能になりました。輸入に頼らないで済むよう、村の自給自足体制を整えていきます。

自給自足を目指して



パンの生産に必要なものは、小麦を収穫するための畑(Wheat Farm)、小麦粉にするための製粉所(Windmill)、それからパン屋(Bakery)です。村が手狭になってきたため、新しい区域を購入します。


畑の設置と、農業をしていい領域(黄色)を決めます。しかし資金がなく、畑を作った時点で製粉所とパン屋の建築が厳しい状況になってきました。とにかく建物ひとつひとつの建築コストが高いです。

収支を見直してみると、植林小屋(Forester Camp)の維持費がやけに高いことに気付きました。森林はたくさんありますし、しばらく必要なさそうなので潰してしまいます。教会も維持費が高いのですが、これはどうにもならないのでそのまま維持。それからこまめな交易で何とか財政の立て直しを図ります。資金のやりくりが結構大変になってきましたが、地道に稼いでいくしかなさそうです。


かなり時間がかかりましたが、パン屋が完成しました。パン20個をまず生産し、新しい交易ルートをアンロック。そののち市場でパンの販売を行い、収入を増やします。これで何とか村の形が整ってきました。


さらに羊の放牧(Sheep Farm)、機織り所(Weaver Hut)、服屋(Tailor's Workshop)の3点セットを作り、布や服を生産できるようにします。急な拡大で人手不足になってきたため、しばらく禁止していた移民も再開。経済が回るようになると、村開発のペースも早くなっていきますね。いずれ領土をさらに拡張させ、巨大な教会や城を造りたいと思います。

まったりと自由に都市づくり


本作は他の都市づくりシミュレーションに比べれば、ゲーム展開は比較的おだやかです。ただ、移民をどんどん受け入れたり、建物を一気に造ったりすると、住居不足や維持コストの上昇などで財政が厳しいことになるかと。急速な発展は資金の枯渇に繋がるので、そのあたりに気を配りつつ、ゆっくりまったり村を育てていくのがいいかと思います。『CK2』『EU4』プレイヤーなら気になるであろうBGMについては、Paradoxのストラテジーゲームとは違って穏やかな曲が多いという印象でした。

賑やかになってきた村の様子。人口が増えすぎないよう移民の調整もこまめに行い、村人たちの幸福度を高く保つようにしています

このゲームの特徴である都市デザインの自由度ですが、売りにしているだけあって、なかなか融通の利くものになっています。建物を建てた後でもパーツを付け加えられるので、資材に余裕があるときにどんどん付け足して巨大化させていくという方法も取れます。日本語はサポートされていませんが、建物の名前など名詞がわかればいい程度なので、言語の壁はそれほど高くないでしょう。財政や資源、交易を考えながらも、あまり急がずに、まったりと自由に都市づくりがしたいという方には適したゲームかと思います。

製品情報


《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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