平成ゲームメモリアル―第1回「30年前はゲーム少年だったおっさんたちが体験した不朽の名作たち」 3ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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平成ゲームメモリアル―第1回「30年前はゲーム少年だったおっさんたちが体験した不朽の名作たち」

この座談会は「平成ゲームメモリアル」と題し、各ライターの過去の体験を掘り起こし、「あの時代あんなことがあった」と振り返るものです。第1回目では「89年から95年ぐらいまで」を中心に、その時に登場した人気ゲームに纏わる想い出を語ってもらいました。

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■94年からの「RPG全盛期」という巨大なムーブメントと3DCGの台頭


G.Suzuki時を進めて行きましょう、93年には『聖剣伝説2』や『新桃太郎伝説』のRPGや、そしてスーパーFXチップを搭載しコンソールでも3Dを表現するシューティングゲーム『スターフォックス』が発売。

アーケードでは、ナムコの『リッジレーサー』と『エアーコンバット』が登場したりと3Dゲームの存在が大きくなっていきます。加えて94年にはプレイステーションとセガサターン、PC-FXが登場しています…が、今回はSFCを中心にということで前記のPS/SS/N64については後の連載のほうで触れる予定です。

葛西祝ぼくにとって「3DCGがすげえ!」って衝撃は、任天堂とレア社が開発した『スーパードンキーコング』でしたね。もちろんスーパーファミコンであれだけの3DCGレンダリングはできないので、それっぽく見せる構成でしたけども、「これからどれだけグラフィックは進歩していくんだ!?」って思えたんです。

SHINJI-coo-K自分は3Dとスーパーファミコンの切り口でいうなら『スターフォックス』に衝撃を受けました。


G.Suzuki:自分も『スターフォックス』は、当時近所の知り合いのお兄さんの家にあって、数少ない近くの子供が一緒にゲームしていてそれで初めて知りましたね。ただ初めて見た印象としては「フレームレートも含めてとてもカクカクしていた」だったのですが、地表近くにあるゲートくぐりが何故か良く覚えています。

宮崎自分もやっぱり『スーパードンキーコング』ですね。あと、全然関係ないんですが、93年というと『美少女戦士セーラームーン』のベルトスクロールアクションゲームがありまして。当時空前のブームだった漫画・アニメの影響で作られたIPモノではあるんですが、乱暴にまとめればセーラームーン版『ファイナルファイト』的な感じで最高でした。さっきからアニメの話ばっかしてますが(笑)。

G.Suzukiあー!!『美少女戦士セーラームーン』のベルトスクロールアクションゲーム!!また別のお兄さんの家にお邪魔させてもらってプレイしてめっちゃ面白かったの覚えています!!!

今振り返ってみても、SFC時代はキャラゲーがより多かったように感じますね。
『ドラえもん』シリーズもそうですが、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』や『美少女戦士セーラームーン』、『機動戦士Vガンダム』、『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』、『ドラゴンボールZ 超武闘伝』シリーズ、『幽遊白書』、『From TV animation スラムダンク 四強激突!!』、果てまた『ミニ四駆シャイニングスコーピオン レッツ&ゴー!!』など…、思い付くものを挙げても色々なものがあった気がします。

またSFCのタイトル群をみると、アクションゲームでもアドベンチャーゲームのように文字数を多くしたり演出を増やしたり、ストーリーテーリングを入れ込もうとしているように感じます。93年の『ドラえもん2 のび太のトイズランド大冒険』では、横スクロールアクションがメインですが、オープニングに加えRPGのような探索要素もありましたしね。

SHINJI-coo-Kそれこそ『レイアース』しかり90年代初期にメディアミックスって盛んになっていましたよね!

G.Suzukiそうですね!今思っても漫画やアニメでも展開するタイトルが結構多かったと思います。

時を進めると、94年には『ファイナルファンタジーVI』と『MOTHER2 ギーグの逆襲(以下:MOTHER2)』が発売されており、95年に『クロノ・トリガー』や『ドラゴンクエストVI』が発売されています。ちょうどSFC黄金期であるこの時期のタイトルに関してなにか想い出は皆様あるでしょうか?

『MOTHER2』は、2017年ぐらいになってn3DSのVCで、23年越しにやっとプレイしたのですがとにかくユーモラスで面白かったです。また、「マザー2」と言うと木村拓哉さんが出演してるCMは覚えていますね。


葛西祝日本のRPGが絶頂期を迎えた時期でしたよね。『ドラゴンクエスト』の堀井雄二氏、『ファイナルファンタジー』の坂口博信氏、そして『ドラゴンボール』の鳥山明氏を擁したドリームプロジェクトと呼ばれた『クロノ・トリガー』もある種、メディアミックス的な試みでしたし。この時期になると、主流からやや外れた作品であってハズレがなかったですね。エニックスからリリースされた『天地創造』も印象深かったです。

SHINJI-coo-K『天地創造』はストーリーが本当に大好きですねー!人によって解釈が変わるエンディングだと思いますので。当時の自分はあまり好きなエンディングではなかったんですが、その数年後にリプレイしてみて反対の印象を持ったというタイトルです。それと1994年に出たタイトルで個人的に思い入れが深いのが『真・女神転生if...』で、ダークヒーロー的なものにかっこよさを見いだしていました(笑)


宮崎『天地創造』は自分も楽しみました。開発していたクインテットの 『アクトレイザー』『ソウルブレイダー』『アクトレイザー2 沈黙への聖戦』『ガイア幻想紀』も全部やっていましたね。エニックスといえば、『ドラクエ』シリーズも全部遊んでましたけど、この辺のタイトルの方が好きだったかもしれません。

改めて計算し直すと、確実に年齢があわない気がするので、リアルタイムではなく、ちょっと時期をずらして遊んだり、父親の横で眺めていた記憶が自分の記憶にすり替わっていたりする気もしますが(笑)。

SHINJI-coo-K:ただ、どの作品も音楽がすごくよかった思い出がありますね。特に『アクトレイザー』に関しては数々のゲームミュージック・コンポーザーからも絶賛されていたりと。

葛西祝16bit機によるピクセルアートの頂点といえる時代でもありましたね。いまだにインディーゲームの制作者たちも参照していると思いますし。

G.Suzuki自分は94年当時RPGにはしっかりと触れられていなくて、アクションゲームの特に『ロックマンX2』が好きで、それを買ってもらってからかなりやり込んだ覚えがありますね。95年には「『ドラクエ』が流行っていたから『ドラクエVI』に手を出してみた」みたいに新しいジャンルとして開拓しようと頑張っていた想い出があります。

宮崎なるほどなー。自分は94年だと『ファイアーエムブレム 紋章の謎』が一番印象深いです。宮崎家に起きたゲームまつわる夫婦喧嘩というのがありまして…。

SHINJI-coo-Kえっ!?宮崎さんそれ語ってもよいやつなのですか……!?

宮崎大丈夫ですよ(笑)。母親がちょうど発売時期が近かった『ドラゴンクエストI・II』と『紋章の謎』を同時に買ってきたんですね。自身は見ているだけなので、普段ゲームなんて買ってこない母親だったんですが、「ドラクエはどうせやるだろうから買ってきたし、見ていたい。こっち(FE)はなんか面白そうだから買ってきた」と。当時父親も自分も『ファイアーエムブレム』というゲームを知らなくて、なんかパッケージイケてるし、シミュレーションゲームとかカッコイイじゃんくらいのテンションだったんです。

で、親父も気分を良くして、『ファイアーエムブレム』から始めたんですが、開始5分くらいで、マルス様が海賊に虐殺されちゃうんですよ。説明書を読んでたら、どうもこのゲームはロストしたキャラは復活できないらしいぞ……と。

SHINJI-coo-Kああー!『ファイアーエムブレム』初心者の壁ですよ(笑)

宮崎いつまでたっても進まないもんだから、親父は「こんなゲームなんで買ってきてんだ!」と激昂しちゃって。母親は、善意で買ってきたのに喧嘩になり落ち込むという、悲しい事件を横目に眺めてました。

ところが1年くらいたって、何故か親父が再チャレンジし始めたんです。そうしたら意外と進められることに気付いたらしく、すっかりシリーズのファンになったんです。かの高難易度でしられる『ファイアーエムブレム トラキア776』もクリアするし、『ファイアーエムブレム 暁の女神』なんかも最高難易度でプレイしてましたね。そんなこんなで、自分もすっかりハマってしまったという素敵なオチもついています。

SHINJI-coo-Kすごい!いっぺんハマったらのめり込むタイプの方なんですね。今日の「ほっこりエピソード賞」ですね(笑)

宮崎『FF12』を5年近くやり続けた話もどこかでしたいですね(笑)

SHINJI-coo-Kそれはまた別の席のために取っておきましょう(笑)G.Suzukiさんは『ロックマンX2』に特別な思い出はありますか?

G.Suzukiそうですね『ロックマンX2』は、当時買ってもらってとにかく面白くて仕方がなかった想い出が大半を占めていて、特筆すべきものはあまりないかもしれません。ただ演出やプレイ面を挙げれば、最終面が「特別ステージではない」や、前作で味方だったZEROが敵として現れるなど(これは別のカウンターハンターを倒すことで回避できることにも)に驚きました。

ただSFCのタイトルをほとんど買って貰えなかったことでプレイ出来た横スクロールアクションゲームは、前記の『スーパーマリオワールド』と『ロックマンX2』ぐらいしかありませんでした。その時の飢餓感が強くて今でもジャンルとして遊びたくてたまらないですね。

SFC末期に感じたそれぞれの想い
《G.Suzuki》

ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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