平成ゲームメモリアル第6回(前編)「平成終盤に輝いたゲームシーンとは?国内e-Sportsやバトロワゲームなど振り返る」 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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平成ゲームメモリアル第6回(前編)「平成終盤に輝いたゲームシーンとは?国内e-Sportsやバトロワゲームなど振り返る」

いよいよ最終回となる「平成ゲームメモリアル」第6回は、バトルロイヤルゲームの流行やe-Sportsの盛り上がり、VR/AR/MRゲーム、スイッチの発売など2015年ごろから現在までのゲームシーンを振り返る内容です。長すぎるから前後編にわけてしまうお腹いっぱいの最終回前編。

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2019年4月30日には終わってしまう平成。連載「平成ゲームメモリアル」は”平成”に発売されたゲームとそのムーブメントを体験を通じて各ライターの過去の体験を掘り起こし、「あの時代あんなことがあった」と振り返る座談会です。これまでゲーム分野における平成31年間を5年刻みでプレイバックし、前回の第5回は、2010年から2015年までの間に起こったインディーゲームの勃興や、Free-to-Play形式のゲームタイトルの普及などについての思い出などを振り返りました。

いよいよ最終回となる第6回は、バトルロイヤルゲームの流行や日本のe-Sportsの盛り上がり、VR/AR/MRゲーム、ニンテンドースイッチの発売など2015年ごろから現在までのゲームシーンを振り返る内容です。印象深い直近の出来事ということで座談会がヒートアップし、文字数も4万字近くになったため前後編に別けてお届けします。かなりの長文ですが是非最後までお付き合いください。


座談会「平成ゲームメモリアル」は第1回から今回の第6回を合わせて以下の内容で時代を振り返りました。

  • 平成ゲームメモリアル―第1回「30年前はゲーム少年だったおっさんたちが体験した不朽の名作たち」
  • 平成ゲームメモリアル第2回「本当のゲームハード戦争の時代を話そう―“ハードが無くなる”トラウマ」
  • 平成ゲームメモリアル第3回「インターネットにつながり始めた時代―PCゲームの潮流」
  • 平成ゲームメモリアル第4回「洋ゲーの衝撃―日本のゲーム業界に激震が走った」
  • 平成ゲームメモリアル第5回「2010年代の大変化って?ーSteam・インディーゲーム・基本無料」




  • G.Suzuki 今回司会を務めさせていただくミリタリー系ゲームが好きなライターのG.Suzukiです。第6回はここ5年近くの話題がメインとなりますが、思い返してみても色々な事があったと思います。

    SHINJI-coo-K ヒップホップジャンルの作曲業とフリーランスゲームライターの兼業家SHINJI-coo-K(池田伸次)です。(※以下SHINJI-coo-K)Game*Sparkでは主に特集執筆やこういった座談会に出席させて頂いており今回の連載座談会ではレギュラーメンバーとして参加させていただいています。とうとう最終回で、この直近5年間を語れるということでわくわくしていますがよろしくお願いします!

    葛西祝 ジャンル複合ライティング業者、葛西祝です。新年号「令和」に変わる直前に、平成のゲームを締めくくる座談会の最終回を行うのはしみじみしますね。

    キーボード打海 Game*Spark編集部のキーボード打海です。平成元年生まれで『ストリートファイター』シリーズのリュウ、マーシャル・マクルーハンと同じ誕生日です。最近はGame*Sparkレビューや中華ゲーム見聞録、ギャルゲー百人百景などをメインに特集記事の編集をやってます。個人的に一番力を入れているのは「文章書く彦のハードコアゲーマー占い」です(最近お休み気味ですが)。

    ■平成終盤を語る前に―PS3/Xbox 360世代のゲームシーン



    G.Suzuki ありがとうございます。それでは進めていきましょう。まず、2014年の出来事を振り返る前に、前回で触れられなかったゲーム方面のストーリーテリングやゲームシステムの傾向に関して、2007年から2014年までをざっと振り返って見たいと思います。

    2007年は『Call of Duty 4: Modern Warfare』や『Half-Life 2: Episode 2』を筆頭とした人気タイトルの続編がマルチプラットフォームで展開され新しいゲーム勢力図が形作られたようにも思います。また2008年には、『GTA IV』や『Fallout 3』が発売されており、FPSといったシューターだけでなく、オープンワールドとRPGに関しても国産タイトルと比較されるようになったと思いました。


    当時自分は、PCで発売されなかった『BFBC』を尻目に『BF2』と『BF2142』をプレイしつつ、『CoD4』などシュータータイトルをメインに遊んでいましたね。皆さんは2007年から2008年当時どんなタイトルを遊んでいましたか?


    葛西祝 オープンワールドが世界最先端だ!って見られていた時期でしたよね。自分は著名なメーカーよりも、中小メーカーがオープンワールドに挑戦していたことが面白かったですね。


    たとえばグラスホッパー・マニファクチュアの『NO MORE HEROES』ではさびれた街ひとつがそのままオープンワールドとして登場し、殺し屋稼業を行う日常がどんな感じかを体験できたり、『新宿の狼』では刑事として、「勘」を使って街で犯罪者を探すなど、泥臭く活動できたりするのが印象深かったですね。『GTA』シリーズにはまったくかなわないんですけど、独自の体験を形作っていたんです。

    SHINJI-coo-K そのくらいの時期は『Fallout 3』にMODを入れて延々と遊び続けていましたね。ちょっと特殊なタイトルでは『ザ・シムズ2』をプレイしてて、それもまたMODフレンドリーなゲームだったので自分好みの遊び方でやっていました。名前くらいは知っている、くらいの印象の方はご存じないかもしれませんが、『Fallout 3』も『ザ・シムズ2』もマニアックでハードコアな遊び方ができちゃうんですよ。それもMODがあるゆえにですが、色んな縛りを設けてどっぷりって感じで遊んでいました。


    キーボード打海 2007年~2008年はちょうど人生の中で最もゲームを遊んでいない年代だったので、正直言って「リアルタイムで遊んでいた新作」というのが思いつかないです……。2005年にリリースされたPS2ソフト『絢爛舞踏祭』と『忍道 戒』を飽きずに延々やり込んでいた記憶はあります。やりようによっては無限に遊べたので。

    SHINJI-coo-K 人生の中でゲームから離れる時期ってありますよね。また戻ってくるかどうかでだいぶ後のライフスタイルも変わってくると思いますし。

    G.Suzuki 自分は、その2008年から2009年ぐらいは、洋ゲー新作の情報をネットを入手し、『Fallout 3』や『Call of Duty: Modern Warfare 2』などの新作を多く買っていました。

    一方でローカルなPCゲームコミュニティも作れられていたので、そこに入りながら『Ghost Recon Advaced Warfighter』といった最新タイトルだけでなく『SWAT 4』を含めた旧作のCo-opなどをよくプレイしていました。特に『SWAT 4』はボイスチャットをしながらプレイすると、プロフェッショナル感が醸し出されて、とても楽しかったですね。

    また2009年には『GTA IV』も買ってマルチプレイでコミュニティの皆とリバティーシティーをツーリングしていました。一方で『GTA IV』のシングルもプレイしたのですがストーリーのシリアスさに驚きました。あの『GTASA』や『GTAVC』が持っていた「ちょっとコメディかつ少年漫画チックな物語はどこにいったのやら……」と思いましたね。


    葛西祝 確かに『GTA lV』は、『GTA lll』の都会の片隅で過ごしている感覚をより拡大したようなストーリーだったので驚きましたよね。

    半面、『GTASA』で感じたオープンワールドならではの自由さや世界観の広がりが『GTA lV』では薄れたことが物足りなかったです。このあたりから物語を優先することと、オープンワールドというゲームデザインが相容れない部分があるように感じ始めてもいました。


    G.Suzuki 確かに物語を優先する様な雰囲気がありましたよね。何となく街や人物を描く解像度が高くなった故に「真面目なストーリーを展開しなければならない」窮屈さを感じました。DLC第1弾『ザ・ロスト・アンド・ダムド』もシリアスさが目立っていた故に、後に配信されたDLC第2弾の『バラッド・オブ・ゲイ・トニー』ではシリアスよりもコミカルさを前面に出していたのが何となく印象深かったです。


    SHINJI-coo-K オープンワールドにおけるストーリーテリングが課題に挙がり始めた頃のように思います。ゲームの自由度って犯罪をおかせることなの?という疑問ですよね。

    葛西祝 『GTA』シリーズも遊んでいくうちに、ゲームで解禁された自由ってどういうことだろうな、と疑問を持つようになりました。人を自由にひき殺せるとか、銃を乱射できるとか反社会的なところで終わっているのは違うな、と思うようになっていきましたね。

    メインストーリーからも自由になりたくて、オープンワールドの可能性を信じたのに、『GTA lV』はそうではなくなっていたというか。かわりに『TES IV』でその自由を感じられました。

    G.Suzuki 『TES IV』の存在は大きかったですよね。ただ自分はどちらかと言えば『Fallout 3』を主にプレイしていました。当時は『TES IV』の人気のほうが圧倒的で、ベセスダ開発で久々のシリーズ新作となった『Fallout 3』はその次に人気だったような印象がありました。


    キーボード打海 「『GTA』は思うがままに人を殺したりクルマを爆破したりできる自由なゲーム」という認識はいろんなところで見られましたね。もちろんそれ自体は間違ってないんですが、「渋い映画のようなストーリーを味わうことができる自由度の高いゲーム」と捉える人もいるわけで。

    SHINJI-coo-K 自由度によってどういう体験を与えられるか、というのが重要だと思います。犯罪をおかすという選択を与えながらも、プレイヤーにはゲーム内で違法行為をあえて行わない自由というのもあるわけで、おっしゃったように「渋い映画のようなストーリーを味わうことができる自由度の高いゲーム」を実現するために、犯罪をおかせる自由も用意してあるというか。

    だからプレイヤー自身にストーリーテリングを委ねる方式が実用されるようになったのかな、と思いました。自由度の高さって物語を語るにあたって問題となり得るので。

    キーボード打海 「他のゲームではできない無残な人殺しができる!」というざっくりした切り取り方を受け入れられない人も、当然いたんじゃないかなーと思います。いわゆるクライムアクションゲームのおいしいところって「クライム」そのものだけじゃないのに「渋滞を火の海にできる」などのほうがド派手で伝わりやすい。

    葛西祝 もうひとつ『GTA』シリーズのオープンワールドがもたらしたことは、現実ベースの世界観でゲームプレイできるってことも大きかったと思うんですよ。

    2000年代からファンタジー・SF世界の他に、現実の街で生きていくみたいなのってけっこう出てきた印象があって。どこか現実の延長線としてのゲームという感じがありました。

    G.Suzuki 現実の延長線にある感覚は『GTA IV』で顕著になりましたよね。本物のマンハッタンにあるエンパイア・ステート・ビルディングや国際連合本部ビルなど、実在の建物とは少し外観や設定が違うけれど、『GTA IV』のリバティーシティーにある建物は実在感が大きかったです。続編の『GTAV』でもその感覚は継続して感じる事が出来ましたね。

    キーボード打海 葛西さんの話題に戻しちゃうんですが、ロールプレイ的な意味で「ゲームの中の街で暮らす」って憧れません?『GTA』も『Fallout』も、「箱庭の中で生活を体験する」ような味わいが増していったゲームと思います。

    SHINJI-coo-K ああーそれはわかります!自分でいうとゲームに投影しながらプレイするタイプなので、どんなゲームでも主人公の名前は自分の名前だったりするんですよ(笑)

    キーボード打海 自分は『MOTHER2』クリア後に意味なく「サマーズ」にテレポートして、「バケーション気分で街を散策するネス達」という体験を(勝手に)楽しむのが好きで。『GTA 3』以降はさらに現実的な世界でそういうことを楽しめたり、『Fallout 3』ではポストアポカリプスな生活感を味わっていました。

    SHINJI-coo-K うわー!その『MOTHER2』の話いいですね、ある意味それって自由度の話にも通じてると思いますよ。そういう「バケーション気分で街を散策する」ってことが実際のゲームに取り入れられるようになっていく過程もあったように思いますし。

    キーボード打海 最初に「2007年~2008年はちょうど人生の中で最もゲームを遊んでいない年」と話しましたが、ゲームにカムバックして初めて『Fallout 3』を遊んだとき「コレって昔の自分が大好きだった“ごっこ遊び”じゃん!」と感動した覚えがあります。そういう意味でもゲームは進化してたんだなって気付いて。

    G.Suzuki “ごっこ遊びの進化”みたいのは確かに『Fallout 3』で自分も感じましたね。『TES IV』でもそうでしたが、『Fallout 3』でも自由に作った自分のキャラクターを操作して、自分の倫理観やセンスだったりを会話や行動で表すのは楽しかったです。また2010年前後って思い返してみれば、『Metro 2033』や『バトルフィールド3』、『TES V』などのタイトルが登場してきた時期でしたよね。この10年代に入ってきてからグラフィックや演出が変わって来たのを感じて次のゲームの進化が始まるのだなと思えました。


    葛西祝 グラフィックスの進歩と、現実的な世界観が合わさってすごいことになってきたな、と思えたのは、アクションアドベンチャーの『The Last of Us』ですね。

    ストーリーもこれまでAAAタイトルでは見たことなかったテーマを取り扱っていることも目を見張りましたね。主人公ジョエルのように、中年男性の視点による人生観や世界観を描いたことが新しかったんです。破滅の状況のなかで少女のエリーと出会い、どう彼らが変わるかを描いた脚本の完成度の高さも驚かされました。

    G.Suzuki 時代がちょっと飛びましたが『The Last of Us 』ですか…!後年PS4で発売されたリマスター版をプレイしましたが、弾やアイテムが足りないし、クリッカーに捕まると1撃死でしたから特に難しかった記憶が大きいですね……。ストーリーはとても面白くて良かったのですけれど。


    SHINJI-coo-K ビデオゲームの対象年齢が広くなった証でもあるように思いますね。大人向けの作品も現れるようになった事が顕著になった印象があります。

    G.Suzuki 第5回でも話題に出しましたが、そういった雰囲気の中で2013年にPS4とXbox Oneが発表され、その両者にスクリーンショットと動画撮影機能が加わり(Xbox Oneは2015年にスクショ機能が追加)、SNSへの投稿や動画配信機能も入ったというのがまた一つの変化ですよね。ゲーム体験を多くのプレイヤーが外部へ自発的に発信していく流れが生まれたのも大きなポイントだと思います。

    SHINJI-coo-K それが2007年~2014年に起こったPS3/Xbox 360時代の流れのように思いますね。本来個人の体験(マルチプレイヤーなどを除いて)であるゲームの体験が共有されたり、ゲームのストーリーテリングやゲーム自体を取り巻く環境に変化があった。

    葛西祝 現実とゲームを地続きにするアプローチで、スマートフォンの登場も大きいですよ。それを象徴的に見せたタイトルが『Watch_Dogs』ではないでしょうか。


    スマートフォンで都市をハッキングするだけではなく現実のスマートフォンでも、連携したアプリから他のプレイヤーにハッキングできるんですね。ミニゲームもVRやARを思わせる仕掛けが施されていて、まさしく現代におけるビデオゲームの感覚を見せたタイトルだった、と思っています。

    G.Suzuki また『Watch_Dogs』や『アサシンクリード4』はコンパニオン・アプリといった形で、一時期現実のスマートフォンやタブレットと連動してマップなどサブ情報を表示するアプローチが流行りましたよね。

    キーボード打海 今はスマートスピーカー×ゲームというのも珍しくなくなりつつありますね。残念ながら日本だとあんまりですが、ここ数年で「コンパニオンアプリ」の更に先が見えてきていると思います。『CoD』だとキルデスを振り返ってくれたり、オンラインのフレンドがいるかを教えてくれたり、といった感じですね。


    SHINJI-coo-K すごい!ゲームって基本的にはフィクショナルなものですが、仮想世界だのなんだのいわれているゲームが現実世界へアプローチしている!未来!こんなの平成元年の頃には想像すらできなかったですよね(笑)

    G.Suzuki ゲームをサポートする機器が専用コントローラーに絞られるだけではない、ハードウェア的にも広がった感じがありますよね。


    《G.Suzuki》

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