スキル
「Cyberpunk RED」のスキルには1～10のレベルがあり、数字が大きいほどその行動に習熟していることを表します。スキルにはそれぞれ関連する能力値が決められており、行動の成功・失敗を判定するスキルチェック（Skill Check）の際は、スキルのレベルに関連する能力値を足し合わせて判定の基本値とします。
スキルは9種類のカテゴリーに分類されます。ご紹介するスキルは全体の一部です。
Awareness Skills（アウェアネス・スキル）
手がかりに気づくかどうかなど、周囲の環境を認識するためのスキル。
手がかり、罠、隠れている人間などを発見するスキル。
Tracking（トラッキング、INT）
足跡などの痕跡を見つけて追跡するスキル。
Body Skills（ボディ・スキル）
肉体的な作業や、筋力、耐久力などの身体特性を必要とするスキル。
跳ぶ、登る、投げる、泳ぐ、持ち上げるなどの運動に関するスキル。
Stealth（ステルス、DEX）
静かに移動し、隠れ、見つからずに行動するスキル。
Control Skills（コントロール・スキル）
乗り物を制御したり動物に乗るためのスキル。
地上の乗り物を運転、操縦するスキル。
Riding（ライディング、REF）
乗用として訓練された生き物に乗るスキル。
Education Skills（エデュケーション・スキル）
正規の教育に基づいた知識や訓練を表すスキル。
読み書き、計算、歴史などの一般教養を表すスキル。
Local Expert（ローカルエキスパート、INT）
特定地域の土地勘や政治派閥、犯罪集団に関する知識を表すスキル。
Fighting Skills（ファイティング・スキル）
肉弾戦あるいは近接武器で戦う能力を表すスキル。
近接武器による攻撃を回避するスキル。
Melee Weapon（メレーウェポン、DEX）
近接武器で戦うスキル。
Performance Skills（パフォーマンス・スキル）
演技、演奏、特殊効果、化粧といった舞台技術のためのスキル。
実在あるいは架空の他人を演じるスキル。
Play Instrument（プレイ・インストゥルメント、TECH）
専門家として楽器を演奏するスキル。
Ranged Weapon Skills（レンジドウェポン・スキル）
銃や弓などの射撃武器を扱うスキル。
矢を射出する武器で精密射撃するスキル。
Handgun（ハンドガン、REF）
拳銃などの携帯射撃武器で精密射撃するスキル。
Social Skills（ソーシャル・スキル）
周囲に溶け込み、社交上の失敗を避け、優雅に振る舞い、他人を巧みに説得するスキル。
慎重な会話で相手を警戒させずに情報を引き出すスキル。
Interrogation（インタロゲーション、COOL）
他人から力ずくで情報を引き出すスキル。
Technique Skills（テクニック・スキル）
訓練された職業上の技能や職人技を表すスキル。
サイバネティックス技術を鑑定し、理解し、修理するスキル。
First Aid（ファーストエイド、TECH）
負傷者に治療を施し、致命傷を負った者を死の淵から救うスキル。
スキルの決定方法
スキルの決定方法は3種類のキャラクター作成方法のどれを採用したかによって変わります。一部のスキルはこの時代の誰もが持っているベーシックスキル（Basic Skill）として扱われ、最低でもレベル2にする必要があります。また、ライフパスで決めた文化的出身に基づくLanguage（ランゲージ、言語）スキルはレベル4で開始します。
Streetrat
ロールごとに用意された表からスキルとそれぞれのレベルを書き写します。表にはベーシックスキルと、各ロールを演じるのに必要なスキルがあらかじめ設定されています。
Edgerunner
スキルの種類はロールごとに用意された表によって決まりますが、そのレベルはプレイヤーが決定できます。プレイヤーはスキルポイント（Skill point）を86ポイント与えられ、1レベルにつき1ポイントを消費してレベルを獲得します。
レベルを決定する際には次のルールが適用されます。
- すべてのレベルは2～6の範囲でなければなりません。
- 一部のスキルは1レベルにつき2ポイントを消費します。
- 文化的出身に基づくLanguageスキルはコストなしに獲得できます。
Complete Package
Edgerunnerと同じく86ポイントのスキルポイントを消費してレベルを獲得しますが、習得するスキルの種類にロールによる制限はありません。プレイヤーは好きなスキルを選んで習得できます。
レベルを決定する際には次のルールが適用されます。
- レベルが6を超えてはいけません。
- ベーシックスキルは最低でもレベル2が必要です。
- 一部のスキルは1レベルにつき2ポイントを消費します。
- 文化的出身に基づくLanguageスキルはコストなしに獲得できます。
実際にキャラクターを作ってみよう（スキル編）
Streetratでは、スキルはあらかじめ用意された表から書き写すだけです。ライフパスで決めた言語を忘れずに付け加えます。数字はレベルです。
- Athletics: 2
- Brawling: 6
- Concentration: 2
- Conversation: 2
- Education: 2
- Evasion: 6
- First Aid: 6
- Human Perception: 6
- Language (Japanese): 4
- Language (Streetslang): 2
- Local Expert (Old Japan Town): 4
- Perception: 2
- Persuasion: 6
- Stealth: 2
- Composition: 6
- Handgun: 6
- Melee Weapon: 6
- Personal Grooming: 4
- Play Instrument (Guiter): 6
- Streetwise: 6
- Wardrobe & Style: 4
Rockerboyらしく、最初からComposition（作詞）スキルやPlay Instrument（楽器演奏）スキルを持っています。楽器演奏スキルは楽器を一つ選ぶ必要があるのでギターを選択しました。（続く）
武器・防具・装備品
武器（Weapon）は3種類のカテゴリーに分類されます。手に持って使う場合もあれば、サイバーウェアとして体にインプラントされている場合もあります。
Melee Weapon（メレーウェポン、近接武器）
剣、斧、棍棒、ハンマーなど。サイズによって4つのクラスに分かれ、ダメージや攻撃回数が変わります。
Ranged Weapon（レンジドウェポン、射撃武器）
射撃あるいは投擲する武器。武器の種類によって使用するスキル、ダメージ、装弾数、攻撃回数が変わります。
Exotic Weapon（エキゾチックウェポン、特殊武器）
上のカテゴリに含まれない特殊な武器。火炎放射器、グレネードランチャー、レールガンなど。
防具（Armor）は頭と体の2箇所に装備します。防具にはストッピングパワー（Stopping Power、SP）という数値があり、命中したダメージをその値の分だけ軽減します。重い防具はREF、DEX、MOVEにペナルティを与える場合があります。
キャラクターが最初に所持している武器、防具、装備品（Gear、Outfit）を決定する方法は、3種類のキャラクター作成方法のどれを採用したかによって変わります。ルールブックには膨大な数のアイテムが掲載されており、いずれの方法でキャラクターを作成した場合でも、プレイ開始後に好きなアイテムを購入するチャンスがあります。
Streetrat / Edgerunner
ロールごとにあらかじめ用意された表を参照して初期装備を決定します。さらに、初期装備とは別に500ユーロドル（Eurobuck、eb）が与えられます。
Complete Package
最初に2,550ユーロドルが与えられ、その範囲内で武器、防具、装備品、サイバーウェアを自由に購入できます。
実際にキャラクターを作ってみよう（アイテム編）
Streetratでは、武器、防具はあらかじめ用意された表から書き写すだけです。一部のアイテムは選択式になっています。
- Very Heavy Pistol（Ammunition x50）
- Heavy Melee Weapon
- Teargas Grenade x2
- Light Armorjack Body Armor (SP11)
- Light Armorjack Head Armor (SP11)
こちらは装備品です。同じく表から書き写すだけです。これとは別に500ユーロドルの所持金が与えられます。
- Agent
- Computer
- Electric Guitar
- Glow Paint x5
- Pocket Amp
- Radio Scanner / Music Player
- Video Camera
この他にファッションもありますが、今回は省略します。（続く）
サイバーウェア
サイバーウェアはどこでも購入でき、ショッピングモールやクリニックで受けられる即席手術だけで簡単にインストールできます。しかし、一部のサイバーウェアはインストールの際にHUMを失う可能性があり、HUMの値が減少しすぎるとサイバーサイコーシスと呼ばれる危険な精神病を発症します。
サイバーウェアには8種類のタイプがあります。ご紹介するサイバーウェアは豊富に用意されている中のごく一部です。
Fashionware（ファッションウェア）
個人的な装飾品としてインストールするサイバーウェア。
皮膚の下にインプラントされた液晶腕時計。
Neuralware（ニューラルウェア）
運動能力の強化や精神能力の増強のためにインストールするサイバーウェア。
使用者の経験をメモリーチップや外部装置に記録します。
Cyberoptics（サイバーオプティクス）
視力向上のためにインストールするサイバーウェア。
周囲の放射線が青い光として見えます。
Cyberaudio（サイバーオーディオ）
聴力向上のためにインストールするサイバーウェア。
騒音の影響を無効化します。
Internal Body Cyberware（インターナルボディ・サイバーウェア）
体内にインプラントされ、臓器や組織の働きを改善するサイバーウェア。
自然治癒力を飛躍的に向上させます。
External Body Cyberware（エクスターナルボディ・サイバーウェア）
皮膚の表面や内部にインプラントされるサイバーウェア。
体の内部に武器の隠し場所を作ります。
Cyberlimbs（サイバーリム）
サイバネティックス技術で作られた腕や脚。様々な強化が施されている場合もある。
腕に組み込まれたグレネードランチャー。武器は隠すこともできます。
Borgware（ボーグウェア）
視覚向上、聴覚向上、人工器官といったサイバーウェアをインストールし、身体の大部分をサイバネティックス部品で完全に置き換えるもの。
強化骨格と補助構造により、BODYの値を飛躍的に向上させます。
キャラクターが最初にインストールしているサイバーウェアを決定する方法は、3種類のキャラクター作成方法のどれを採用したかによって変わります。
Streetrat / Edgerunner
ロールごとにあらかじめ用意された表を参照して初期サイバーウェアを決定します。HUMの減少量はあらかじめ決まっています。
Complete Package
武器や防具を購入する際に与えられた2,550ユーロドルの範囲内でサイバーウェアも購入します。インストールするサイバーウェアによっては、HUMを失うかどうかの判定が必要になります。
実際にキャラクターを作ってみよう（サイバーウェア編）
Streetratでは、サイバーウェアはあらかじめ用意された表から書き写すだけです。次のサイバーウェアをインストールすることで、HUMを9失います。最初のHUMは80だったので、まだまだ余裕があります。
- Audio Recorder
- Chemskin
- Cyberaudio Suite
- Tech Hair
ここまでの手順を経てついにキャラクターが一人誕生しました。
To Be Continued...
キャラクター作成を中心に駆け足で「Cyberpunk RED」のルールをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。第二弾では行動の成否判定、戦闘ルール、サイバースペースを中心に解説する予定です。
ここまでお読みいただいた方はお気づきの通り、本記事の内容だけで実際にゲームをプレイすることはできません。「Cyberpunk RED」に興味がある方は、実際にルールブックを入手していただくことをお勧めします。本記事がルールブックを読み進める手がかりになれば幸いです。
