YUKIUSAGI Gamesが手掛けたアクションRPG『Crystarise』が、2023年4月28日にSteamにてWindows向けに早期アクセスを開始しました。本記事ではそのプレイレポートをお届けします。
『Crystarise』とは？
本作は、2つの世界を行き来しながら、集めた素材をもとに島を発展させていく不思議なアドベンチャーゲーム。斜めに俯瞰したマップで主人公の少女を操作して、どこまでも続く土地を歩き回り、敵を倒してはジェムを拾い、木を伐採しては木材を頂戴します。
そうやって集めた素材を元に、島の土地を拡大したり、オブジェクトを充実させたりすることで、自身の能力がどんどん強化されていきます。この世界は何なのか、自身の使命が何なのか……。そんな疑問を胸に、少女は今日も大地に降り立ち素材を集めます。
好きなだけ集めて、好きなだけ強くなれる……この謳い文句に偽りなし、気づけば素材を集める快感に身を任せるままプレイを続けるほどでした。ともあれ早速やってまいりましょう。
開発チームの熱量
いきなり話は少しずれますが、本作はリリース直後からプレイヤーのフィードバックを取り入れつつ、ほぼ連日アップデートを行っています。不具合修正からバランス調整まで、開発チームが本作にかける熱量がうかがえます。
操作・設定・言語
オプションの画面を開くと、操作の項目についてのみ「調整中」と添えられています。とはいえ、記事執筆時点においてもキーボード＆マウスおよびコントローラーに対応しており、不便な点はありません。その他項目についてもビデオやオーディオの調整といったオーソドックスなものが並びます。また、言語はばっちり日本語対応です。
本編開始
さあはじまりました『Crystarise』。新しくゲームを始めると、イベントムービーが流れます。この時点においては、プレイヤーも何が起きているのかさっぱりで、世界への理解程度は記憶を失った操作キャラクターと同じくらい。
主人公が目覚めると、そこは空中に浮かんだ小さな島こと「空島」でした。謎のゲートと掲示板、そして中央には大きなクリスタルが鎮座しており、こちらが困惑しているところへ小さな妖精さんが話しかけてきます。
ヘイ！リッスン！……じゃなかった妖精さん曰く、忘れてしまった記憶を思い出すためにも我々は「大地」へ降りて何かをしなければならないようです。導かれるままボタンを押して飛び降ると……
やってまいりました地上世界。
一体何がどうなのかさっぱりわからないものの、表示されるチュートリアルメッセージが行動を促します。とりあえずこの主人公は、剣を振り、銃を撃つことができるとがわかりました。
思いつくまま周囲を薙ぎ払うと……おや、視界内のオブジェクトは大抵が破壊可能ですね。一段上がった土地は壊せませんが、草木やキノコさらには岩など耐久ゲージが表示されるものは、ゲージをゼロにするまで殴り続ければ壊せます。
そして壊れたオブジェクトからは素材がドロップすることがわかりました。ほうほう。
最初に降り立った空島には、ボタンを押すのみで帰還できました。驚くべき跳躍力……ではなく、なにかクリスタル的なパワー演出。
ここで本作の目的が明らかになりました。我らが主人公である少女は記憶を失っており、それに伴い本来の能力も大きく制限がかかった状態。元に戻るためには先ほどの「大地」で素材を集めては空島に持ち帰り、素材から作り出した様々なアイテムで島を発展させていく必要があるとのこと。
なるほど、実際に「モノの編集」なる画面を開くと、いくつかアイテムがアンロックされていますね。街灯に木に焚き火……？これらが主人公とどういった関連性があるのかは現時点では不明ですが、少なくとも作成することによって少女の力がいくらか上昇する模様。
また、モノを島に設置するにはある程度のマス範囲が必要なようで、例えば現時点で2×2マスの設置範囲が求められるアイテムを置くには、まずは島の拡張をしてから……ということになります。とりあえず事情は飲み込めました。少女を強く鍛え上げるためには素材を集めてモノを作成するしかない。
というわけで再び大地へ飛び降り、視界に入るもの全てを見敵必殺（サーチアンドデストロイ）することにします。
緑豊かな木々が生い茂っていますね、伐採だ。綺麗な石が落ちていますね、粉砕しろ。動物が草を食んでいますね、撃て。
そんな調子で集めた素材を眺める筆者。木を切れば木材が、石を割れば石材が、そして動物をシメれば生肉が小気味よい効果音とともに手に入ります。ほくほくですな。冷静に振り返ると「蛮族か？」となりますが、これも全て少女が記憶を取り戻すために必要なコラテラルダメージというやつです。
ここで画面内の各表示について説明しておくと、左上に並ぶハートマークが体力です。モンスターなどによってダメージを受けるとハートが徐々に欠けていき、全部失われると倒れてしまい、空島へ強制送還です。いわゆる「デスペナルティ」は重くなく、手持ちの「ジェム」を少し失う程度。ジェムは素材と同じく、空島での活動に必要な資源ですね。
画面左半分に表示されたインベントリは所持アイテムやモノ、ジェムの数を確認することが可能。さらにその下に並ぶアイコンバーは、キノコなど回復効果のあるアイテムをストックできます。
画面中央下には、少女のアクション一覧がアイコンで並びます。切る・撃つ以外にダッシュなどの特殊効果があり、後述のボス戦をクリアすると、さらにスキルが開放。中央のロックマークの付いたパワーもアンロックされます。いずれにせよ戦闘などで形勢逆転を狙える強力な能力ですね。
画面右上部にはマップが表示され、その輪郭に沿うように一日の周期時計と天気マークが表示されています。この世界には1日の時間が流れており、朝昼晩でマップの見える範囲などが異なります。
ひと通り確認したところで、まだまだ懐が寂しいのでどんどん素材を集めます。
おや、こちらのモンスターは見た目はウサギに似ていますね。今夜はウサギ鍋と洒落込みましょう。足掻くな。運命を受け入れろ（コジマ粒子を感じながら）。
なんてやっていたら野生のキノコからモンスターが出現し、毒を食らってしまいました。大地に転がるオブジェクトは破壊可能と書きましたが、中には壊れた瞬間毒を撒き散らしたり、爆発したりしてこちらにダメージを与えてくるものがあります。筆者が体験した限りでは、判別は不可能でランダムでした……それなのに、何故、接近して破壊した時だけ爆発するパターンが多いんだ木箱君よ！
毒の効果が切れるまで回復アイテムを貪り続けても良かったのですが、まだ序盤でそんなに数がないのでもったいない。そこで少女を抱えて空島へ自慢の脚力で跳躍（誇張表現）。空島では体力が自動的に回復してデバフも抜けます。ダンジョンなどを除いて、大抵の場合は大地からボタンひとつですぐに戻れるので、面倒な状況に陥った際は躊躇わずに帰還するとよいでしょう。
さてさて下界で集めてきた素材を使って「ちいさな樹」なるモノを作りました。ちいモノ。攻撃力に少し上乗せがある良い効果を発動するようです。
そうしていくらか島を発展させたら、序盤からずっと気になっていたゲートと掲示板がアンロックされました。前者はオンライン協力プレイへのアクセスが、後者は大地での行動に対する報酬が解禁されていますね。
現状、特に意識していなくても石を砕いていればいつの間にか一定値が溜まって報酬が支払われる……ということが多いので、掲示板に張り出された依頼は一通り受けておくと良いでしょう。ただし5つまでしか受託できないので、一応報酬の内容についても気をつけておくと良いかもしれません。
日も暮れていい感じに夜があたりを包んでいるところで、洞窟ダンジョンを見つけました。
内部は鉱石でいっぱいだったり、素材集めとしてなかなか旨味の多い場所ですが、一番の目的はやはり最奥の宝箱。ここから得られるアイテムはレア（？）ものだったりするので、可能な限りダンジョンは攻略していきたいところです。
なおこういうカゴに捕まったモンスターを開放すると、「住人」として空島へ連れて帰ることが可能です。住人は、空島内でそのまま自由に歩きまわりますが、「店」などのモノを設置する時、オブジェクトとセットで運用することで効果を発揮します。
なんてやっていたらまたしても毒を食らう筆者。またキノコのモンスターか！しかし大丈夫。筆者自慢の脚で空島までひとっｔ
飛べねえ！（死亡）
どうやらダンジョンなど内部の判定がある場所では、空島へ帰還することができないようです。一応スタートメニューを開けば、ジェムをいくらか失う形で強制送還は可能ですが……。
そういえば大地はこんな具合に、四季を感じさせることがあります。それまで瑞々しい緑が広がっていたのが、今度は秋を感じさせるような色合いに。マップはどこまでも広がっていくタイプなので、一度見失うと二度とお目にかかることはほぼ難しいのですが、とりあえず大体の方角をおさえておくと良いかもしれません。
おや、さらに進んだら雪国が見えてきました。久々に雪合戦と洒落込みまｓ
寒い！（ダメージ）
大地の一部では、少女にデバフを与えてくるエリアが存在します。これを克服するためには、寒さに強くなるような効果を持つモノを作成して空島に敷き詰めなければなりません。
筆者は極寒エリアを克服するだけのモノを揃えられていないので、とりあえず温かいエリアから遠距離で攻撃を当て、境界線を反復横とびすることで氷石を入手するくらいにとどめます。
さあ懐もだいぶ温まってきたので、こちらの台座にカケラを捧げてみます。
一体何の効果があるのかさっぱりわからないまま、見つけては素材が足りずスルーせざるを得ないという状況でした。十分な捧げ物を渡したいま、一体何が出てくるのｋ
ボスかよ！
子分のモンスターを従えた大型ボスがノソノソと現れて、地味に重い攻撃を仕掛けてきました。慌てて距離を取りつつ射撃を加えて逃げ回ります。
しかし意外と簡単に体力を削り取ることができ、理不尽な目に合うことなく無事にボスを倒すことができました。
それにより新たなチカラに目覚め、我らが主人公の少女は更に強くなりました。なるほど、大地のあちこちに存在するクリスタル台座でボスを倒せば、こういった能力がどんどん開放されるのですね。
おわりに
空島に並ぶアイテムも充実してきました。ただ筆者の設置センスのせいか、ただごちゃごちゃ並べただけになってしまっています。ここらへん、うまく設置している人がどんな感じに整えているのか一度見てみたくもありますね。
ともあれ、早期アクセスながら十分遊べるクオリティを発揮している本作。今後どのようなアップデートが重ねられていくのか、それがプレイフィールにどのような影響がでるのか、大いに期待できそうです。
タイトル：『Crystarise』
対応機種：Windows PC（Steam）
記事におけるプレイ機種：Windows PC（Steam）
発売日：2023年4月28日
著者プレイ時間：2.5時間
サブスク配信有無：記事執筆時点においては無し
価格：1,780円
※製品情報は記事執筆時点のもの
スパくんのひとこと
止められねぇ……楽しくて素材を集める手が止められねぇスパ……
