気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、The Wandering Band開発、PC/Mac向けに4月18日にリリースされた空中都市シミュレーション『空の帝国 Airborne Empire』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、空に浮かぶ都市を建設し、発展させていく街作りシミュレーション。オープンワールドの広大な空を舞台に、プレイヤーは自由に都市を建築しながらインフラの整備や防衛力の強化を行い、発展させていきます。住民や資源の管理だけでなく、揚力やバランス、推進力などの管理も重要。日本語にも対応済みです。
『空の帝国 Airborne Empire』は、3,400円(7月10日までは50%オフの1,700円)で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Zach『空の帝国 Airborne Empire』でデザイナーを務めるZachです。
私がこれまでプレイした中で一番好きなゲームは、おそらく『ゼルダの伝説 時のオカリナ』だと思います。ただ、本当に大好きなゲームがたくさんあるので、もし別の日に同じ質問をされたら、また違った答えになるかもしれません。 全般的には、RPGやストラテジーゲームが好きです。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Zach『空の帝国 Airborne Empire』の根幹にあるのは、RPGの要素をミックスした都市開発シミュレーションです。都市開発シミュレーションとしての本作最大の特徴は、プレイヤーが建設する都市が「空を飛んでいる」ということだと思います。これにより、通常の都市開発ゲームでは考慮する必要のない「揚力」や「傾き」といったシステムが導入されるだけでなく、都市そのものが「移動できる」ようになるのです。一箇所に留まって周囲の資源を集めるのではなく、このゲームでは都市ごと世界中を移動しながら、拡大・成長に必要な資源を探し求めていくのです。
このゲームのアイデアは、実験を重ねる中で自然と生まれてきました。最初は「ホテルシミュレータ」というアイデアで遊んでいたのですが、それが「空飛ぶホテル」になり、さらに「移動しながら資源を集める」というアイデアが加わり、そこから現在の形へと進化を続けていきました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Zachはい、間違いなく様々な作品からインスピレーションを受けています。都市開発と言うジャンルからの明らかな影響としては、『フロストパンク』や『Kingdoms and Castles』、さらには『シムシティ』といったゲームが挙げられます。また、多くのRPG作品からも影響を受けていますが、世界観やキャラクターという点では特に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』から大きな刺激を受けました。
ゲーム以外の分野では、ビジュアルやアートの面でジブリ映画に深く影響されています。具体的には「ハウルの動く城」や「紅の豚」、そして「天空の城ラピュタ」ですね。他にも、90年代のアニメ「テイルスピン」からも、多くの面でインスピレーションを得ています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Zach開発の中でこれといった「印象深かったエピソード」があるわけではないのですが、私たちはリモートチームなので、普段お互いに直接顔を合わせる機会があまりありません。ただ、本作は私たちにとって初めて「早期アクセス」としてリリースしたゲームだったので、正直なところ最初はどんな展開になるか予想もつきませんでした。そのため、いざ早期アクセスが開始され、初期のフィードバックを受け取り始めた時のことは、本当に素晴らしかったですね。
私はこれまで26年以上ゲーム開発に携わってきましたが、早期アクセスという形でのリリースは今回が初めての経験でした。ファンの方々と直接意見を交わしながら進めていくプロセスは非常にやりがいがありましたし、そのおかげで、正式リリースを迎える頃にはゲームが一段と素晴らしいものへと進化しました。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Zachリリース以来、バトルの調整に関する要望や、クエスト、新しいシステムやゲームモードのアイデアなど、想像できる限りのあらゆるフィードバックを受け取ってきました。その中でも私が最も印象に残っているのは、プレイヤーの皆さん一人ひとりがまったく異なる方法で本作をプレイし、様々なゲームシステムを巧みに活用している姿を目にしたことです。
何年もかけてゲームを開発し、自分たちではそのゲームがすごく上手いつもりでいたのに、いざリリースしてみると、わずか数日のうちにプレイヤーたちが自分たちよりも上手くなっていくのを見るのは、いつも本当に面白く、笑えますね。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Zachプレイヤーの皆さんからのフィードバックをもとに、ゲームの拡張を続けています。直近のアップデートでは、新しい「Town Center(街の中心地)」を導入したのですが、今後もさらに追加していく予定です。
今後のアップデートの内容はプレイヤーの皆さんの関心やフィードバック次第となるため、様子を見ながら進めていくことになりますが、サポートは間違いなく継続していきますし、現在もいくつか新しいものを準備中です。
――本作の日本語対応について教えてください。
Zachはい、日本語にはリリース時点から対応しています。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Zachプレイヤーの皆さんが本作を配信してくれるのは、いつだって本当に嬉しいことです。配信を収益化していただくことも、私たちとしては問題ありません。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Zach本インタビューを読んでいただき、ありがとうございます。そして、私たちのゲームをプレイしてくださったすべての方に、心から感謝申し上げます。
言うまでもなく、日本はゲーム業界において非常に重要で、特別な場所です。私と同世代の誰もがそうであったように、私も80年代、90年代に日本のゲームを遊んで育ちました。そして、それらのゲームこそが、私がゲームデザイナーになりたいと思った原点なのです。
私たちのスタジオはこれまでに2つのタイトルをリリースしてきましたが、そのどちらも日本でよく売れています。現代のゲーム文化生誕の地であり、遠く離れた場所に住む皆さんが、私たちのゲームを楽しんでくれていると思うと、本当に感慨深いです。
私たちは明らかに日本の多くのアーティストや開発者の皆さんから多大な影響を受けており、そのすべてのインスピレーションに深く感謝しています!改めて、本当にありがとうございました!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








