「宇宙は、まだ終わらない」発売から8年、同接数も過去最高水準。ニッチを貫く宇宙オープンワールド『X4: Foundations』が進化を止めない理由 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「宇宙は、まだ終わらない」発売から8年、同接数も過去最高水準。ニッチを貫く宇宙オープンワールド『X4: Foundations』が進化を止めない理由

「ここには正しい遊び方も、間違った遊び方もない」8年目を迎えてなお、同時接続数は過去最高水準を記録し、プレイヤー数も成長を続けているという「宇宙」的タイトルの今後に迫ります。

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「宇宙は、まだ終わらない」発売から8年、同接数も過去最高水準。ニッチを貫く宇宙オープンワールド『X4: Foundations』が進化を止めない理由
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戦闘機で、輸送船で、戦艦で、空母で。ひとりでも、多数のNPC部下とともにでも。実際に行われるNPC同士の戦闘や採掘行為、生産活動や各物品の輸送などを通じて生産と消費が常にシミュレートされ続ける宇宙を思うままに駆け、思うままに己自身の勢力を打ち立てていく、そんなPC向けシングルプレイ宇宙オープンワールドが『X4: Foundations』です。

人によっては数百時間や数千時間を優に超えて遊んでしまうという、他のオープンワールドゲームにはない壮大な魅力にも満ちた同作は、ゲームの発売から8年目を迎える一方で、先日にも文字通りにゲーム全体のバランスを大きく変える、バージョン9.00への無料大型アップデートが行われるなど、まだその歩みを止めていません。

そこで今回は、バージョン9.00リリースを記念して、同作の開発であるドイツのインディーデベロッパー、EGOSOFTへのインタビューを実施。9年目や10年目…今後の『X4』がどのような旅路を歩むのか、その片鱗を探ってみたいと思います。

なお、同作は7/10よりユーザー向けのアンケートを実施中。質問は英語で書かれていますが、ユーザーの言語の調査項目には「日本語」もありますので、気になる方はチェックしておきましょう。


回答者

  • Bernd LEHAHN, EGOSOFT創設者兼、マネージングディレクター

  • Gregory WINTGENS, マーケティング責任者

  • Lino THOMAS, アートディレクター

――『X4』はバージョン9.00という大きな節目を迎えましたが、今回のアップデートの背後にあった中核的なビジョンや開発テーマについてお聞かせください。

Gregory氏:9.00「支配圏アップデート」の中核にあったビジョンは、『X4: Foundations』の歴史上で最大かつ最も包括的な戦闘・装備のリバランスを実行することでした。『X4』でプレイヤーの皆さんは銀河に巨大な支配圏を築いてこられましたが、ゲームの成長と時間の経過とともに、特定の船と武器の組み合わせが議論の余地のない優位な「メタ」となっていました。

バージョン9.00における私たちの主要テーマは、そこに真の戦術的深みと選択の自由を取り戻すことでした。ゲートネットワーク(編注:『X4』の舞台となる、ジャンプゲートで繋がれた宇宙の各地域)全体にわたる数百の武器、タレット、シールド、船体を体系的に見直し、プレイヤーが行うすべての選択がインパクトのある、直感的で、戦略的にやりがいのあるものに感じられるようにしました。

――バージョン9.00で追加・改善されたすべての機能の中で、開発上最も困難だったもの、あるいは技術的に最も高い要求があったものはどれでしょうか。

Bernd氏:これはなかなか一概には言いにくいですね。

一方では、全武器・全船の装備の大規模なリバランスのような作業は、(開発における)ロジスティクス面での悪夢です。7年前のオリジナルの基本ゲームに登場する船から、長年にわたって追加してきた全DLCの船、さらに8回もの大型アップデートで追加された船まで、すべてに影響を及ぼすからです。

他方では、AIチームが艦隊制御に関する非常に高度な移動ロジックの変更に懸命に取り組んでいました。どちらもそれぞれ独自の困難を伴う領域ですが、その性質はまったく異なります。挑戦の本質が大きく異なるため、比較することはできません。

「装備が増えた」程度のことであれば他のゲームでもたびたび見ますが、「ほぼ全部の船の特性と全装備に手が入り、さらに装備品の互換性も向上して追加までされた」のがバージョン9.00。熟練ユーザーもみんな初心者状態に逆戻りのいまこそはじめ時…?

――『X4』は2018年の初期リリース以来、約8年にわたって継続的にアップデートが行われてきました。これほどの長期開発を支えるモチベーションとリソースはどこから生まれるのでしょうか。

Gregory氏:私たちの一番のモチベーションは、情熱的なコミュニティの存在です。

『X4』は、ローンチ後にプレイヤー数が減少していく一般的なゲームのライフサイクルとは異なり、着実にコミュニティを成長させ、信じられないほど高いエンゲージメントを維持し続けています。

我々の財政面では、大規模な無料のゲームプレイ改修(9.00のような)と、高品質でオプションの有料拡張パック(DLC)を組み合わせるモデルに依拠しています。これにより、健全で自律的な循環が生まれ、完全な独立性と資金を維持しながら、プレイヤーの皆さんに継続的に還元し続けることが可能になっています。

たくさん出ているDLC、年間収益は本体以上!?

――バージョン9.00はDLCを伴わない大型無料アップデートとしてリリースされました。この規模のアップデートを無料で提供するという判断の背景をお聞かせいただけますか。また、DLCの売上はEGOSOFTの継続的な開発をどの程度支えているのでしょうか。ファンの間では「ぜひお金を出して応援したいのに、今回はその手段がなかった」という声も聞かれます。

Gregory氏:プレイヤーの皆さんからそのようなお気持ちをいただけることは、本当にありがたいことです!ファンの方々が直接お財布で私たちの仕事を応援したいと思ってくださっているというのは、チームにとって大きな賛辞です。

少し内情をお伝えしますと、現在『X4』のライフサイクルは8年目に入っており、年間を通して見た場合、複数のDLCから得られる年間収益は基本ゲームそのものの収益を上回ることが一般的になっています。

私たちがよく目にする素晴らしいパターンがあります。プレイヤーの方がまず基本ゲームにはまり、サンドボックスを気に入り、そして何年にもわたって拡張DLCで自分の宇宙を広げていってくれるのです。もちろん、基本ゲームのセール期間は新規プレイヤーの獲得に非常に重要であり、これは引き続き非常にうまく機能しています――本当に文句のつけようがありません。

(編注:記事掲載時点で最終日となっているSteamサマーセール2026では本体は80%引き1,100円で購入可能。ミッションモードが導入されるDLC「Timelines」とのセット販売も1,375円です)

こうして新たに入ってきたプレイヤーの方々がより長く遊び続けてくださる確率を高めるために、バージョン9.00ではあえて有料DLCを同時リリースせず、基本ゲームの改修に集中するという選択をしました。

戦闘の構造的なリバランスやバージョン9.00で見られるその他の重要な要素といった、基盤となるコアゲームプレイの改善は、決して課金の壁の向こうに閉じ込めるべきではないと私たちは固く信じています。

『X4』をお持ちのすべての方が、可能な限り洗練され最適化された体験を受ける資格があります。今回のアップデートは、シミュレーションの基本部分のなかの多くの根幹要素に触れるものであるため、私たちの全集中力を注ぐ必要がありました。

とはいえ、今後も必ず『X4』のDLCをご購入いただける機会はあります。現在、次の大型拡張DLCの開発はすでに始まっており、次の大型無料アップデートと同時にリリースされる予定です。

これは「探索」をテーマにしたものになります――時期が来ましたらより詳しい情報をお伝えしますので、再びお財布で応援していただける機会は必ず来ます!

それまでの間に、もし今すぐEGOSOFTを応援したいと思ってくださいましたら、1円もかけずに私たちを大いに助けられる方法があります。

「Steamでレビューを書いていただくこと、『X4』の動画を作成・投稿していただくこと、またはお友達にゲームを勧めていただくこと」です。

口コミは今なお、私たちにとって非常に強力な資産です。

――最近のゲーム業界の調査では、DLCのリリースが基本ゲームの売上も押し上げる効果があることが示唆されています。『X4』にはまだ新規プレイヤーの流入がありますか。プレイヤー数が時間とともにどのように変化してきたかについて、お話しいただける範囲でお聞かせください。

Gregory氏:もちろんです。過去のDLCリリースは常に基本ゲームの売上に素晴らしいブースト効果をもたらしてきました。私たちは常にこれらの大型拡張DLCをグローバルなセール時期やマーケティングキャンペーンと戦略的に連動させ、ビジネスインパクトを最大化してきました。

9.00「支配圏アップデート」は2020年以来初めて、新規有料DLCを伴わない大型アップデートでしたので、ビジネスの観点からは少し実験的な試みでした。

そして正直なところ、結果には非常に満足しています。

9.00のリリース週のセールスは好調でしたし、さらにエキサイティングなのは、同時接続プレイヤー数のピークが8,600人に達したことです。これは2023年4月の大型拡張DLC「Kingdom End」のローンチ以来、最高の同時接続プレイヤー数です。(編注:同時接続プレイヤー数の最大値は8年近く前の基本ゲームローンチ直後。これはそれ以降の数字として最高水準という話です)

一般的に言って、大型アップデートをリリースするたびに『X4』のアクティブプレイヤーのベースラインが着実に上昇していくのを見るのは、非常に興味深いことです。SteamDBなどのプラットフォームで公開されているデータをご覧いただければ、このユニークなトレンドがはっきりとお分かりいただけるでしょう。

一般的なゲームのライフサイクルと比較しても、『X4』は完全に常識を覆しています。8年目を迎えるシングルプレイヤーのサンドボックスゲームが、毎年コアプレイヤーの数を継続的に拡大し成長させ続けるというのは、極めて異例のことでしょう。

9.00と今後のバランス

――バージョン9.00では、小型・中型船とそのタレットに大幅なリバランスが施されました。アップデートをじっくりプレイしてみたところ、大型・超大型船の装備を選ぶ際に、特にシールドとエンジンの選択肢がそれらと比べてやや限定的に感じました。大型船クラスにも同様のリバランスや装備バリエーションの拡充は予定されていますか。もしそうであれば、「Timelines」の報酬装備がより幅広く活用されるようになると嬉しいです。

Bernd氏:エンジンについては、2025年の大型フライトモデルアップデート(バージョン7.50)で、すでにリバランスを行っています。それを通じ形作られた装備のバリエーションは十分に幅広いものですが、今回武器で行ったリバランスほどには踏み込んでいないというのはおっしゃる通りです。しかし、これは意図的なものです。

エンジンとスラスターに関しては、装備の互換性とプレイヤーの選択の自由を認める一方で、各船のユニークなデザインを維持するというバランスを目指しています。

エンジンやスラスターが船の動きをあまりにも強く左右するようになると、船種ごとの個性が損なわれてしまいます。船の全体的な飛行特性に対する非常に重要な寄与は、常にその船自体から来るべきだと考えています。

――9.00では多くの船が強化されましたが、ゼノン(編注:『X4』世界の共通の敵である機械種族。要するに、世界を破壊することを目的としたモンスター種族のようなものだと考えるとわかりやすいです)の相対的な弱さがますます目立つようになりました。ゼノンを大幅に強化し、設定上で描かれるような圧倒的脅威として機能させる計画はありますか?たとえば、より大規模な艦隊編成や攻撃ロジックの改善などを通じて。あるいは、プレイヤーがゼノンの脅威レベルを動的に調整できるシステムオプションを導入する可能性はありますか。

Bernd氏:まだ詳細をお話しするには早すぎますが、『X4』の次の展開においてゼノンが大きな役割を果たすことは間違いないと言えます。:)

プレイヤーが難易度を選択できるようにすることについてですが、個人的には、単純なゲームプレイ設定で宇宙の挙動を変更することにはあまり賛成ではありません。没入感が損なわれると感じるからです。ですが、同じ目的を達成するためのより良い方法があるかもしれません。

――関連してOOS(編注:Out of Sector=宙域外。おおよそすべてのNPCの動きをシミュレートしている『X4』世界ですが、実際の3D空間の処理を膨大な数の船全てに適用してしまうと、最新ゲーミングPCでも追いつきません。そこで、プレイヤーが見えない範囲では戦闘の経過などは簡略化されるのですが、その状態を指しています)戦闘についてもお伺いしたいと思います。

Xenon Hのようなドローン空母艦は、現在OOS戦闘においてドローンを活用できず、本来のポテンシャルを発揮できていないように見えます。同様に、多くのステーションや貿易船も戦闘ドローンを搭載していますが、みた限りOOS戦闘ではほとんど使われていないように見えます。将来的にドローン運用がOOS戦闘に反映される可能性はありますか。

Bernd氏:実は……ドローンの存在はすでにOOS戦闘上で考慮されています。パフォーマンス上の理由でマップ上では出撃しないだけです。もちろん、OOS戦闘の結果と、現地で「ライブ観戦」した場合の結果の間で完全な同等性を達成するのは、一般的に難しい課題です。これは私たちが常に改善を続けている分野です。

――バージョン9.00では戦闘AIに大幅な改修が加えられ、ドッグファイトの手触りが大きく向上しました。これは非常に好評ですが、今後も戦闘AIをさらに進化させていく計画はありますか。たとえば、僚機の協調的な挙動などに注力される予定はありますか。

Bernd氏:私たちはAI、移動、そしてハイアテンション・ローアテンション両方における戦闘戦略に常に取り組んでいます。ですので、これは2026年、2027年の継続的な開発においても間違いなく重点分野となります。ただ、戦闘ドローンの挙動についてどこまで踏み込めるかは、今後次第です。

――一方、貿易船のAI、特に航路選択のロジックや貿易命令の設計にはまだかなりの改善の余地があるように思われます。いまだ、多くのプレイヤーがMulesのような貿易特化MODに頼っている状況です。これらのMODが解決している課題に、公式側で対処する計画はありますか。

Bernd氏:現時点では、お話に出たMODの機能をゲームに直接統合する計画はありませんが、大規模な帝国を運営するプレイヤーの方々の生活をより楽にする計画はあります。これらの計画にはUIとAI両方の改善の組み合わせが含まれていますが、現時点ではあまり詳しくお話しすることはできません。

――関連して、セクターブラックリストの自動化についてお伺いします。たとえば、各AI勢力が独自のブラックリストを管理したり、AIが活発な戦闘が発生しているセクターを一時的に危険と認識して迂回したりすることは検討されていますか。9.00においても、NPCの貿易船や採掘船が敵対的なエリアにまっすぐ飛び込んでいく姿が頻繁に見受けられます。

Bernd氏:NPC勢力は、プレイヤーとは少し異なる形で意思決定を行っています。これは一つにはパフォーマンス上の理由からであり、一つにはゲーム宇宙のデザイン上、NPC勢力が常に最善の判断を下すとは限らないことが必要とされるためです。

次のDLCは…?

――前述していただいた通り、次の大型アップデートには新しいDLCが伴うことがすでに示されています。詳細をお話しいただくにはまだ早いかもしれませんが、プレイヤーが期待できる方向性について、大まかにでもお聞かせいただけますか。個人的には、Arawnのような内部格納庫ドックを備えた巨大空母をひそかに期待しています……

Gregory氏:まだ全貌をお見せするには少し早いのですが、次の大型無料アップデートおよび付随する大型有料拡張DLCが「探索」というテーマを大きく軸にしたものになることは、公式に確認できます。これは私たちが『X4』の未来に求めるものの礎となる要素です。

この次期コンテンツでは、まったく新しいアノマリー(異常現象)が登場し、プレイヤーをXユニバース(編注:『X』シリーズの舞台となる宇宙のこと)の未踏・未探索の宙域へと導きます。各宙域にはユニークでワクワクする発見が待っています。

この体験サイクルに深い報酬感を持たせるため、現在その基盤となるメカニクスを磨いているところです。具体的には、長距離スキャナーを使ったゲームプレイの大幅な改善や、これらのアノマリーの発見・調査に特化した新しいミッション群が含まれます。

MODとの関係性

――X4のMODシーンは非常に活発ですが、レガシーなファイル形式やパイプラインの制約により、キャラクターモデルの差し替えが極めて困難であることは広く知られています。(編注:先日、Blender上で『X4』のキャラクターモデルを作成できる非公式ツールがリリースされましたが、今後MODコミュニティがそれを活用できるかは未知数です)

過去には、船の全面リバランスやEモデルの導入も実現不可能と見なされていましたが、いずれもX4のライフサイクル内で最終的に実現されました。同様のパイプライン刷新がキャラクターモデルに対しても、X4の継続的な開発の中で起こる可能性はありますか。ゲームの中核テーマとは直結しないかもしれませんが、人間キャラクターの見た目や雰囲気は没入感に無視できない大きな影響を持っています。

Bernd氏:私たちはキャラクターモデルの品質向上に常に取り組んでおり、2018年のオリジナル基本ゲームに登場するNPCと最近の拡張DLC内のNPCを比較していただければ、アートチームが大きな進歩を遂げていることはお分かりいただけると思います。

しかしながら、キャラクターアセットのパイプラインを完全に置き換えるとなると、まったく別の課題になります。ゼロからの全面的な刷新は、近い将来の予定にはありません。

――9.00のリバランスは、VROのような人気MODの方向性を思わせるものでした。また、VROの制作者であるShuulがEGOSOFTのチームに加わったとも伺っています。MODコミュニティで支持を集めたアイデアを公式ゲームに取り入れる際、どのような基準やプロセスに従っていますか。MODとの差別化のバランスや、MOD制作者との健全な関係の維持についてのお考えもぜひお聞かせください。

Gregory氏:MODコミュニティとの関係は、信じられないほど素晴らしい共生関係だと捉えています。私たちの目標は常に基本ゲームを向上させることであり、人気のあるMODはしばしば素晴らしいアイデアのきっかけとなり、私たち自身の公式アップデートや改善、リバランスの取り組みを通じて実行に移すことができます。

そのため、私たちのアプローチは、既存のMODを「公式に承認」したり吸収したりするというよりも、もう少し「オーガニック」なものです。過去にはそうした方向性を議論したこともありますが。

私たち自身のエンジン内で、私たち自身の知識、プロセス、ツールを用いて、人気のあるMODなどから得られたインスピレーションに基づく変更を自ら開発・実装することにより、新機能がゲームに完璧に統合されている状態を確保しつつ、そこに対してMOD制作者の方々が独自のユニークな方向性でサンドボックスをさらに押し広げ続けられる、健全でオープンな環境を維持することを目指しています。

――『X』シリーズは、プレイヤーだけでなく膨大な数のNPC勢力がリアルタイムで交易・戦闘・建設を行い、生きた呼吸する宇宙を作り出すシミュレーションを提供しています。これはオープンワールドゲームとしては2026年の今なお、事実上比類のないコンセプトです。チームは現在、シリーズのこのコアな魅力をどのように捉えていますか。そして、この「生きた宇宙」は今後どのような方向に進化していくことが期待できますか。

Gregory氏:その「生きた宇宙」こそがEGOSOFTの絶対的なDNAです。『X4』の魔法の源は、宇宙がプレイヤーを中心に回っていないところにあります。宇宙は独立して存在しており、プレイヤーは力のバランスを動かせるほど強大になるまで、その中で自分の居場所を見つけなければなりません。『X4』はMMOではありませんので、プレイヤーがそれを目指すのであれば、この成長は他のゲームよりもはるかに速く起こり得ます。

「今後の方向性」がどういう形になるのかは、明らかになるまでもう少しお待ちいただければと思います。

まだまだ『X4』は終わらない

――AMAセッションや公式発表を通じて、『X4』の開発がまだ数年は続くことが明らかにされています。2027年以降のロードマップについて、現時点でお話しいただけることはありますか。『X4』は今後も大規模な進化を続けると期待してよいのでしょうか。

Gregory氏:『X4』の進化を減速させるつもりはまったくありません。

まだ私たちの燃料タンクにはたっぷりと燃料が残っています!構造的なゲームプレイメカニクスの拡張、エンジンの最適化、パフォーマンスの向上を含む大型無料アップデートと、新鮮で独自のアイデアを盛り込んだ将来の有料DLCを組み合わせるという成功した戦略を、今後も間違いなく継続していきます。

ご存じの通り、私たちのコミュニティは素晴らしく献身的で、毎日プレイヤーの皆さんから素晴らしいフィードバックや刺激的なアイデアをいただいています。そのコミュニティのエネルギーと私たちの社内チームの計画を組み合わせれば、『X4』の未来は信じられないほど明るいものです。

バージョン7.50からの一連のリバランスを経てゲームの戦闘は全く別物に。旧バージョンでは慣性がほとんどない宇宙で一方的に巴戦を繰り返す感じでしたが、現バージョンでは敵味方とも慣性に振り回されながらブーストなどを駆使して位置取りを変えていく感じです。

――EGOSOFTはドイツを拠点とする独立系スタジオとして長い歴史をお持ちです。ニッチなジャンルで大規模なタイトルを開発しながら独立性を維持する秘訣は何でしょうか。

Gregory氏:たった一つの魔法の秘訣があるわけではなく、これはむしろ、決して妥協しない核心的な価値観の組み合わせです。

その筆頭にあるのが、コミュニティに対する絶対的な透明性の維持と、私たちのニッチへの徹底的な献身です。万人を喜ばせるためにマスマーケットのトレンドを追うのではなく、自分たちのビジョンとそれに対するコミュニティのフィードバックに集中しています。

ビジネスの観点からは、大規模な無料の基本ゲームアップデートと高品質な有料DLCを組み合わせる戦略が、プレイヤーの皆さんから心から尊重される、信じられないほど持続可能なモデルであることが証明されています。

私たちのコミュニティは、私たちが『X4』の進化を決して止めないことを理解しており、DLCの購入やゲームを他の方に勧めることで、直接私たちの独立性を支えてくださっています。こうしたポジティブなコミュニティの感情は、『X4』に飛び込む前にオンラインでリサーチする潜在的な新規プレイヤーにとって、歓迎的で信頼できる環境を生み出しています。

――X4には個性豊かな多種多様な船が登場します。新しい船のビジュアルコンセプトやデザインはどのようなプロセスで制作されるのでしょうか。日本のSFやメカデザインからインスピレーションを受けることはありますか。

Lino氏:私たちは周囲の環境のさまざまな分野からインスピレーションを得ていますが、最終的にはすべて各勢力の基礎設定と固有の文化的アイデンティティに根ざしたものとなっています。

たとえば、ボロンは水棲生物であるため、彼らの船は海洋生物学――具体的には植物プランクトンやサメ――から大いにインスピレーションを受けており、有機的で流れるような優雅さを持っています。一方、テラン(地球人)勢力はハイエンドで現代的な自動車のコンセプトデザインから深くインスピレーションを受けており、非常に洗練され高級感を感じさせるシルエットとなっています。

他の勢力については、既存の物体を参照するだけでなく、非常に具体的で根本的なデザインルールに従っています。こうした厳格な幾何学的・構造的制約こそが、各艦隊に宇宙全体で完璧に統一されたアイデンティティを与えているのです。

たとえば、私たちのルールでは「この勢力の船には90度の角を使わない」「常に3の倍数で繰り返し要素を配置する」「凸面のみを使用する」といったことが定められている場合があります。

日本のSFやメカデザインについて現時点でなにか具体的にインスピレーションを受けた計画はないのですが、一方でそれらはチーム内で時折議論したり考えたりするテーマです。

実は、チームメンバーの多くが日本のデザインや美学の大ファンで、クリエイティブな議論の中では頻繁に話題に上がっています。

――『X4』はローンチからほぼ日本語をサポートしており、日本のコアPCゲーマーの間ではよく知られたタイトルとなりました。日本のプレイヤーコミュニティについてどのような印象をお持ちですか。日本のユーザーベースは依然としてプレイヤー全体の中で注目すべきシェアを占めていますか。

Gregory氏:日本のコミュニティは非常に献身的で、分析的で、私たちにとって大変価値ある存在です。日本のプレイヤーの皆さんは、奥深い最適化、複雑なロジスティクス、そして没入感のあるSF世界構築に対する素晴らしい理解をお持ちです。

日本はグローバルなプレイヤー人口の中で大きなシェアを占めており、特に日本のコンテンツクリエイターの方々がYouTubeで『X4』の体験を共有してくださったときや、2019年と2024年の東京ゲームショウへの出展後に成長が見られました。

――最後に、現在『X4』を楽しんでいる日本のゲーマーの皆さん、そしてこれから『X4』の世界に初めて足を踏み入れようとしている方々へメッセージをお願いします。

Gregory氏:日本のベテランパイロットの皆さんへ:9.00アップデートを実現可能にしてくださった継続的なご支援とかけがえのないフィードバックに、心の底から感謝しています。

これから『X4』に初めて足を踏み入れようとしている皆さんへ:宇宙は最初、広大で圧倒的に見えるかもしれませんが、覚えておいてください――

そこには、正しい遊び方も、間違った遊び方もありません。

ゆっくり時間をかけて、自分の船を操り、星々を探索し、自分のペースで支配圏を築いてください。この銀河はすべて、あなたのものです!


『X4: Foundations』はPC(Steam/GOG.com)向けに配信中です。

ライター:Arkblade,編集:Akira Horie》



ライター/関連業界のあちこちにいたりいなかったりしてる人 Arkblade

小さいころからPCゲームを遊び続けて(コンソールもやってるよ!)、あとは運と人の巡りで気がついたら、業界のあちこちにいたりいなかったりという感じの人に。この紹介が書かれた時点では、Game*Sparkに一応の軸足を置きつつも、肩書だけはあちこちで少しづつ増えていったりいかなかったり…。それはそれとしてG*Sが日本一宇宙SFゲームに強いメディアになったりしないかな。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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