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イギリスの店頭で、みんながあのOPに足を止めた。『アーマード・コア2』が世界に示したもの【オリーさんのロボゲーコラム】

実は売り上げにおける海外比率が際立つ作品でした。

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イギリスの店頭で、みんながあのOPに足を止めた。『アーマード・コア2』が世界に示したもの【オリーさんのロボゲーコラム】
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先日、『アーマード・コア』シリーズへの独自の視点からの言及をきっかけに、多くの日本人から「ロボゲー・ロボアニメ詳しすぎな外国人」として知られるようになったオリー・バーダー氏。実は、氏はゲームやアニメを中心として日本サブカルを海外に長年伝えてきた記者であり、様々なタイトルにかかわってきたゲームクリエイターでした。

弊誌の取材に対して、そんな氏がこぼした最近の悩みと言えば「ロボゲーを作らせてくれるスタジオが見つからない!」ということなのだそう。そこで、本稿では、氏の文章を通じて、氏のもつ「ロボゲー・ロボアニメ」への視点や美学の一端をお伝えしていきたいと思います。


海外における『アーマード・コア2』の驚異的な売上と文化的影響

初代PlayStationで発売された最初の3作の『アーマード・コア』について解説したのに続き、PlayStation 2で発売された次の2作品についても取り上げる価値があると思いました。これらの作品は、日本よりも海外で遥かに高い人気を獲得しました。

以前、PlayStationの『アーマード・コア』作品について説明したように、イギリスなどは、PlayStation 2世代においてもこれらのゲームの発売状況は非常にまちまちで一貫性がなく、さまざまな奇妙な問題も起きていました。これについては後ほど触れます。

この2作品について理解しておくべき重要な点は、日本国外ではソニーからほとんどサポートを受けていなかった初代『アーマード・コア』三部作とは異なり、より大規模なプロモーションが行われ、実際にゲームの発売に力を入れているように見える別のパブリッシャーが担当していたということです。

アーマード・コア2』(2000年)

PlayStation 2で発売された最初の『アーマード・コア』は、舞台を地球から、初代三部作の出来事から約1世紀後の、一部テラフォーミングされた火星へと移しました。

そのため、複数の企業と地球政府が火星での事態を掌握しようとする中、ゲーム終盤には謎めいた新たな異星文明の技術も登場するという展開になっていました。

このゲームが最初に発表されたとき、私はものすごく興奮しました。エクステンションやラジエーターといった新しいパーツの種類はどれも非常に面白そうでした。さらに、エネルギーシールドや新たなオーバードブーストの仕組みもありました。

今回も、素晴らしい才能を持つ河森正治さんがメカデザインを担当しており、ゲーム内でも彼のアートワークをより詳細かつ忠実に再現していました。要するに、すべてが素晴らしいものになりそうに見えたのです。

アート:河森正治

しかし、実際にゲームが発売されると、私はとても落胆しました。初代三部作にあったキビキビとした操作感や速い移動速度は失われ、代わりに基本的な動きがかなり遅く、重くなっていました。これはおそらく、何度かに分けて発動できる新しいオーバードブーストとのバランスを取るためだったのでしょう。

つまり、速いスピード感自体はある程度残っていたものの、初代作品のような細かな手動操作ではなく、よりデジタルで断続的な形で表現されるようになっていました。

また、特にミサイルを発射した際には深刻なフレームレートの問題もあり、ゲームの動作がさらに遅くなることがよくありました。

初代作品と比べて操作感が変わってしまったことを本当に悲しく感じたのを今でも覚えています。発売当時はこのゲームにかなり厳しい評価をしていましたが、それから年月が経つにつれて、私の評価も以前より穏やかなものになったように思います。

初代三部作と同様に、私は日本版を輸入してプレイしました。この日本版には英語音声も収録されており、それは嬉しい追加要素でしたし、その後のPlayStation 2作品にも収録してほしかった要素です。

Mijk van Dijkによる音楽も素晴らしく、初代三部作を経た本作に独特の雰囲気を与えていました。

海外での驚異的な売上と格好良いオープニングムービー

『アーマード・コア2』についてもう一つ特筆すべきなのは、本作が約80万本を売り上げ、そのうち3分の2以上がアメリカとヨーロッパでの売上だったということです。参考までに、これは初代『アーマード・コア』の2倍の売上です。

ここでも重要なのは、『アーマード・コア2』は日本よりも海外で遥かに人気があったということで、これは多くの日本のゲーマーが認識していないことだと思います。

イギリスでは『アーマード・コア2』はユービーアイソフトから発売されており、そのため大々的に宣伝されていました。さまざまなゲームショップでオープニングムービーが繰り返し流されていたのを覚えていますし、多くの人が足を止めて、それを見ながら「格好良い」と話していました。

私は昔のフロム・ソフトウェア作品のCGオープニングムービーが昔から大好きだったので、今ではこうしたものを作らなくなってしまったのは少し残念に思います。

この頃には『ガングリフォン ブレイズ』も『アーマード・コア2』と並んで販売されており、どちらを選ぶか迷っている人たちがいたことも覚えています。『ガングリフォン』シリーズについては、今後のコラムで取り上げることになると思います。

ここで重要なのは、『アーマード・コアVI』が登場するまで、『アーマード・コア2』がシリーズで最も売れた作品であり、日本国外の多くの人々にとって、シリーズとしての『アーマード・コア』に初めて触れた作品だったということです。

アーマード・コア2 アナザーエイジ』(2001年)

初代PlayStation世代の作品のように、前作からのデータ引継ぎを採用した『アーマード・コア2』の続編が発売されるまで、それほど時間はかかりませんでした。『アナザーエイジ』では、再び地球が舞台となりました。

大きな違いは、本作がよりミッションに重点を置いており、その数が100近くあった一方で、本格的なアリーナが存在しなかったことです。ただし、一部のミッションは実質的にアリーナでの戦闘のような内容でした。

ゲームのパフォーマンスとメカの操作感は『アーマード・コア2』から明らかに改善されていましたが、それでも依然として非常に遅いものでした。

これはナインボールやナインボール=セラフといった過去作のメカと戦う際に特に顕著でした。彼らは初代三部作と同じ速度で動いていたため、戦闘は遥かに難しいものとなりました。また、動きが遅くなったというのは単なる私の思い込みではなく、実際にはっきりと確認できるものだったことも示していました。

このゲームについても、年月が経つにつれて私の評価は以前より穏やかなものになったように思いますし、多種多様なミッションは楽しめました。ストーリーも各ミッションを通して間接的に示される形になっており、その流れも非常に良くできていました。

私はこのゲームも日本版を購入しましたが、結果的にそれは幸運でした。というのも、イギリスでは『アナザーエイジ』はMetro3Dという別の会社から発売されていたからです。そのため、日本版と異なり、『アーマード・コア2』からセーブデータを引き継ぐことができませんでした。

イギリスでは『アーマード・コア2』がユービーアイソフトから別に発売されていたためです。

これは当時、日本のゲームがイギリスで発売される際に、イギリスのゲーマーが対処しなければならなかった数多くの問題の一つでした。例えば、『アナザーエイジ』で新たに対応したUSBモデム機能は、日本国外では完全に省かれていました。当時、イギリスなどではこうしたUSBモデムが販売されていなかったためです。

幸い、私は日本版をプレイしていたので、こうした問題はありませんでした。とはいえ、一緒にマルチプレイをしていた友人たちは、言葉の壁についてよく不満を漏らしていました。

売上の減少とゲームバランスへの不満

『アーマード・コア2』と比べると、『アナザーエイジ』の売上は約40万本にとどまり、その減少の多くはアメリカとヨーロッパで起きました。

その一因として、イギリスなどではパブリッシャーが変更され、それに伴ってプロモーションも減少したことが挙げられます。しかし、それだけでなく、海外のゲーマーから頻繁に挙がっていたもうひとつの問題として、武器やパーツのバランスが適切に調整されていないと感じられていたこともありました。

これについて説明するには、いくつか明確にしておく必要があります。アメリカなどでは、ゲームバランスは非常に重視されており、何よりもゲーム全体を包括的に捉えるものと考えられています。つまり、ゲーム内に存在するものは、それが異常に思えるほどに優れたアドバンテージをもたらすものであっても、使用される、あるいは使用されうるべきものだと考えられているのです。

これは日本とは大きく異なります。日本では、特定のパーツや武器が強すぎるとプレイヤー同士で認識されている場合、それらをマルチプレイ対戦では使用しないという合意がなされることがあります。

当時でさえ、アメリカやヨーロッパのオンライン上では、強力なスタン効果と大きな着弾時の爆発を持つカラサワMk2のような武器に対して、非常に厳しい意見が寄せられていました。つまり、一発うまく当てるだけで、腕のあるプレイヤーなら相手をその場でスタンさせ続けることができたのです。

個人的には、こうしたゲームバランスへの不満すべてに同意していたわけではなく、その多くは非常に主観的で、誠実さに欠けるものだと感じていました(つまり、技量の低いプレイヤーが自分が負けた理由について言い訳をしているということです)。

しかし、こうしたオンライン上での議論は『アナザーエイジ』の売上に悪影響を与えました。また、イギリスなどではセーブデータを引き継げなかったため、本来想定されていたよりもゲームの難易度がかなり高くなっていました。

重要な2本のメカゲーム

こうした問題があったとしても、『アーマード・コア2』と『アーマード・コア2 アナザーエイジ』は、PlayStation 2初期の重要なゲームだったと今でも思います。

当時はまだ多くのメカアニメが日本国外ではほとんど見られなかったことを考えると、『アーマード・コア2』はその時代を代表する、最も影響力のある象徴的なゲームのひとつでした。

また、何十万人もの新たなプレイヤーに、『MechWarrior』作品のようなそれまでのメカシミュレーターの流れとは大きく異なるメカゲームのあり方を紹介した作品でもあり、その文化的な影響は注目に値するものだと思います。

私自身は、初代三部作の魅力が再現されたとは感じられませんでした。そして、かつてのPlayStation三部作で好きになった、よりスピーディーなメカ戦闘が本格的に戻ってくるまで、『アーマード・コア3』と『アーマード・コア3 サイレントライン』を待つことになりました。


オリー氏とともに「ロボゲー」を作ることに興味のあるスタジオや団体は、この記事の末尾にある氏のプロフィールから個別に問い合わせていただけますと幸いです。

ライター:オリー・バーダー,編集:Akira Horie》


ライター/ゲームデザイナーであり、Forbes の寄稿者、そしてどうやら「日本のメカ専門家」。 オリー・バーダー

オリー・バーダーは、日本のゲーム業界やポップカルチャー全般を取材・執筆しており、日本のクリエイターへの数多くのインタビューも行っています。また、メカ系ゲーム専門サイト「Mecha Damashii」を創設し、パブリッシングおよび開発の両分野において、20年以上にわたるゲーム業界での豊富な経験を有しています。

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