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【特集】『Rainbow Six』シリーズの歴史 ― 第一作目から最新作『Siege』までを網羅

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【特集】『Rainbow Six』シリーズの歴史 ― 第一作目から最新作『Siege』までを網羅
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シリーズ初期作において中心的な役割を果たしたRed Storm Entertainment

id Softwareの『Wolfenstein 3D』や『DOOM』に始まるFPSの歴史なかで、一発の弾丸が生死を左右する「タクティカルシューター」でその地位を獲得したRed Storm Entertainment開発の初代『Rainbow Six(レインボーシックス)』。小説『レッドオクトーバーを追え!』で華々しいデビューを飾ったトム・クランシー氏が、同名の小説と共に世に送り出したシリーズの歴史を追っていきましょう。

トム・クランシー氏はデビュー以前からゲームに対し興味を持っており、海戦ボードゲーム『Harpoon』を利用して小説『レッドオクトーバーを追え!』を煮詰めた話は良く知られています。彼の作品は多くゲーム化され、Microproseの潜水艦シム『The Hunt for Red October』や『Red Storm Rising』(レッド・ストーム作戦発動、このゲームは『Civilization』のシド・マイヤー氏が関わっている)などが発売されました。その後1996年に自らゲームを発売し、ハイクオリティーなシミュレーションに専念するため同氏はRed Storm Entertainmentを設立します。


1997年発売のストラテジーゲーム『Politika』に関するインタビューを受ける、トム・クランシー氏(1997)

1.小説とゲームで展開された初代『Rainbow Six』(1998)


初代『Rainbow Six』のイントロ映像

Red Storm設立とほぼ同時に行われたデザインセッションでの「FBIのHRT(人質対応部隊)」というアイデアを元に『Rainbow Six』の原型が誕生します。その後、数々の危機を乗り越えつつ本作は完成に向かい、北米で1998年8月にPC版が発売しました。タイトルに関して「Rainbow」は、色が連なる虹の様に各国からのスペシャリストが揃っていることと、「Six」は司令部と虹(北米で虹は6色)という意味を表しています。



『Tom Clancy's Rainbow Six』の特徴は、そのリアリズムとプランニングにあります。ゲームの流れは作戦説明から始まり、メンバー選出、チーム選別(赤チーム、青チームなど)、装備選択、そして3Dマップを用いた行動計画設定、最後に作戦開始というものです。

また銃撃によるリアリズムを求めたため1発でも当たればやられてしまう高難易度となり、当時の海外レビューで「ゲームはなかなかいいが、非常に難しくいらだたしい」という評価もありました。1999年に拡張版『Eagle Watch』がリリースされると共に、PC版以外にもコンソール向けに調整されたPS/DC/N64/GBC版が発売されます。国内では日本語マニュアル付きPC英語版がマイクロマウスから、PS版はシスコンエンタテイメントから発売されました。




またトム・クランシー著の小説『レインボーシックス』やジャックライアンシリーズと設定を一部共有しており、ジョン・クラークやドミンゴ・シャベスなど小説に登場したキャラクターがゲーム内でも現れます。小説はゲームが発売した年と同じ1998年に出版されており、国内では新潮文庫から全4巻の文庫本として1999年に発売されました。



2.さらなるリアリティを追求した『Rainbow Six: Rogue Spear』(1999)


『Rainbow Six: Rogue Spear』トレイラー

前作発売から1年後の1999年8月には、グラフィックスやアニメーションなどを強化した『Rainbow Six: Rogue Spear』が発売されました。基本は前作をより強化する形となって、スナイパー、ミッションエディター、リプレイ機能などが追加。さらにAI強化の他にも、ゲームモードにテロリストを全て殲滅する「テロリストハント」と1人でミッションを遂行する「ローンウルフ」、体を傾けて覗き込むPeekなどが実装されます。ストーリーはテロ組織が絡む核物質をめぐるものとなり、メトロポリタン美術館やハイジャックされた旅客機など様々なロケーションが登場しました。

さらにMODサポートや、『Urban Operations』、『Operations Essentials』、『Black Thorn』といった拡張コンテンツのリリース。前作と同様にPC以外のDC/PS1/GBAへ移植が行われ、国内ではPC日本語マニュアル付き英語版がマイクロマウスから発売されます。また20世紀終わり近くの2000年8月には、UbisoftがRed Stormを買収して同社の1スタジオとなりました。そのため国内ではスタンドアローン拡張版の『ブラックソーン』がUbisoft Japanから完全日本語版として発売されています。

3.Ubisoft MontrealとRed Storm共同開発の『Rainbow Six 3: Raven Shield』(2003)


PC版『Rainbow Six 3: Raven Shield』ティーザー

Ubisoftに買収されたRed Stormは、Ubisoft Montrealと共同開発して前作から約4年ぶりとなる新作『Rainbow Six 3: Raven Shield』を2003年3月にリリースします。本作はUnreal Engine 2の採用によりグラフィックが大きく向上した他にも、システム面で多数の変更がありました。他のFPSのような画面内でのライフル表示、銃のカスタマイズ、細かなアクション、ダメージの調整(部位ダメージによる移動や射撃への影響)、プランニング時に現場を確認可能になったことなどです。ほぼ完成形と言える本作ですが、ダメージ調整が若干緩めになったことにより従来のファンから「より簡単になった」と批判されてしまいます。



またコンソール版は、サブタイトルなしの『Rainbow Six 3』とタイトルが変更されました。タイトル変更の理由は、単なるPC版移植ではないことと、ストーリー変更のためです。コンソール版の特色として、ヒロイックな体験を感じられるように設計されており、プランニングの廃止や、Xbox版ではボイスコミュニケーターを使用した味方への指示などが実装されています。コンソール版の開発は、Xbox版をUbisoft Montrealが開発し、PS2/GC版をUbisoft Shanghaiが担当。また、拡張版はPC版が『Athena Sword』と無料拡張の『Iron Wrath』の2つに、コンソール版は『Black Arrow』がリリースされました。国内ではUbisoft Japanから、PC完全日本語版が2003年7月に、Xbox版が2004年7月、PS2版が2005年3月に発売されています。



4.新規開拓を狙った『Rainbow Six: Lockdown』(2005)


Xbox版『Rainbow Six: Lockdown』トレイラー

2004年11月に新作『Rainbow Six』が発表、その後に題名が『Rainbow Six Lockdown』に決定しました。この作品もRed StormとUbisoft Montrealの共同で開発されていますが、新規層開拓を狙っているため難易度調整が行われています。

銃弾1発で倒されなくなったことや、スナイパーミッションの追加、ストーリー主導によるステージクリア型ミッション、容易な敵の発見、どこでもセーブ可能など、変更は多岐に渡ったものになりました。この『Lockdown』は、Xbox/PS2/GC版が2005年9月に、PC版は2006年2月に発売されます。コンソール向けタイトルとして調整が行き届いてなかったことや、シリーズ作としての大きな変更もあったため、当時の海外レビューでは「プレイする価値があるシューターだが、最終的に開発されたものはゲームのルーツから逸脱しているので、長年のファンは離れてしまうだろう」と評価したものがありました。Metacriticでは、Xbox版が74(レビュー数39)、PS2版が70(レビュー数15)、GC版が72(レビュー数7)とそこそこの点数を獲得しました。

少し後に発売されたPC版は、コンソール版と一部仕様が異なったものとなっています。カットシーンとスナイパーミッションの廃止、高解像度テクスチャーの導入、マップの再設計などです。プランニングは復活しませんでしたが、インターフェイスなどの過去作を意識したものは受け継がれました。しかし、PC版の評価は低く、Metacriticでは59(レビュー数18)と厳しい点数を取っています。国内ではXbox日本語版が2005年9月に、日本語マニュアル付き英語版が2006年2月にUbisoft Japanから発売されました。

5.Ubisoft Montreal単独開発の『Rainbow Six: Vegas』(2006)


PS3版『Rainbow Six: Vegas』トレイラー

必ずしも成功とは言えなかった『Lockdown』に続いて、Ubisoftはシリーズ5作目となるPC/PS3/Xbox 360向けの『Rainbow Six: Vegas』を2006年3月に発表します。この『Vegas』開発にRed Stormは関与せず、ついにUbisoft Montrealが単独で制作を行うことになりました。本作は、『Rainbow Six』をより有名なタイトルへと引き上げ、プレイヤーの体験を次のレベルへと引き上げるところに目標が置かれています。

そのためリアリズムと戦術に焦点が当てられず、リアルタイムでストーリーが進行するものへとなったのです。さらにUnreal Engine新バージョン、Unreal Engine 3を採用。これは過去作で同エンジンを採用した実績があることと、必要なネットワークサポートが揃っていたからでした。




本作は『Lockdown』を強化する形でゲームプレイ面に様々な改良が施されました。自動回復を筆頭に、カバーアクション、サイレンサーなど一部武器のアクセサリーの脱着、ロープ降下といった多彩なアクションなどです。『Vegas』は2006年11月にPS3/Xbox 360版が、12月にPC版が発売しました。

当時の海外レビューの評価は「フランチャイズでお馴染みのプランニングはないが、『Vegas』で変更した要素は、楽しさと面白さを強化した」と上々。Metacriticの点数もXbox 360版が88(レビュー数69)、PS3版が86(レビュー数32)、PC版が85(レビュー数22)と高い評価を受けました。なお本作はPSPへ移植されており、それにはUnreal Engine 2を採用しているとのことです。国内ではUbisoft JapanからXbox 360版が2007年4月末に、PS3版が6月末、PC版はイーフロンティアから日本語マニュアル付き英語版が2007年4月末に発売されました。




6.『Rainbow Six: Vegas 2』とトム・クランシー氏の知的財産権(2008)


『Rainbow Six Vegas 2』ローンチトレイラー

大きな成功を収めた『Rainbow Six: Vegas』。その続編となるPC/PS3/Xbox 360向けの『Rainbow Six: Vegas 2』が2007年11月に発表されます。開発は引き続きUbisoft Montrealです。本作は、当初『Vegas』本編のサイドストーリーを語るDLCとして企画されましたが、ユーザーからのフィードバックや開発が大きく盛り上がったため1タイトルへ発展するという経緯がありました。さらに、ラスベガスを舞台とするのはこの『2』で最後となり、それ以降は別のロケーションにすることが当時のインタビューで明示されています。

ゲームプレイは前作と同じでほぼ変わりない形でしたが、システム面での変更がありました。成長システムP.E.C.(敵を倒し、経験値を得て階級を上げ、装備を得る)や、A.C.E.S.(特定の状況下で敵を倒すと入手できるポイント)などです。引き続きUnreal Engine 3を採用して、海外では2008年3月にリリースされました。



またUbisoftは、『Vegas 2』発売時期と同じ2008年3月にトム・クランシー氏から知的財産権(IP)を全て買収しています。これは同氏の名が付く映画、小説、関連商品などの使用料を払わずに発売可能となる契約です。

『Vegas 2』は前作と同じように大きな人気を呼び、売り上げは200万本を突破します。しかし、海外レビューでの点数は高いものの、前作とほとんど変わらないゲームプレイ、地味なロケーション、減ってしまったキャンペーンCo-op参加人数などの指摘ありました。またバグもリリース時に多く存在しており、アップデートで多少解決されるという少し躓いた形となってしまいます。これ以降、『Rainbow Six』シリーズは鳴りを潜めてしまいますが、次世代機(PS4/Xbox One)の噂が囁き始めた2011年に再び新タイトルが登場しました。



7.開発中止となった『Rainbow Six: Patriots』(2011)


初期コンセプト映像

『Rainbow Six: Vegas 2』から約3年。2011年11月に満を持して発表されたPC/PS3/Xbox 360向けの『Rainbow Six: Patriots』は、開発にUbisoft MontrealとRed Stormが参加した他、Ubisoft Torontoも加わりました。しかし、最後は開発中止になってしまいます。本作は、「前例のないレベルの没入体験」をコンセプトに、レインボー隊員として米政府の腐敗を訴えるテロ集団The Patriotsと死闘を繰り広げるものでした。


デビュートレイラー

その後、開発状況に関しては芳しくない状況が伝えられ、2012年3月に開発チームの再編が正式発表。続いてE3 2012には未出展という形になりました。同年11月には次世代機(PS4/Xbox One)へ移行の可能性が示され、翌年のE3 2013では正式に移行と発表します。2013年8月には、同作の開発が続けられていると報告、同年12月には再開発していると伝えられます。その際『Patriots』というサブタイトルは付かない可能性があると明示。そして『Rainbow Six Patriots』は、Ubisoft Blogにて正式に開発中止が伝えられたのです。



8.原点回帰とも言える『Rainbow Six Siege』 (2014)


『Rainbow Six Siege』トレイラー

E3 2014のUbisoftプレスカンファレンスで、『Far Cry 4』や『The Division』などの最新情報が披露される中、最後に『Rainbow Six Siege』が発表されました。そこで再び世に出された新作『Rainbow Six』は、戦術やプランニング、そしてチームプレイと接近戦に焦点を当てたものでした。

ある意味、原点回帰を果たした本作はUbisoft Montrealが開発しています。披露されたトレイラーでは、敵地偵察や強襲地点の選択、ロープ降下からの突入などが行われました。ゲームエンジンは、自社エンジンのAnvil-NextエンジンとRealblast Destructionテクノロジーを採用。これらのエンジンによって壁や床などを銃弾で穴を空けたり、爆薬で破壊したりすることが可能となりました。『Rainbow Six Siege』はPC/PS4/Xbox One向けに2015年発売予定となっています。




まとめ

『Rainbow Six』シリーズの歴史はとても古く、それは20世紀末から始まっています。当初はミリタリーファンやコアゲーマーを中心に広がったこのタイトルは、UbisoftのRed Storm買収などで大きく方向展開しました。初代からスタートした、リアリズムと戦略に凝った『Rainbow Six』はPC版『Rainbow Six 3: Raven Shield』で完成形となります。そして、新規プレイヤーを対象としたコンソール版『Rainbow Six 3』と『Rainbow Six: Lockdown』から続くコンソールユーザー向けの流れは、『Vegas』で最高潮に達した後、続編の『Vegas 2』で一旦落ち着いた形となりました。

2011年に発表された『Patriots』は、ゲームプレイやリアリズムをゲーマーに向けてどのように表現したかったのか気になりますが、開発中止なってしまったのでその真意を探ることは難しくなってしまったのが残念です。2015年に発売される予定の新作『Rainbow Six: Siege』はある意味原点回帰と言えるので、今まで対象ではなかった従来のコアゲーマーと、コンソールユーザーどちらも納得できる仕上がりに期待です。

※文中の誤字を訂正しました。コメントでのご指摘ありがとうございます。

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