丁寧に再現されたマップや日本ならではのカルチャーが海外でも好評を博している『龍が如く』シリーズですが、その第5作となる『Yakuza 5(龍が如く5 夢、叶えし者)』は欧米で2015年12月にリリース。日本国内からは約3年ほど遅れていたものの、Metacriticでは83点の好スコアを獲得していました。しかしながら、その間待ち続けてきたユーザーからは若干の不満の声が出ていた模様。今回の「海外ゲーマーの声」では、「なんでゲームのローカライズってあんなに時間がかかるんだ?」との疑問が投稿されていた、とある海外フォーラムの声を紹介します。
『Yakuza』やポーランド語小説版『The Witcher』に向けられていたこの疑問に対しては、「イディオムやジョーク、サイン等の翻訳、テキストデータの実装などの作業は思っている以上に時間を要するものだ」との返答が投稿されています。実際のゲーム開発者の声であるかは定かでないものの、日本語化Modなどの導入経験があるPCゲーマーならピンと来る内容と言えるかもしれません。
また、「(売上の)成功が保証されていれば日本でのオリジナルリリース前からローカライズ出来る」「そうでなければ翻訳のスタートは遅れる」と言ったレスポンスも寄せられています。更に、過去にローカライズに携わったことがあると語るユーザーは「正直に言えば、作業が“お役所仕事”のようになってたのがネックだった。ローカライズ版のアナウンス数ヶ月前には作業完了済み、なんてこともざらだったよ」とコメントしています。
そのほかには、「Kickstarterのローカライズ企画には期待してる。実現してるものもあるけど、もっと広まって欲しい」とのコメントも届いていました。昨今ではSekai Projectによる『CLANNAD』海外向けリリースも実現されていましたが、ポピュラーな手段であるとは呼びにくいのが現状です。
当然ながらゲームのジャンルや開発規模によって左右されるローカライズですが、不満を漏らす一部のユーザーからは「何がひどいって、日本産ゲームの西洋向けリリースはとにかく遅いことだよ。逆に、ほとんどの洋ゲーの日本向けリリースは比較的早いように思えるね」と言った興味深い声も。表現規制や翻訳テキストのクオリティーなど賛否両論あるローカライズですが、海外在住のゲーマーにとっても表裏一体な問題と言えるのかもしれません。
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