「世界に浸ろう。」 をモットーとし、情緒的な世界観の中へ入りこむタイトルを集めたレーベル・ヨカゼ。room6によって運営される当レーベルはこれまでに『アンリアルライフ』などをリリースしてきたなか、これから発売を目指して開発をされている一作が『OU』です。
本作は幸田御魚氏による手描きのイラストレーションの世界を旅するADV。主に記憶をなくした少年の物語をプレイヤーが追いかけてゆくもので、今回の東京ゲームショウでも試遊ができました。そこにあったのは「世界に浸ろう。」というよりも「潜る」体験でした。
水の中に潜るたびに違う世界へ
ある少年がたたずんでいると、サリーと名乗るネズミみたいな生き物が話しかけてきました。「裸足で大丈夫かい?」どうも少年はなぜこの場にいるのかわかっていないまま、サリーに導かれて緑の光に彩られた海を見つめたりします。
サリーと一緒に歩いた先には、水たまりが広がっていました。少年がふとそこへ飛び込むと、足が付かないほど深い場所でした。まさか溺れて死ぬのかと思った瞬間、次に目を覚ますと雪に包まれた書庫に。少年は書庫を探していると、同じように水たまりが。再び飛び込むと、今度はどこかのダンジョンのような場所へ飛んでいきました。
その場所の奥には水たまりがないと思いきや、サリーによれば瓶に入った水を出せば作り出せるとのこと。プレイヤーは単に歩き回るだけではなく、時にはものを投げて瓶を割ったりする必要も出てくるようです。少年がうまく瓶を割ると、見事に水たまりが出来上がります。
そこへ飛び込むと、今度はどこかの街へと移動してしまい……前後のつながりのないこの世界は、少年の夢の中か、記憶の中か。その正体はゲーム本編で語られることでしょう。
『OU』はニンテンドースイッチ/Steamでのリリースを予定しています。