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【自動車修理シム総集編】ガチ整備からロクデナシ修理工まで。愛車が不調になる度に遊んだ各タイトルの方向性を分類してみた

合計7作品の特徴を、「ボキャブラ天国」から学んで円形マトリクス表に落とし込む!

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筆者・澤田真一はこれまでGame*Sparkにて、『Car Mechanic Simulator 2026』や『やれ!整備工場ブラザーズ』など、多くの自動車修理シミュレーターをプレイしてみた記事を執筆してきました。その動機は、「愛車が不調になったから気分転換に」というのが多かったですが……。

ですが、一口に「自動車修理シミュレーター」といっても、様々な方向性のものがありますよね。メカニカルに表現された自動車をひたすら実直に修理する作品もあれば、現実では実行不可能なほどのケレン味に満ちた作品もあります。

同じ自動車修理をするにしても、どのような要素を重視していくか。それにより、修理シミュレーターの方向性が決まると言っても過言ではないでしょう。

そこで本稿では、今までに筆者が遊んできた自動車修理シミュレーターの内容をおさらいし、どのタイトルがどの方向性で制作されているゲームなのかを、筆者が作ったマトリクス表に当てはめてみたいと思います。

プレイしてきた自動車修理シミュレーターの方向性を評価していこう!円形マトリクス表を作ってみた

さて、筆者は1984年生まれで、90年代に自分自身の価値観を形成していった世代です。

今思うと、90年代は何でもアリな時代。テレビ番組も面白いものばかりで、特にタモリさんが司会を務めていた「ボキャブラ天国」は子供の頃のフェイバリットでした。視聴者から空耳、替え歌、ダジャレなどを募集して、それを評価するという内容の番組です。

投稿の評価に用いるのが、「ボキャブラマトリクス表」というもの。円形の上下左右に「知的」「バカ」「インパクト」「シブイ」のステータスが振り分けられ、番組のゲスト(品評者)とタモリさんが一つ一つの投稿をマトリクス表の中に貼っていきます。

ところで、自動車修理シミュレーターゲームを紹介していくはずなのに、なぜ冒頭から「ボキャブラ天国」の話をしているのかというと、かつてのタモリさんと同じことをしようと考えたから。今回の「プレイしてきた自動車修理シミュレーターの方向性を評価していこう!」という企画の中で、筆者はこのようなマトリクス表を考案しました。

上下は「剛健実直」と「不真面目」、左右は「メカニカル」と「単純構造」。各タイトルを振り返った後に、この表にそれぞれのタイトルを振り分けていくというわけです。

なお、「剛健実直」とは筆者なりの言い回しで、この意味に該当する四字熟語として「質実剛健」がありますが、筆者としてはおふざけなしの真面目な整備・修理士としての仕事ぶりは「剛健」かつ「実直」と表現したほうがより適切ではないかと考えています。

『Car Mechanic Simulator 2026』デモ版

トップバッターは皆さんご存じ、『Car Mechanic Simulator』の最新作『Car Mechanic Simulator 2026』。現時点では正式リリースされていないので、デモ版を遊んだ上での印象です。

恐ろしく広い工場が最初から利用可能で、高度なメカニカル描写と豊富な部品点数がプレイヤーを圧倒。

エンジンの出力を示すチャートも用意され、しかもそれが結構リアル! 馬力とトルクの関係性も一目でチェックできます。

修理の描写もかなり丁寧で、ボルトの一本一本をキリキリと回す場面は臨場感抜群。エンジンオイルを入れる「トクトクトク」という音からしても分かる通り、ケレン味が一切ありません。

しかもこのゲーム、お金稼ぎよりも自動車修理そのものに重きを置いているガチ仕様っぷり。それはまさに、メカニックシミュレーターと呼ぶにふさわしい作品です。

『Cheap Car Repair』

二番手はポーランドを舞台にした『Cheap Car Repair』です。プレイヤーは田舎の自動車修理工場の修理工として、お客さんから預かった車をオーバーホールしていきます。

けれど、このゲームは修理費用を安く上げるために手を抜けます。水道管のバルブをハンドルにする、ガソリンを水で薄める、よそからパクった部品を使う……などなど。一方、案外しっかりとしたメカニカル描写もあるので、真面目な修理工としてプレイすることも一応可能でした。

ただまぁ、この作品はやはり独特のケレン味を楽しんでナンボ。仕事中なのに酒も飲めてしまいます!

『やれ!整備工場ブラザーズ』

元々のタイトルは『Car Service Together』なのに、どういうわけか『やれ!整備工場ブラザーズ』という謎の命令形な邦題がついたゲームです。

内容はというと、はっちゃけた邦題からは想像できないほど剛健実直。車の内部構造も、予想外の精緻さで再現されています。上述の『Car Mechanic Simulator 2026』ほどではないにせよ、それに準ずる再現度と言っていいかもしれません。

ただ、オルタネーターベルトはそろそろ交換時期なのに、オルタネーター自体は新品同様の状態……という少々不自然な描写になっていることも。オルタネーターを先に交換したのかな?

『Indian Mechanic Simulator』

Indian Mechanic Simulator』は、タイトル通りインドのとある町の修理工場を舞台にした作品です。

主人公は、父親から工場を受け継いだ若い修理工。新興国では、こうした個人経営の修理工場が市民の移動を下支えしています。タイヤのパンクといったよくあるトラブルを解決する仕事も請け負うことができ、『Cheap Car Repair』と違って常に真面目かつ確実な修理を要求されます。

実はこの作品が、筆者のお気に入り。アジアの新興国で沈没していたことがある筆者にとって、こうした“新興国の片隅で明るい未来を信じて生きる人”を主人公にしたゲームはまさに共感の連続。本作、真面目一直線の自動車修理シミュレーターです。

『Car Service Simulator』

『Car Service Simulator』は、時間の概念がかなりシビアな形で実装されているゲームでした。

ハンマーを振り下ろして部品をぶっ叩いて外す、というケレン味たっぷりの描写がありつつも、お客さんからは予め納期を指定されています。この納期に間に合うよう、車を修理しなければなりません。

にもかかわらず、このゲームの工具にはなんと耐久度が設定されています。途中で工具が壊れて使い物にならなくなったら、新しい工具をどこかで入手しましょう!

『Car Dealer Simulator』

『Cheap Car Repair』と並ぶ安上がり手抜き修理シミュレーター、それが『Car Dealer Simulator』です。

エキゾーストパイプに穴が開いていたら、普通は部品を交換するか溶接で穴を塞ぎます。ところが、本作では補修テープを貼ってそれで終わりにできてしまいます。まさにロクデナシ修理工の鏡!

悲惨なほど散らかっている休憩室と、とんでもない状態になっているトイレが出てきますので、お食事中の方は要注意!!

『Used Cars Simulator』

Used Cars Simulator』は、いざとなったら車を盗んで転売できる自動車修理シミュレーター兼犯罪シミュレーター。冒頭からとんでもない紹介文です。

スペア部品をプラモのようにテキパキはめるだけで車を修理できる手軽さと、バットで人をぶん殴って車をかっぱらう豪快さが混在しています。

展開によっては、パトカーとのカーチェイスも繰り広げられます。

とにかく収益重視。車は無料で手に入れるもの! 車の内部構造よりも、ドアのロックをこじ開ける描写のほうがリアルだったりして……。

両極端な配置……になってしまったマトリクス表

そんなわけで、これまで記事でも取り上げてきた以上7作品をざっとおさらいしました。

これらを筆者開発のマトリクス表に貼ると、以下の通りに。概ねこんな感じではないでしょうか。

基準はあくまでも筆者の独断と偏見ですが、それでも大きな間違いはないと確信しています。犯罪要素のある3作品と、ひたすら真面目な自動車修理に打ち込む4作品とは、そのイメージに大きな隔たりがあることがはっきり浮かび上がっています。実際、剛健実直な作品とケレン味たっぷりの作品が、かなり両極端になっている印象でした。

どちらにせよ、以上に挙げた7作品はどれもゲームとしてはなかなかよく作り込まれているものばかり。夏休みにはこれらをコンプリートするもよし、表を参考にして自分に合った作品を見つけるもよし。皆さんも、この夏は画面の向こうの世界で優秀なカーメカニックになってみましょう!

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ライター:澤田 真一,編集:八羽汰わちは



ライター/ゲーム×社会情勢研究家です。 澤田 真一

「ゲームから見る現代」をテーマに記事を執筆します。

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編集/ 八羽汰わちは

はちわたわちは(回文)Game*Sparkの共同編集長。特技はヒトカラ12時間。

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