Garry Newmanに単独インタビュー―『Rust』『GMod』開発の裏側を語る | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Garry Newmanに単独インタビュー―『Rust』『GMod』開発の裏側を語る

Game*Sparkでは、Facepunch Studiosの創設者であり『Garry's Mod』の生みの親でもあるGarry Newman氏に単独インタビューを行い、知られざる過去や両作品の開発の裏側を語ってもらいました。

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Garry Newmanに単独インタビュー―『Rust』『GMod』開発の裏側を語る
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Steamで常に人気タイトル上位に位置する『Garry's Mod』と『Rust』。どちらも開発を手掛けているのは、英国のインディースタジオFacepunch Studiosです。『Garry's Mod』といえば、サンドボックスゲームやMod文化の先駆けともいえる存在で、10年以上にわたって遊ばれ続けている作品。片や、『Rust』は早期アルファアクセスでありながら既にミリオンヒットを記録、精力的に開発が続けられているタイトルです。

Game*Sparkでは、同スタジオの創設者であり『Garry's Mod』の生みの親でもあるGarry Newman氏に単独インタビューを行い、知られざる過去や両作品の開発の裏側を語ってもらいました。

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――貴重な時間をありがとうございます。まず、Garryさんがゲームデザイナーになった経緯を教えてください。

Garry Newman(以下Newman): 子供の頃、ビデオゲームで遊ぶのが大好きだったのですが、ゲームをクリアしたあと何もすることがなくて退屈だったので、参考書を読んだりしてプログラミングを覚えようとし、いつの間にか趣味になっていました。そして大変幸運なことにそれが職業に変わったのです。

――Facepunch Studiosって、どんな開発スタジオなんですか? スタジオカルチャーとか、ユニークな名称(顔面パンチスタジオ)のルーツを知りたいです。

Newman: とても落ち着いた雰囲気ですよ。といっても私は本物の開発会社で働いたことがないので比較できませんが。もともとMod開発のチームとして動いていたので、同じようなやり方でゲームを作っています。スタッフはみんなやりたいことをやって、ゲームを完成させるためにやるべきことをやっています。

スタジオの名称については、ずいぶん昔、横スクロールシューティングゲームを開発していた時に色々なアイデアを練っていて、「Facepunch」と「Facewound」という名前を思いついたので、「Facewound」をゲーム名に、「Facepunch」を会社名にしました。


――『Garry's Mod』を開発することになったきっかけは?

Newman: 『Half-Life 2』が発売された当時(2004年)、本当に気に入って死ぬほどプレイしたのですが、Source Engineにはゲーム上だけでプレイしきれない要素がたくさん詰まっていました。そこで、『Garry's Mod』の開発に着手し、そうした要素をプレイしようとしたのです。そこからどんどん規模が膨らんでいきました。

――Garryさんがお気に入りの『Garry's Mod』ユーザー製コンテンツはありますか?

Newman: 私はプログラマーで、出来ることの限界を理解しているので、ユーザーが手がけたプログラミングを生かした作品には常々驚かされています。いくつか例をあげると、『DarkRP』、『GMod Tower』、『Trouble in Terrorist Town』などです。これらの作品は、私が不可能だと考えていたことをやってのけています。

――Source 2版『Garry's Mod』の開発予定は?

Newman: あります。

――『Rust』は日本にもたくさんファンがいますよ。本作の着想はどこから得ましたか?

Newman: 『DayZ』をFacepunchスタッフのHelkとプレイしていた時、楽しいゲームだったのにバグが腹立たしくて、彼にUnityを使って1ヶ月でリメイクしてみろと要求しました。すると彼は本当にやってのけたのです。でも、『DayZ』を再構築するつもりは無かったので、我々がもっと純粋だと感じるところまで多くの要素をはぎ取りました。そこから『Rust』の開発がスタートしたのです。


――『Rust』の世界背景や舞台設定を教えてください。

Newman: あまりお話しできることはありません。世界背景や舞台設定は存在しますが、それを一般公開するよりも、実際にプレイヤーに探索してもらい、ゲーム内の住人の立場で彼らの想像にまかせたいです。

――Rustの開発でもっとも苦労した点、予期しなかった出来事は。

Newman: 開発は山あり谷ありです。ゲームは実験的な形でリリースされたのに、すぐに対応しきれないほどものすごい人気が出てしまいました。結果的に、我々は最初のバージョンを断念して、ゼロから作り直す決断をしました。これには多くのプレイヤーから反発を受けましたが、今は正しい判断だったのを証明できたはずです。

――『Rust』のチート問題にどのように対処してきましか?

Newman: チートは現在進行形の問題です。PCゲーム業界に常に存在し、今後もおそらく無くなることはないでしょう。我々はチート対策に膨大な時間を費やしていて、ある時、ゲーム自体の開発よりも多くの時間を割いていることに気付いたのです。これは大変な問題です。そこで、我々より専門的な知識を持ったEasyAntiCheatという企業と協力することにしました。彼らはチーターの脅威であり、それをプレイヤーにも分かってもらえると望んでいます。


――『Rust』のキャラクタースキンや性別がユーザーのSteam IDに紐付けられるというシステムが日本でも注目されました。その理由や狙いは何でしょうか?

Newman: ゲーム内でプレイヤーが識別されるようにしたいからです。他のプレイヤーと関わることで容姿を覚えて、ゆくゆくはネームタグも不要になるでしょう。それによって、意外性あるゲームプレイが生まれるのを開発チームも理想だと考えています。キャラクターの肌の色や性別をランダマイズするアイデアも、この考えの一環です。これほど注目を浴びたのは驚きですが。

――Steam早期アクセスの長所と短所は?

Newman: 我々にとって早期アクセスは様々な点において素晴らしいです。ユーザーに関わってもらいながら、積極的かつオープンな姿勢でゲームを開発できます。早期アクセスの難点は、ユーザー全員がその性質を理解しているわけではないということです。

――Valve、ソニー、Oculus VRの各社が開発しているVRデバイスについて、Garryさんの見解や展望を教えてください。

Newman: オフィスにはValveとHTCのVR機器「Vive」が置いてあって、これが本当にすごいんです。いちど体験したら、あなたはこれがテレビや映画、ゲームの未来だと気づくでしょう。ただ、人気が出るまでにはちょっと時間がかかると思います。今VRゲームを作っても大金を稼げる人はいないんじゃないでしょうか。でも同時に、ゲーム作りが好きだからやろうという初心に帰らせてくれるのは良いことですけどね。


――Facepunchの新作タイトル『Before』についてゲーム内容や開発状況を教えてください。

Newman: 『Before』はとても順調ですよ。『Before』のビジュアルや雰囲気がとても気になっていたので、開発者のBill Loweを昔からTwitterでフォローしていました。彼がKickstarterの立ち上げを検討していると知って、すぐさまFacepunchに入社しないかと声をかけました。Billや彼のチームは、Facepunchがどんなスタジオなのかをすぐに理解してくれましたよ。とても自発的でゲーム作りを愛してやまない人間ばかりです。

――Garryさんが個人的に楽しみにしているゲームは?

Newman: VR関連はものすごく期待しています。あと『Star Wars Battlefront』も発売が楽しみです。「スター・ウォーズ」のファンというわけではありませんが、『BF』シリーズは好きですからね。

――日本のゲームはプレイしますか?

Newman: 幼少時代は日本のゲームを遊んで育ちました。セガの『アレックスキッド』は最初にプレイしたコンソールゲームのひとつです。たぶん『スーパーマリオワールド』は別として、最もやりこんだ日本のゲームは『Dead Rising』かもしれません。

――ありがとうございました。

※Facepunch StudiosへのインタビューはG2A.comの協力により実現しました。
《Rio Tani》

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