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【特集】「あのゲーム原作映画は今……」公開前のゲーム原作映画&ドラマを大解剖! 『ボーダーランズ』編

本連載では、発表済みのゲーム原作映画&ドラマをさまざまな角度から大解剖。第6回では、映画版『ボーダーランズ』に迫ります。

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読者の皆さん、映画やドラマはご覧になっていますか? ひと昔前まで、ビデオゲームの実写化は「コケる」というのが俗説でしたよね。それも今は昔。近年では、デジタル技術の飛躍的な向上によって、ビデオゲームのような複雑な世界観も容易に描ける時代となりました。ビデオゲームは漫画や文学のように、映画のベースとして使われる機会が以前にも増しているのです。

アリシア・ヴィキャンデルを主演に迎えた新生「トゥーム・レイダー」(2018)をはじめ、ドウェイン・ジョンソン大暴れの「ランペイジ 巨獣大乱闘」(2018)、渡辺謙も登場する「名探偵ピカチュウ」(2019)など、実力派のキャスト陣も顔を覗かせるようになりました。そこで本連載では、発表済みのゲーム原作映画&ドラマをさまざまな角度から大解剖。第6回では、映画版『ボーダーランズ(Borderlands)』に迫りましょう。

『ボーダーランズ』ってどんなゲーム?



2009年、ゲーム市場に彗星のごとく登場した『ボーダーランズ』シリーズは、世界中のゲームファンのハートを射止めて、今や一大フランチャイズへと成長。FPSとRPGを融合させた新機軸のゲームシステムが特徴で、地球からはるか遠くの惑星パンドラを描く、荒涼かつバイオレンスな世界も魅力のひとつです。

同作は第1作の発売からこの10年間で、高い人気を誇るベストセラーシリーズへと急成長を遂げています。新作がリリースされるたびに世界中で話題を集める同作は、現在までに2,600万本以上を売り上げるなど、その大きな功績はご存知のことでしょう。開発するのは、米テキサス州フリスコに拠点を置くGearbox Software。1999年に設立されたGearbox Softwareは、Valve社の名作FPS『Half-Life』シリーズで幾つかの拡張パックを開発し、その名を徐々に広めていきました。

『Half-Life』の拡張で実績を積んだGearboxは、設立4年目にオリジナル作品の開発に着手。『ブラザー イン アームズ ロード トゥ ヒル サーティー』の名で発売されたそれは、Gearbox最初のオリジナル作品として、ゲームファンにも好意的に受け入れられました。その後も『ブラザー イン アームズ 名誉の代償』『ブラザー イン アームズ ヘルズハイウェイ』と続編/スピンオフが発売され、『ボーダーランズ』の基礎を築いた元祖的シリーズとなったわけです。

そして2009年、Gearboxはハスクラ風FPS『ボーダーランズ』を発売。同スタジオによる2本目のオリジナル作品となった『ボーダーランズ』シリーズは、非常に高い評価と商業的成功を収め、Gearboxの名を世界的なものへと昇華させました。

現在までの製作状況は?


2015年8月末、カナダの映画製作会社ライオンズゲートは、『ボーダーランズ』の映画化を正式にアナウンス。アヴィ・アラッド率いるアラッド・プロダクションが製作に関与するなどと発表されてから数年。噂レベルのニュースが報じられるなどするも、発表以来ほぼ確定的な続報はなく、プロジェクトは立ち消えか? と誰もが思っていた矢先、製作のライオンズゲートからプロジェクトに関するプレスリリースが配信され、「ホステル」(2005)「グリーン・インフェルノ」(2013)のイーライ・ロスが正式に監督として迎え入れられたことが発表されました。


イーライ・ロス監督といえば、「ホステル」シリーズをはじめとする、スプラッター的なホラーを得意とする映画作家。『ボーダーランズ』のバイオレンスな世界を再現する上では、最も適任と言える存在ではないでしょうか。製作は初期段階のため、公開日などは不明。近年のゲーム原作映画はクオリティこそ上がっているものの“ゴタゴタ”が多いため、このまま監督交代劇などなく順調に進行されればよいのですが……。

気になるキャスト&スタッフをご紹介



先の項でも述べた通り、製作はまだまだ初期段階。主要キャストも含めて、その詳しい製作の全貌は明らかになっていないものの、脚本家など一部の制作陣は少しずつ公開されてきています。製作には、2015年8月末の時点で発表済みのアヴィ・アラッド率いるアラッド・プロダクションが関与することに。

アヴィ・アラッドと言えば、数の多くのマーベル映画をヒットに導いた、マーベル映画の立役者として広く知られる人物。彼は映画版『メタルギアソリッド』を含めた幾つかのゲーム原作映画を制作する、アラッド・プロダクションの代表として、息子アリ・アラッドと共に映画版『ボーダーランズ』を制作。経験豊富なアラッド親子の辣腕ぶりに期待したいところ。

映画版の脚本家には、過去に噂レベルの報道として、「G.I. Joe: Ever Vigilant(原題)」の脚本を手がけるアーロン・バーグの名が報じられたことも。しかし、先日のプレスリリースで正式な脚本家として公開されたのは、米HBO製作の傑作ドラマシリーズ「チェルノブイリ」でエミー賞脚本賞を受賞のクレイグ・メイジン。イーライ・ロスとクレイグ・メイジンという実力派ふたりが手がけることになった映画版『ボーダーランズ』。監督交代といった製作トラブルもなく、このままプロジェクトは軌道に乗るのでしょうか? その動向に今後も注目したいところです。
《Hayato Otsuki》
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