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エイリアン×人狼ゲーム!人気SFホラーボードゲームのデジタル版『Nemesis: Lockdown』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】

今回は、人気SFホラーボードゲームのデジタル版『Nemesis: Lockdown』をお届けします。

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エイリアン×人狼ゲーム!人気SFホラーボードゲームのデジタル版『Nemesis: Lockdown』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
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デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は、人気SFホラーボードゲームのデジタル版『Nemesis: Lockdown』をお届けします。

本作はInterStudioが開発し、Awaken Realmsによって2022年6月1日にSteamで早期アクセス版が配信されました。元になっているのは「Nemesis」というボードゲームのスタンドアローン拡張版です。タイトルの「Nemesis」は宇宙船の名前。ボードゲーム「Nemesis」では、プレイヤー達はコールドスリープで眠っていたのですが、宇宙船の故障によって目を覚ましてしまいます。部屋には死体が転がっており、腹が食い破られていました。

ここまで聞いて、すぐに「あっ」と思った方はその通りで、映画「エイリアン」がインスパイア元になっています。プレイヤー達の目的は、どこかに潜んでいるエイリアンの襲撃を避けつつ、宇宙船を修理しなくてはなりません。もしくは脱出ポッドで逃げることです(ただし定員があるので、誰かが裏切るかもしれません)。

ボードゲーム「Nemesis」のプロモーションビデオ。

またプレイヤーには、それぞれ秘密の目的カードがあります。例えば「自分だけ生き残れ」のような内容ですね。その場合、仲間を裏切らなければなりません。表向きは協力しつつ、チャンスを見て裏切るという「人狼ゲーム」的な展開もあります。

「Nemesis」は大手ボードゲームサイト「BGG」でも総合ランキング上位の作品で、日本でもアークライト社から日本語版が発売されています(現在は売り切れ中)。最大5人までプレイできますが、1人でのプレイも可能です。最近の大型ボードゲームは、1人用に対応しているものが増えてきましたね。

ボードゲーム版「Nemesis: Lockdown」のトレイラー。

「Nemesis」のスタンドアローン拡張として登場したのが、本作のベースとなるボードゲーム「Nemesis: Lockdown」です。Kickstarterでクラウドファンディングを行い、昨年発売に至りました。

「Nemesis: Lockdown」では、宇宙船ではなく、火星の研究所へと舞台を移します。タイトル通り、研究所がロックダウンされてしまい、いかにして脱出するか(もしくは隔離室に避難するか)という内容ですね。襲い来るエイリアンや、いつ裏切るかわからない仲間達など、基本的なルールは「Nemesis」を踏襲していますが、新たなギミックやゲームシステムが追加されています。

そして本作は「Nemesis: Lockdown」をデジタルゲーム化した作品となっています。マルチプレイ向きのゲームですが、ボードゲーム版同様、1人プレイも可能。一体どのようなゲームになのか、早速プレイしていきましょう!

手探りでルール把握!

本作は早期アクセス版ということもあり、ゲーム内チュートリアルはまだ存在しません。今後、実装される予定のようです。現状は動画によるボードゲームの方のルール説明だけですね。Awaken Realmsの公式サイトでも、ボードゲーム版のルールブック(PDF)がダウンロードできます。「Nemesis」の方は日本語版が発売されているため、日本語でのルール説明サイトもいくつかあります。それらを見て基本システムを把握しておくのも良いでしょう。

ゲームモードですが、ソロプレイ以外に、オンラインでのマルチプレイがあります。またランキングもありますね。サーバーリストですが、時間帯の問題なのか、一つも立っていませんでした。とりあえずソロプレイでいきましょう。

ゲームはプレイごとに、様々な目的がランダムに与えられます。右側の目的は「信号を送れ」「すべての部屋を探索」、左側は「信号を送れ」「知識を8つ手に入れろ」、もしくは「すべてのプレイヤーはエイリアンの幼体を持ってゲームを終わらせる」です。この内のどれかを達成しなければなりません。

次にプレイヤーキャラの選択。能力説明などは無いですね。選択に時間制限がありますので、SFホラーゲーム『デッドスペース』の主人公っぽい右側のキャラ「セントリー」を選びました。

ゲームスタート。火星基地内のどこだか分からない所で、セントリーは目を覚ましました。地面をクリックすればその場所まで移動できます。室内にあるインタラクティブ可能なオブジェクトは、タブキーを押すことでハイライト化可能。

画面右下に「NEMESIS WIKI」のアイコンがあり、クリックするとゲームのヘルプが見られます。情報がコンパクトにまとまっているので、説明書代わりに使うと良いでしょう。しかし、やはりゲーム内チュートリアルが欲しいところですね。

研究所を探索せよ!

ゲーム開始時に、手元に5枚のカードが配られます。カードは使用すると無くなります。それ以外にも、部屋から移動したり、アクションを起こしたりすると、その都度カードを捨てなければなりません(どれを捨てるかは自由)。

カードが無くなると行動できなくなり、ターンエンド。ゲーム終了までは、15ターンあります。15ターンが過ぎた時に、研究所から脱出していない、もしくは隔離室にいないプレイヤーは死亡します。それまでに何とか目的を果たしましょう。

Mキーで研究所のマップを表示させられます。結構広いですね。各部屋に何があるかは、そこに行くまで分かりません(カード効果で、あらかじめ部屋を調べることも可能)。今回の目的の一つである「信号を送る」ですが、「送信制御室」を探す必要があります。

とにかく手当たり次第に、送信制御室を探すしかありません。隣の部屋に移動しましょう。部屋の移動時には、「通常移動」と「慎重な移動」のどちらかを選べます。「通常移動」だとカード1枚を消費し、部屋に入った時に「騒音判定」のダイスロールをしなければなりません(後述)。「慎重な移動」だとカード2枚を消費する代わりに、騒音判定は不要。今回は通常移動にしましょう。

通常移動なので、次の部屋に入ると騒音判定のダイスロールが行われます。部屋の出入り口にはそれぞれ1~4の番号が付けられており、ダイスの出目と同じ番号の出入り口(通路)で騒音が発生したことになります。

ダイスには1~4の数字以外に、「すべての通路で騒音が発生」「何も起こらない」があります。今回は運悪くも、すべての通路で騒音が発生してしまいました。騒音が発生すると、「騒音マーカー」がその通路に置かれます。通路の騒音マーカーが2個になると、「イントルーダーとの遭遇」が発生。つまりエイリアンが出現するということですね。

それと「慎重な移動」を選択した場合、騒音マーカーを好きな通路に置けます。慎重に移動しても騒音は発生しますが、騒音マーカーが2個になるのは避けられそうですね。

イントルーダーとのバトル!

部屋の探索をしつつ、どんどん先へと進んでいく我らがセントリー。本作ではアイテムをゲットするにも、カードを消費しなくてはなりません。また、マルチプレイの場合は、同じ部屋にいる仲間同士でアイテムのトレードを行えますが、これもカードを1枚消費する必要があります。とにかくカードが重要なゲームですね。

カードは移動などのアクションで消費するだけでなく、カード自体の効果を使うこともできます。画像のカード「Base Layout」は、「2つの部屋をチェックできる」という汎用性の高い物。本作では、移動は騒音マーカーを発生させることになるため、移動するごとに探索のリスクが上がっていきます。「Base Layout」を使えば、移動しなくても2つの部屋を把握できるので、手元にあればどんどん使っていきたいところです。

他にも「部屋を修理する」「コンピューターで部屋のドアをロックする」といったカードや、「仲間のカードを捨てさせる」といった他のプレイヤーを妨害するエゲツないカードも用意されています。

順調に探索を続けているセントリー。2番の出入り口に騒音マーカーのある部屋に入った時、ダイスロールで2を出してしまいました。騒音マーカーが2つになってしまいましたね。これはつまり……。

突然のムービー。ゆっくり振り返るセントリーの背後には、巨大なイントルーダーの姿が!ついに初遭遇です。ボードゲームベースのゲームながら、演出にも凝っていますね。

ここで、最初に提示された2種類の目的の内、どちらかを選ばなければなりません。選ばれなかった方の目的は、除去されてしまいます。選択には時間制限があるので、ゆっくり考えている暇はありません。「信号を送れ」&「すべての部屋を探索」の方を残しましょう。

イントルーダーには「幼体」「成長体」「完全体」「統率体」の4種類がいます。またイントルーダーの巣には「クイーン」と呼ばれるボス敵も出現します。今回現れたイントルーダーは「完全体」ですね。リアルタイムバトルではないので、近寄ってもダメージは受けません。どうするかゆっくり考えましょう。

せっかくなので戦ってみましょう。サブマシンガンを持っているので、これで射撃。弾は4発で、射撃のたびにカードを消費します。撃ってみたところ、あっさりかわされました。もう一度撃ったら、今度はヒット。しかしダメージは1だけです。

カードも尽きて、ターンエンド。「プレイヤーフェイズ」が終了した後、「イベントフェイズ」に入ります。ここではイントルーダーの成長や攻撃といった処理が行われます。どうやらイントルーダーの攻撃でダメージを食らったようですね。

勝てる気がまったくしないので、隣の部屋へ逃走。しかしイントルーダーが追ってきました。サブマシンガンも撃ち尽くしてしまったので、とにかく逃げるしかありません。

イントルーダーからの攻撃で出血ダメージ。毎ターンの始め、プレイヤーは「軽傷」を1つ受けます。「軽傷」が3つになると「重症」になり、重症が3つの状態でさらに重傷か軽傷を受けると「死亡」となります。かなりまずい状況になってきましたね。

イントルーダーからは逃げ切れたものの、出血を止めることができず、ついに力尽きてしまったセントリー。果たして次のプレイでは生き延びることができるのか。続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

映画「エイリアン」の緊張感を追体験できるデジタルボードゲーム

本作は人気ボードゲームがベースになっていることもあり、面白さ自体はプレイ前から保証されています。今回はシングルプレイでしたが、マルチプレイだとイントルーダーを相手する以外に、プレイヤーからのアタック(裏切り)もあります。各プレイヤーがどんな目的を持っているのかが分からないので、疑心暗鬼のまま協力プレイをするという、「人狼ゲーム」的な展開も待っています。

ゲーム自体は忠実にボードゲームを移植した内容になっていますが、ムービーが挿入されたりなどの演出も入っていて、デジタルゲームとしての特徴も活かしています。日本語サポートはされていませんが、テキスト自体それほど多くないので、ルールとカード効果が把握できればプレイに問題はないかと。

ただ現状、早期アクセスなので、最適化不足や、1プレイが長いのにセーブ機能が無いなど、不満点も見られます。特にゲーム内チュートリアルが無いのは、ボードゲーム版のルールを知らない人には厳しいでしょう。これらは改善されるとのことなので、今後の展開に期待したいと思います。

製品情報

『Nemesis: Lockdown』
開発・販売:InterStudio、Awaken Realms
対象OS:Windows
通常価格: 2,050円
サポート言語:英語
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1915550/Nemesis_Lockdown/

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter

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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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