ガチのお医者さんが作った「現実の感染症」テーマのカードゲーム『感染症戦記 レギュレア』が専門知識バリバリで面白い!感染経路や重症化シナジーを駆使して、相手の臓器にダイレクトアタック【ゲームパビリオンjp2026】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ガチのお医者さんが作った「現実の感染症」テーマのカードゲーム『感染症戦記 レギュレア』が専門知識バリバリで面白い!感染経路や重症化シナジーを駆使して、相手の臓器にダイレクトアタック【ゲームパビリオンjp2026】

カードの効果は、そのまま感染症や抗菌薬の効果を参照。さらに制作者は本職が呼吸器内科という、あまりにもガチすぎるゲームを発見。

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ガチのお医者さんが作った「現実の感染症」テーマのカードゲーム『感染症戦記 レギュレア』が専門知識バリバリで面白い!感染経路や重症化シナジーを駆使して、相手の臓器にダイレクトアタック【ゲームパビリオンjp2026】
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2026年7月25日、京セラドーム大阪スカイホールにて、インディーゲーム展示会「ゲームパビリオンjp 2026夏」が開催されました。

アクションからアドベンチャーまで、個性豊かなインディータイトルが多数出展された本イベント。今回は、そんな数あるタイトルの中でも一際“尖った”作品を一つ紹介しましょう。

インディーゲームサークル「てべ猫GAMES」によるカードゲーム、『感染症戦記 レギュレア』です。

本作の最大の特徴は、何と言ってもテーマのユニークさ。現実に存在する実際の「感染症」をテーマに、医療知識で戦うという(恐らく世界初の)異色のカードゲームとなっているのです。

開発者であるてべ猫GAMESの0083先生は、なんと本業が呼吸器内科医というガチのお医者さん。バトルのシステムやカードテキスト、そしてストーリーまで……とにかく様々な要素に専門的な医療知識が溢れており、ゲームを遊びながら感染症についても学べるという、非常にユニークな作品となっています。

筆者も実際にブースへ赴き、本作をプレイしてみました。本稿ではそのプレイレポートと共に、てべ猫GAMESへのミニインタビューもお届けします。

相手の臓器にアタック!現実の感染症をモデルに、100種類以上のカードを駆使して戦え!

本作のジャンルはカードゲーム。当然、ゲーム内には様々なカードが登場するのですが……本作に用意されたカードは、そのどれもが感染症に関するものばかり。

相手の臓器へ菌を感染させる感染カード、感染した菌を撃退する抗菌薬カード、さらには相手の感染を重症化させるカードや、菌を予防する衛生アシストカードまで、その種類はさまざま。その数なんと100以上!

もちろん、各カードに書かれた菌の名前や効果は全て実在する感染症から参照したもの。カードのどこを見ても専門用語しか書かれていないという、医療従事者大興奮(?)のテキストとなっています。

しかし、一般ゲーマーからすれば一見「何のこっちゃ」といった内容。医学に関してド素人の筆者に、果たして理解できるのか? ここからは、実際のゲームの流れを紹介しましょう。

感染に感染を重ねて相手を重症に追い込む……奥深いけど恐ろしい感染症の世界

本作のルールは、意外にもシンプルです。ゲームの勝利条件は「相手の感染レベルを表すポイント(IS)」を15以上にすること。

相手のISを上昇させるには、手持ちにある「感染カード」を使用します。各感染カードを相手の臓器に対して使用すればISがアップ。カードによっては、同一の臓器に重ねて使用することでさらにISを上昇させる効果を持つものもあります。

感染させられる臓器や、感染した場合どれくらいISが上昇するかは、全て臓器と感染症の相性次第。一見専門的で複雑そうなテキスト効果は、触ってみると意外にも簡単に遊べるものに仕上がっています。

もちろんこれだけではありません。カードの中には、自分の臓器にかかった感染症を取り除く「抗菌薬カード」が存在します。抗菌薬カードは場に伏せておけば任意のタイミングで発動することができ、それぞれ対応する菌(感受性のある菌)を各臓器から一つずつ取り除いてくれます。

「感染カード」で互いに臓器を感染させ合い、「抗菌薬カード」で対抗する――これがこのゲームの基本的な流れです。

ちなみに、抗菌薬カードの効果も実際の臨床現場で使われる医療情報から参照されており、どこまでも“ガチ”な本作の姿勢がうかがえます。

ここまででもかなりユニークなゲームですが、さらにすごいのはここから。ゲームをある程度遊んでいくと、(やや不謹慎な表現かもしれませんが)非常に奥深い「感染症のゲーム性」が見えてきます。

例として、「黄色ブドウ球菌」の効果を見てみましょう。

イラスト下に書かれているアイコンを見ればわかる通り、このカードが感染させられるのは皮膚、骨、目、血液に限られています。しかし、カードに書かれている条件を満たすことによって、さらに身体の重要な臓器に感染させられる効果を持っています。

例えばフィールドに「生もの摂取カード」がある場合、このカードは腸管へ感染させることが可能になるほか、相手がインフルエンザやコロナに感染している場合には肺・気管支といった呼吸器に感染させることも。さらに2枚重ねることでMRSA化、つまり抗菌薬が効かない状態にすることもできるという、かなり他のカードとのシナジーを意識した効果となっています。

他にも、こんなカードがあります。

「基礎疾患カード」、一般的なカードゲームにおけるフィールドカードのような、場に残り効果を発動し続けるカードです。

この「動物接触歴」は、場にあることで「パスツレラ(人獣共通感染症)」に感染させることが可能なほか、サルモネラ菌を血液に対して感染させることができます(つまり心臓にも感染可)。

仮にそれらの菌が心臓へ達すれば、重篤な症状が現れることは必至。そこからさらに各感染症の効果が合わさって……と、ここから様々な症状へと繋げていく、まさに感染の起点となるカードです。

このように、本作はただお互いに感染症をぶつけ合うだけのゲームではありません。特定の感染症を、特定の臓器に感染させるまでの感染経路の構築、感染させた後の重症化、そこからさらに感染を広げていく感染の連鎖シナジーなど、カードゲームとしてかなり奥深い要素がふんだんに用意されているのです。

そして恐ろしいのは、こうした感染と症状の連鎖反応が、カードの中だけのお話ではないというところ。何度も書いている通り、本作に登場する感染症と効果は全て「現実の感染症」をほとんどそのまま参照したものばかり。

早期の治療が行われなければこんなことになってしまうのか……と考えると、プレイしていてなんだかちょっぴり恐ろしくもあります。

ゲームクリエイター兼医師という経歴だからこそ見える、感染症とカードバトルの「意外な共通点」

そんな少し啓蒙的な内容も含んだ本作。てべ猫GAMESの制作者でありドクターでもある0083先生に、少しだけお話を伺いました。

――まずはじめに、0083さんについてお聞きしてもよろしいでしょうか。本業はやはり感染症の専門医師という……?

0083先生:開発の0083と申します、よろしくお願いいたします。自分は本業で医師をしておりまして、普段は呼吸器内科医として働いています。専門は呼吸器なのですけれども、感染症の専門医資格も持っていますので、そこでの知識を活かして本作を制作しております。

――医師でありゲームクリエイターという、非常に珍しい経歴の0083先生ですが、そもそもなぜ本作を作ろうと思い至ったのでしょうか?

0083先生:これは自分の著書でも書いてあることなのですが、僕は「レアなもの同士の組み合わせ」にとても惹かれるんですよね。感染症とカードゲームって、お互いにかなりレアなものだと思うんです。どちらも非常に深い世界だし、だからこそ面白い部分がある。

そうしたものがかけ合わさることが、さらにレアで唯一無二の、より面白い発見や気づきに繋がると思うんですよね。これはゲーム制作だけでなく、論文を書く時にも常に意識していることです。

――本来遠いはずの2つが合わさることで、唯一無二の創発へと繋がる……と。それにしても、感染症とカードゲームを組み合わせるのは相当なチャレンジだったのでは?

0083先生:もちろん、ゲームの監修については自分だけでなく、知り合いの医師の先生方にもお話を伺ってご協力いただいています。とにかく医療知識については“ガチ中のガチ”なので、そこは自信をもって言えるかなと。

――驚いたのは、感染症とカードゲームという組み合わせが意外にも相性が良いように思えたことです。

0083先生:本作の制作は10年ほど前からスタートしているんですが、実はゲームを作り始める前から、「感染症ってカードゲームに落とし込んだら面白そう」という声は僕の周りで既にあったんですよ。

例えば抗菌薬や免疫って、倒せる菌と倒せない菌があって、それが条件によって変動することもある。これって凄くゲーム的と言うか、ゲームにも応用できる仕組みだと思います。

ただ、感染症を抗菌薬でただやっつけるだけのゲームだと面白くはない。そこで「より面白いゲームにするにはどうすればいいだろう」ということをこの10年間ずっと求めてやってきました。その結果がこのゲームなので、そう言っていただけると大変ありがたいです。

――カードの効果がそのまま感染症の症状にもなっているので、感染症の学習にも使えますね。

0083先生:感染症について楽しく学べるという側面も本作にはあります。このゲームをきっかけに医療に興味を持っていただいたり、身近な感染症について考える機会になればいいかなと。

ただ、僕自身は子供のころからゲームが好きで、面白くないゲームをやってもしょうがないという想いがあるので、やはりそこはゲームとしての面白さを第一に考えています。あまりかたく考えず、あくまで面白いゲームとして遊んでもらえればなと思いますね。

――ちなみに、実際に医療の現場で働く人からの評判はどうでしょうか? ストーリーの導入なんかも、かなり現場の「あるある」が詰まった内容でしたが(笑)。

0083先生:やはり皆面白がってくれていますね。主人公が後期研修医なので、論文提出などに追われている部分などもかなりウケているのかな(笑)。とにかく、ストーリーも楽しんでくれているんじゃないかと。

もちろんゲーム自体かなり専門的な要素も多いので、医療関係者にとっては「分かる人には分かるネタ」を楽しんでもらえると思います。その点でいうと、医学系のVTuberさんに実況していただいたときなどは、本人の分かりやすい解説もあってとても盛り上がっていた印象です。

――「ゲームさんぽ」や専門家の実況プレイなど、知識のある人が盛り上がっているのを見るのは、視聴者としても楽しいですからね。本作はそういったポテンシャルを大いに秘めたゲームだと感じました。本日はインタビューに応じてくださりありがとうございました!


『感染症戦記 レギュレア』は、Steamでは310円、iOS/Androidでは300円(税込)で配信中です。また、BOOTHでは本作の公式攻略ガイドが販売されているほか、てべ猫GAMES公式サイトでは他にも、医療に関するユニークな作品の情報が多数公開されています。気になる方はぜひそちらもチェックしてみてください。

ライター:植田亮平,編集:八羽汰わちは



編集/ 八羽汰わちは

はちわたわちは(回文)Game*Sparkの共同編集長。特技はヒトカラ12時間。

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