【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1) 17ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)

新鋭作家・藤田祥平と「ゲーみん*スパくん」のHIKARUが贈るクトゥルフ系ゲームブック。舞台は現代日本。主人公はあなた――

連載・特集 特集
【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
  • 【クトゥルー神話ゲームブック】「このゲームブックを読む者に永遠の呪いあれ」(1)
――――――――――――17――――――――――――


工場を出て家路を歩いているとき、あなたは今日の出来事を思い返していた。あんなふうになるなんて、まいったな、とあなたは思った。多少の羞恥も感じた。また、ラインを止めてしまったぶん、給料からは一万円ほどが天引きされるだろう。ベルトコンベアの停止は完全に労働者の過失であり、経営者の責任では一ミリたりとも、まったく、ぜんぜんないからだ。そのことは、天の月のように明朗であった。晴れわたる夜空のように明らかだった。だからあなたは近所のポプラにてサントリーの「-196°Cストロングゼロ〈ダブルレモン〉」の500ml缶を三本購入し、どうにも我慢できなくなって、帰り道でそのうちの一本を空けた。すると恐怖の触手をにょろにょろと生やした10tトラックがあなたに突っ込んできて、あなたは死んだ。あなたが死んだことは天の月のように明朗だったが、天の月と違うのは、死んだあなたの姿を見て哀れむ者が、この世に誰一人としていないことだけだった。

ゲームオーバー

《Game*Spark》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top