
ドSなヴァンパイアたちとの甘く切なくも刺激的な恋を描いた『DIABOLIK LOVERS(以下、ディアラヴァ)』。2011年にRejetよりリリースされたシチュエーションCDを皮切りに、2012年には女性向け恋愛アドベンチャーゲームが発売となったシリーズです。その後もアニメ化や舞台化など、多数の展開を行っています。
そして2026年3月26日には、2015年発売の『DIABOLIK LOVERS DARK FATE』と、2016年に発売された『DIABOLIK LOVERS LUNATIC PARADE』の2作がひとつになった『DIABOLIK LOVERS LUNATIC FATE GRAND EDITION(以下、ディアラヴァ LFGE)』が、ニンテンドースイッチ向けに発売されました。
「逆巻アヤト」をはじめ、「無神兄弟」などのお馴染みキャラクターに加え、新たに物語の鍵を握る「月浪カルラ」「月浪シン」も攻略対象として追加されています。
2本が1本のタイトルになって非常にお得感もある本作では、『DARK FATE』で血の運命を描くシリアスなストーリーを、『LUNATIC PARADE』では一通のパーティーの招待状から大騒動に発展する物語、その両方を楽しめます。当時の乙女たちを虜にした、“ドSヴァンパイア”たちが再びあなたを待っています。
筆者はこれまでも同作をプレイしていましたが、シリーズ決定版かつニンテンドースイッチで気楽に遊べるのならば、『ディアラヴァ LFGE』でも遊ぶしかありません!
本稿では、そんな本作のプレイレポートをお届け。シリーズの魅力を余すことなく味わえる本作のプレイ感と共に、“甘さ”も“狂気”も想像以上にパワーアップしていたキャラクターの魅力にもネタバレなしで触れていきます。
※ネタバレに配慮していますが、物語冒頭の描写・スクリーンショットが含まれるのでご注意ください。
月浪兄弟、格が違う……物語を支配する存在感

かつて攻略したキャラクターをもう一度プレイするのも今作の醍醐味かと思いますが、今回はせっかくなので、『DARK FATE』で筆者が昔攻略していなかった「月浪カルラ」のルートを選択しました。
なお、ゲームはプロローグにあたる共通ルートを経て、各キャラクターのルートへと分岐するという流れです。物語は複数の章「Dark」「Maniac」「Ecstasy」で構成されており、進行に応じて関係性が徐々に変化していきます。

本作の物語は、「月蝕」と呼ばれる不穏な現象が迫る夜から幕を開けます。主人公「小森ユイ(※デフォルト名。設定時に変更可能)」は、学園での日常を過ごす中で「街に狼が現れた」という不気味な噂を耳にすることに。
そんなある日、放課後の図書室でユイの前に現れたのは、どこか異様な気配をまとった2人の青年。彼らは“ヴァンパイア”の存在を当然のように口にし、その言動は常識では測れない違和感を帯びていました。やがてユイは、学園長の計らいによって彼らの世話役を任されます。


青年の名前は、「月浪カルラ(CV:森川 智之)」と「月浪シン(CV:森久保 祥太郎)」。英国の本校からやってきたという2人と関わる中で、彼女の日常は少しずつ非日常へと塗り替えられていくことに……。
カルラルートをプレイしてまず感じたのは、2人の「格が違う」ということ。他キャラクターである逆巻家や無神家とはまた異なる、“ヴァンパイアの始祖”としての圧倒的な威圧感があり、空気そのものが変わるような緊張感が漂います。
そして月浪兄弟の屋敷に連れていかれ、管理下に置かれることとなったユイ。抗うことのできない立場の中で、彼らと向き合うことを余儀なくされ……という流れが、ルート序盤までのストーリーです。
シナリオは、キャラクターとの距離感を描く「シチュエーションパート」と、物語の核心へ迫る「ストーリーパート」で構成されているのが特長。
選択肢によって関係性や展開、そして「吸愛度」「SM度」が変化し、その積み重ねがエンディングにも影響を与える仕組みです。選択次第で特別なエピソードが解放されるなど、やり込み要素も用意されていました。

月浪兄弟攻略後は、もちろん「逆巻アヤト」や「逆巻レイジ」たちおなじみの面々もプレイ! 相変わらずのドSっぷりに「これこれ!」とニヤけてしまう瞬間が何度もありました。筆者の推しはアヤトだったのですが、オレ様全開な言動は健在。序盤から一気に“ディアラヴァの世界”へ引き戻される感覚がありました。
ただの恋愛じゃない!と思わせて……空気をガラリと変える2本収録の醍醐味

ただ、一度でも月浪兄弟ルートをプレイしていると、これまでの“吸愛”がどこか甘く感じてしまうほど、物語はよりシリアスで重厚な方向へ。ユイが背負う運命も一気にスケールアップし、“ただの恋愛じゃ終わらない”と感じさせる展開にどんどん引き込まれていきます。そして、本作はそれだけでは終わらないのが、さすが『ディアラヴァ』です。
そう、今回収録されているもうひとつの作品『LUNATIC PARADE』では、空気がガラッと変わります。シリアスな展開で削られた心を、今度はこれでもかと甘やかしてくる“ご褒美パート”が待っています!

コミカルな掛け合いや、距離の近さに思わずドキッとするシチュエーションの数々に、「さっきまでの緊張感どこいった!?」と思いつつも、気づけばしっかりニヤニヤ。この温度差こそ、本作最大の魅力と言っていいのではないでしょうか。
個人的には、シリアスで心を締めつけられた直後に甘い展開が来ることで、キャラクターたちの言葉や行動がより強く刺さる感覚がありました。怖さと愛しさ、そのどちらも振り切っているからこそ、感情が大きく揺さぶられます。
逆巻家、無神家、そして月浪兄弟。すべての関係性が交錯することで、シリーズの世界観はさらに深みを増したと感じます。まさに“集大成”と呼ぶにふさわしいボリュームと濃さがまとまったこの1本を、ぜひプレイして実感してほしいと思います。
甘く囁かれるか、それとも支配されるか……そのどちらも全力で味わえるのが、『ディアラヴァ LFGE』という作品。アヤトに翻弄されるもよし、月浪兄弟の“格の違い”に飲み込まれるもよし。どのルートを選んでも、心がかき乱されてしまうこと間違いなしです!
これから『ディアラヴァ』シリーズに初めて触れる、そもそもあまり恋愛ゲームで遊んだことがないという方も、1本あればその世界を丸ごと味わえます。
『DIABOLIK LOVERS LUNATIC FATE GRAND EDITION』は、ニンテンドースイッチ向けにダウンロード版・パッケージ通常版が7,700円(税込)、パッケージ特装版が9,900円(税込)で発売中です。
©Rejet / IDEA FACTORY













